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44話 野営訓練11

44話 野営訓練11


辿り着いた大きな樹には立派な樹洞があり、何かが横たわっていた。


「何かいる?!」


マァリッシュを構えて、テッポウウリもいつでも撃てるようにする。


コッチダヨ


蝶が樹洞の中に入って行って中を照らすと、大きな鳥のような生き物がいた。


刺激して襲われても嫌だから、そっと逃げようと思って、一歩下がったら。



ダメ イカナイデ


ダイジョウブダカラ


タスケテアゲテ



また声がした。

「助けてあげて?怪我をしているの??」


返事はなく、蝶は樹洞の中を照らし続けていた。



そっと近づき、樹洞内に入る。

樹洞の中は優しい暖かさと心地よい空気が漂っていて、気持ち良かった。

横たわっている鳥を見ると、噛みつかれたような大きな傷口があって、血がもう固まっている。

どう見てももぅ、、、耳を鳥につけて、心臓を聞く


、、、


、、、


「ごめんね。助けてあげれないよ。もぅ死んじゃってるよ。」



チガウ タマゴ


タスケテアゲテ



「タマゴ?見当たらな、、、あっ!」

急いで鳥をマジックバックに収納して、鳥がいた場所を見ると、大きな卵が一つあった。


卵を触るとまだ暖かさがあって、鼓動のような音を感じた気がする。

「まだ生きてる!!先生に作ってもらった温める魔道具で包んであげるからね!頑張ってね。」




ありがとう。

大切に育ててあげてね。



「ん?!さっきまでの声より感情のある感じだね。この子のお母さんかな?

うん。大切に育てるね。

沢山可愛がって、色んな経験をさせて、この子が幸せだと感じるように育てるね。」


ありがとう。

ワタシの分まで愛してあげてね。


そう聞こえると樹洞内に優しい風が吹いた。




卵を先生に作って貰った魔道具で包んで、胸の前で優しく抱いてあげる。


トクンッ


トクンッ


て音が聞こえてきそうな暖かさがその卵から伝わってくる。

「さてと、どう帰ろうかな?ひとまず道を探さないとだから、さっきの崖上まで戻ろうかな?道と方角確認しなきゃ。」


崖上から拠点の方を見ると、

緊急招集用の煙玉が上がっている

木が揺れて、土煙がたっている。



、、、、



「異常事態発生??え?!私なんかのフラグ踏んだの??」



どうしよ、、

アルソミトラ(浮遊種)を使って降りるか、遠回りして走っていくか、、、

一人ならアルソミトラもありだけど、卵が着地の衝撃で壊れちゃう可能性もある。

それなら森の中を歩く事になるけど、モンスターに遭遇して闘う事になっても大変だし、、、


ぅーん、ぅーん。どうしよう。

助けてファムちゃーーん。



、、、


、、、


、、、


ガサガサ



え?!ファムちゃん?






ではなく、出てきたのはフォレストパンサー。

うん。そうだよねー

君も森が騒がしいから、様子を見に来たんだよね?!騒がしくて困るよね。

どうぞどうぞ、ここから見て下さいよ。

あ、私は様子を見たんで、帰りますねー


、、、、


ってならないよね。

凄い唸ってるし、牙剥き出しにしてるよ。



テッポウウリをフォレストパンサーに威嚇射撃して、アルソミトラをできるだけ強化してふわっと崖上から飛び降りる。

アイビーで卵を離さないようにする。


さっきまで吹いていなかった風が、上手い具合に下降のスピードを抑えてくれてる。


えーとえーと、着地の衝撃はどうしよ。

柔らかい植物?衝撃緩和?ふわふわしたやつ、、、

うーん!あれだ!シロツメクサだ!四葉のクローバー!!

って種もってないよ〜


どんどん下降していく私。

考えがまとまらないよ!

どうしよ!

このままだと地面にぶつかる前に木に当たってしまうよ!




あれ?!


木?


あ!そうか!

木をそのまま操ったらいいのか!!


ん?!

操る?



ふとアルソミトラに魔力を流す、グンっと魔力が減る感覚があるけど、その代わり方向転換や下降のスピードの調整ができる。上には、、、無理か。

だけど、これでなんとかなるかな?

魔力の減りが気になるけど、頑張れ私!


アルソミトラを操作して減速して、木の上に着地した瞬間に木を柔らかくして衝撃を和らげる。

アイビーを使いゆっくりと地面に着地。

卵は無事!

よし、拠点に急ごう!!拠点の状況も気になるけど、魔力がもうかなり少ないから、モンスターに襲われると面倒臭い。


拠点に向かって走っていくと、叫び声や戦闘音が聞こえてくる、拠点に近づけば近づく程どんどん騒がしくなってくる。



ガサガサ



フォレストウルフが飛び出してきた。

準備をしていたテッポウウリ2で迎撃!



バァァン



一撃で仕留めれた。

魔力の残りが気になるけど、すぐにまた準備する。

音に引き寄せられるかもしれないもんね。



ガサガサ



「メティスさんかっ?!」

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