39話 野営訓練6
39話 野営訓練6
ハルバードを構えて、相手の突進に合わせて突く!
が、頭を下げれ背中の硬い皮膚に弾かれる。ハルバードを回転させて、鉤爪を引っ掛け距離をつめさせないようにする。
横に飛び退き距離を取り、睨み合う。
焦るな焦るなわたし
大きいって知っていたじゃん。
対峙してはじめて感じる相手の大きさにビビるな!
向こうの攻撃は暴れるか噛み付くなだけ。
突だと避けられるから横薙ぎか、上から切り落とすイメージで戦うの!
間合いを測らせちゃダメだよね。
よし。
槍を体の後ろに回して、回転して横薙ぎに振り抜けるようにする。
互いに動けずにいると
バァァン
と音がなり、相手がビクついたのを見逃さず一歩二歩と走りハルバードを横薙ぎに振る!
が、頭を地面につけるようにして避けられる。
ハルバードを無理矢理少し下げ、軌道を斜めにするけど、頭を掠る程度。
大丈夫、大丈夫だから。
ユークの時みたいに一撃で終わらないように、連続で動くの!
回転を止めずそのまま振り回し、跳び上がり兜割り!!!!
ハルバードの一撃は硬い皮膚と頭蓋骨を突き破り、地面を赤く染めていた
、、、、
勝てた。
けど、ダメだな。兜割りだと、当たらなかった時に無防備になるじゃん。
もっとしっかり練習しないとダメだよね。
〜〜〜〜〜
左手が前になるように半身なり、腰を落としトンファーを構える。
相手は四足歩行の獣、四足歩行とはいえ、頭の位置は地上から一メートルはあるっ。伏せると地面スレスレになるっ。体長は三メートルくらいかっ?尻尾の攻撃も警戒だなっ
首は太いからシメもできないから、打撃のみだなっ。上段攻撃はせずに、中段と下段で組立てるかっ!
獣が走って向かってきて、左手に噛みついてくるのを目を狙いカウンター気味にトンファーで殴り、追撃はせずに離れる。
眼球まではいかなかったかっ!
ならもう一度っ!
カウンター。
更に腫れ上がる左目。
性懲りもなく左手を噛みにくる獣。
おかしいなっ!?
距離を詰め、逆首にトンファーをかけると、
体がいきなり遠心力に振られる。
さっきまで自分がいた位置に尻尾が通り過ぎる!
アレを喰らえば、全身の骨が折れるなっ!
遠心力を利用して、首にまたがり、右目を潰して離脱。
痛みに悶え、暴れ回る獣。
様子を見ながら構える。
獣が舌を出しながら、空を舐め、何かを感じ、こちらを向いてくる。
何を感じてるっ?匂いっ?熱っ?
獣がこちらに向かってくる。
確実にこちらを認識していて、時間をかけると危ないという気持ちがするっ!
足元の頭大の石を蹴り上げ、自分の位置と入れ替える。
獣が大きな口で
ゴギャッ
石に噛み付く
近づき膝蹴りで喉元を潰し、トンファーで下顎の骨を折り、頭部へ打撃を繰り返す。
硬い皮膚と骨で守られている頭皮だが、圧縮されて硬く重くなったトンファーの一撃は、武道家が使えば大槌の如く破壊力があり、それを耐えれるほどこの獣は強くはなく、
程なくして、動かなくなった。
ふぅ。
確かにこれを何匹も同時に相手するのは、今は無理だな。
 




