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50話 夏休み1

50話 夏休み1



「ねぇ母さん。身体強化の魔法ってどうすれば上手になれるの?」


「あら!どうしたの急に?」


「この前来たネアカ・ノーキン君っているでしょ。彼魔力が少ないって嘆いていたのに、身体強化の魔法が凄い上手くてさ。何か上手くなるコツとかないのかなーって。」


「それならノーキン君に聞いたらよかったんじゃないの?」


「うーん。それも考えたんだけど、ネアカ君は脳筋、、、んー直感タイプだから参考にならないなって思って。父さんは天才タイプだから、同じく参考にならないでしょ?!だから母さんにお願いしたいの。」


「確かに父さんのは参考にならないわね。それは認めるわ。」


「でしょ?!」


「で、身体強化はどこまでは理解してるの?」


「体のどの筋肉を動かせば、どう動くかを理解すればいいんだよね?!それと武術とかそういうのを鍛錬していけば、感覚的に分かってくるっていうぐらい。」


「そうね。それで合っているわ。繰り返し使うのがいいんだけど、、、

んー例えば肩を回すとしたら、どうやって回る?」


「どうって、普通にこうだよね?」

って言いながら肩をくるんっと小さく回してみた。


「じゃぁそれを、大きく見せて。」


「んっ!大きく?」

さっきより肘を上げるようにして回してみた。


「もっとできる?」


「もっと?!」

両肩を上げながら回してみた。


「んーー母さんがやるのを見てみてね。最初は普通に」

これは普通だよね。

「そして、大きく」

体全体で肩が回っていく感じにみえた気がする

「どう?なにか違いは感じたかしら?」


「なんかよくわからないけど、体全体で凄い大きく動いて見えた!なんでなんで?!」


「ふふふ。動きを大きく見せるには、その部分だけでなく、他の部分も動かすのよ。今の肩を回すのも、まずは回す方の肩を少し前に持ってきてから肩を回して、肘が後ろに行く時は少し反れば大きく見えるでしょ?!」


「確かに!!」


「それを更に大きくとなると、回さない方の肩を少し下げるとより大きく見えない?」


「本当だ!みえる!」


「つまり肩を動かすには、これだけ多くの箇所が連動してるのよ。それを理解して身体強化をすると効果が高まるの。」


「うんうんうん。」


「全ての動きをそうやって意識するといいわ。」


「わかりやすい!!流石母さん。」


「後は腕の動きは足と連動しているし、その逆に足の動きは腕と連動している。そして、その間には腹筋と背中の体幹はその両方の繋ぎ目になっているのよ。」


「ふんふん。」


「もっと細かく見て考えてもいいけど、とりあえずこれぐらいの所から、しっかりと意識するようにしたらいいわ。」


「わかった。やってみるよ!!ありがとう母さん。」


「どういたしまして。」



裏庭で母さんが教えてくれた事を意識して訓練していたら、いつの間にか夕方になっていて、父さんが仕事から帰ってきてた。

「ただいま、メティス。」


「あ、お帰りなさい父さん。」


「今日はなんの訓練をしていたんだ?」


「身体強化の魔法だよ!それの練習で身体を動かす時の筋肉の流れを確認してたんだよ。」


「なるほど。それでどんな感じだ?意識して動けたのかい?」


「う〜ん。ゆっくりとなら意識しながら動けるけど、意識しすぎてどうしても動きにズレが起こっちゃって微妙かな?」


「意識しすぎたらダメだけど、意識はしてる方がいい。簡単なのは感じる事なんだけど、、、」


「うん。それが一番なのは分かってるけど、その父さんが言う感じるってのが簡単じゃないんだよ。」


「そうか。こればっかりは上手く説明できないからなぁ。。。」


「うん。そこはもぅ期待していない。感覚で掴めないのは、全部母さんに教えてもらうよ。」


「、、、、そうか、、、」


「ちょっと、寂しそうにしないでよ〜。

そうだ!父さんの身体強化の魔法で、工夫した事ってある??」


「工夫か?あるぞ。」


「なになに?教えてほしいな。」


「身体強化の魔法は普通体全体に使うだろ?」


「うん。」


「その状態から更に体の動きに合わせて、魔力を移動させるんだ。そうしたら、強化具合が強くなったぞ。」


「、、、、、、それって全身やるの?」


「父さんはそうしてるぞ。」


「無意識にできないとダメだよね?」


「そりゃそうだろ。じゃないとぎこちない動きになるから。意味がなくなるだろ?」


「、、、、、、ごめん。できる気がしないよ。」


「うーん。筋肉の動きに合わせて魔力を移動させるだけなんだけどなぁ。」


「頭パンクしそうだよ。」


「そうだ!ゆっくりな組手をすると分かり易いと思うぞ。筋肉の流れも魔力の流れも。それを徐々に早く、、、」


「、、、うん。とりあえずそのゆっくり組手から始めてみるよ。」



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