表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/172

49話 孵化

49話 孵化


それにしても課題の多い訓練だったよ。

私が今できる事と課題は


・物理攻撃

できる事

鞭 片手斧(マァリッシュ)

課題

防御 盾を使う?

その場合マァリッシュの攻撃特徴との相性

と鞭を振る時の邪魔さ加減。


・魔法

できる事

樹属性の魔法

課題

魔力操作の魔力の減り具合

広範囲攻撃

身体強化の向上


他にも色々あって

例えば解体する時や夜営の時の見張り、、、パーティーが理想だけど、古代遺跡を巡る旅に誰がついてくるんだろう?しかも、それでいて一緒に居て苦にならない相手、、、


移動用の獣魔、これについては託された卵が無事生まれたら、もしかしたらいけるかもっていう期待はあるんだ。父さんに親鳥を見せたら数は少ないけど、騎獣で使っている地域もあるらしい。

まぁもしもの時はファムちゃんに相談したらいいか。


魔鞭用の素材集め、魔法を使えるモンスターの

尻尾か翼。これはフォレストウルフの変異種の尻尾があるけど、、、そうそう、フォレストウルフの素材はギルドに査定してもらってクラスメイトで均等割する事になって、欲しい部位がある場合は差額分を支払えばギルドからもらえるようになったんだけど、尻尾は他にも何人かが欲しがっていて、その中の一人が風属性だったから、譲ったんだよ。



ひとまず、夏休みの間は身体強化の魔法がスムーズにできるように、片手斧の訓練を中心にして、身体が疲れたら、魔法の練習しようかな。



夏休みの計画を立てながら、家のリビングでのんびりしていると、


コツコツ



コツコツ




私ん家の中には、トネリコという大きな樹が生えていて、三階建の家を突き抜けるぐらいの高さがある。不思議と家の中には枝葉がなく、虫もいない。母さんが言うには、ドリュアスの力で樹にそうお願いしているらしい。

その樹には立派な樹洞があって、大人一人なら入れるぐらい大きく、今その樹洞の中には野営訓練で親鳥から託された卵が入っている。

もらった時と同じようにしてあげた方がいいかな?って思って、温める魔道具を下に引いてその上に親鳥の羽根をおいてあげている。

もし、親との魂が残っていたら見守ってあげたいはずだし、卵も安心するかな?ってね。

あとは、樹洞内部の温度を上げるようにするのと、湿度の保持もしないとダメなんだけど、トネリコの樹が助けてくれた。本当不思議な樹だよ、

卵も定期的に回転させたりしないとダメってファムちゃんが言ってたから、その通りにしている。



コツコツっという音は、その樹洞の中の卵からしている。孵化が始まったのかな?


樹洞の前に来て孵化を見守る

ピーピー


「うん、大丈夫だよ。安全な所だよ。安心して出ておいでね。」


ピーピー


「ゆっくりでいいからね。」


ピー



卵から鳴き声が聞こえてきたから、言葉が通じるかどうかなんてわかんないけど、安心させるよくに優しく声をかけてあげる!

人だって産まれたての時は言葉わからないのに、話かけるから、それと同じだよね。


昼前から始まった孵化は夜になってもまだ終わらなくて、その日はリビングのソファーを樹洞の前にもってきて、そこで寝る事にした。もし、夜中に産まれてきて、誰もいなかったら寂しいもんね。


途中でピーピー鳴き出したら、声をかけて、静かになったらまた寝るを繰り返して夜を過ごして、孵化が始まって二日目の昼過ぎに、ついに殻が大きく崩れた!


「あとちょっとだよ!がんばれがんばれ!」


ピーピー


「うん、大丈夫だよ。安心して産まれておいで。」


ピーピー


声をかけながら、孵化を見守ってあげる。


卵から小さな白い嘴が見え、顔が見え、

大きく崩れた亀裂から、白い羽毛の鳥が産まれてきた。


ピーーピーーピー

大きな声で鳴き、眼を開け、親を探している。


「産まれた〜よかったよ〜」

声をかけながら近づいていく。


ピーピー

まだおぼつかない足取りでこっちに歩いて来ようとしている。

かわいい。


「お母さんではないけど、私がちゃんと育てるからね。」

優しく声をかけながら、撫でてあげる。


ピーー

返事をするように鳴いて、小さな瞳で私を見てくる。私もしっかりと見つめてあげる。

かわいいなぁ。


最初濡れていた羽毛は、三十分もしないうちにふっくらと乾いてもふもふしてる。

孵化で疲れたのか、スヤスヤと寝息を立てながら寝むりについた。

私も眠たいよー。


けど、ダメだダメだ、最初のご飯を作ってあげなきゃ。

父さんがこの仔に合わせて買ってきて、ブレンドしてくれたエサ(穀物)に、穀物を操作するように私の魔力を馴染ませる。

こうすると親と認識しやすくなるらしい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ