165話 ルリ25
165話 ルリ25
トビマルさんと[プロト]はマルゴ商店から少し離れた所で続いていた。
攻防のスピードは上がっていて、正直コンビネーションができてない状態でさっきみたいに近接で割って入ったら、逆に危ないかも、、、
いや、同じ戦闘レベルなら問題ないだろうけど、私とトビマルさんだと微妙かな〜
って事で、外から鞭と魔法で援護しようかな。
近くに行くとトビマルさんが笑顔で[プロト]と戦っていて、私に気がつくと大声で喋り出した。
「おぉ!お帰り!!!
敵さんえらい元気なっとるわ!!
どないする?一緒に戦うか?」
「近接は危なそうなんで、鞭と魔法にしますー」
「ええーこない怯まへん敵なんて滅多にないんやし、近接でやったらええのに。
って無理させてもアカンな。」
「んー。。。私でもいけそうですかー?」
「せやのぉ。まぁ短時間ならいけんのちゃう?知らんけど。
やばなったらなんとかしたるで。」
「うーん。じゃぁ、行こうかな!」
身体強化の魔法をかけて[プロト]に向かっていく
「あ!せやせや!
その片手斧、魔法ストックできるやろ?
発射するようにせんと、刃に魔法を纏わせるようにしとったら、ちょっと間強化できるからやってみ。」
「!!!
わかりました。」
さっそく左手をマァリッシュの刀身に当てて、ブレスレットから雷魔法を覆う様に発動させる。
パチっ
といいながら、青い稲妻が刀身の周りに発生した。
[プロト]の側面から横っ腹を斬る
弾かれずに刃が通る。
そのまま掌底、膝裏を踏みつけ背中を斬りあげる。
『プロト]の裏拳が飛んでくる
刃を立てて手首を迎え斬る。
裏拳の後にそのままの流れで蹴りがくる。
タニクという弾力のある植物を巨大化させて防御する。
すぐにそれを消して足の付け根を斬りつけ、足を担ぎバランスを崩させる。
「重たいっ!無理だ。」
予定だったけど、離脱して距離を取る。
再び[プロト]が襲いかかってきた。
横からの攻撃が主体だったのが、直線的な攻撃も織り交ぜて攻撃するようになってきた。
一瞬ビックリしたけど、フェイントを入れてないから比較的簡単に対処ができる。
けど、逆にこっちのフェイントや攻撃もお構いなしに攻めてくるからやり辛い。
[プロト]からの攻撃を避けて連続攻撃をして、更に避けて連続攻撃の繰り返し順調に攻めてるけど、決定打が生まれていない。
部位破壊ができればいいんだけど、マァリッシュだけだと少し攻撃力が足りないかなぁ。
まぁ硬い敵相手は大体雷撃と魔法っていう流れだったもんなぁ。それか、毒殺。
今回は縛りプレイだか、、、
ん〜
ボムズを使おかな?
いや、それだとこの戦いの意味がないよね?
いや?いいのかな?
そんな事を考えながら、いつの間にかマァリッシュの雷強化が消えていた。
私の攻める手が一瞬休まると、[プロト]の攻撃が激しさを増した。たまらず一旦距離を取ろうとバックステップをしたら、『プロト]が地面を踏み、浮いた石材を蹴りつけてきた。
身体は空中にあって、避けきれない。
「風盾」
の範囲は狭く全体を守れないから、なるべく身体を小さくして被害を抑える。
被弾を覚悟して身体をギュッと硬くさせていると、後ろから風切り音と共に大きな影が私の横を通り過ぎていき、持っていた棍棒のようなモノで石材を叩き落とした。
そのまま走っていって[プロト]に殴りかかっていった。
ドン
っと鈍い音がして[プロト]が吹き飛ばされた。
「大丈夫か?」
突如現れた存在が振り返って私に話しかけてきた。




