160話 ルリ20
160話 ルリ20
黄猿は盾の上部から覗き込む様にして、こっちの様子を見ている。
テッポウウリ2を撃つと、頭を引っ込めて体勢を更に低くして耐えている黄猿。
砲撃が止むと再び警戒しながらタイミングを機会を測っている。
ジリジリと距離を詰めてくる黄猿
あと一足長で間合いに入るという所で、盾を前にして半身で飛び込んできた!
刃先が盾に触れると、刃物を叩き落とす様に盾をズラし、空いたスペースから槍が飛び出してきて、喉を狙ってきた。
それをマァリッシュで跳ね上げ、回転しながら裏拳を肩に当て、首筋を斬りつけた。
よろめいた所を前蹴りを入れて吹き飛ばして、間合いをとる。
落とされた投げナイフは地面を滑る様にして何処かにいった。
なんせ斬られても怯まない相手だから、攻撃に集中すると危険だからね。
さっきより盾の位置が下がった状態でにじり寄ってくる。
盾が上がらないのか?それとも別の意図があるのか?わからない。
こんな時は、、、
テッポウウリ2を同じ軌道で数発放つ
全て盾で対処されたけど、再度追加で数発放つ。
ピシッ
という音と共に盾に亀裂が入った。
焦った黄猿が駆け出してきた。
相変わらず盾を前にした戦法。
雷撃を纏った投げナイフを盾の亀裂に向けて放つと盾に刺さり、亀裂が広がりパリンっと言う音と共に崩れ落ちた。
構わず短槍を突き出す。
身体を半身にして避け
腹を斬る
殴りかかってくる。
横をすり抜け
肩を斬る
短槍を横薙ぎる振るう
半歩前に詰め
手首を掴み首にマァリッシュを脇下に刺して横に引き抜く
黄猿の腕がダラんとする
ここぞとばかりに手首を捻り上げて腕の関節を壊そうとする。
が、
襟首を掴まれて、力任せに引き離されるように投げられた。
やば、調子のりすぎた。
体勢を整えて黄猿を見ると、
ダラんとした右腕に持っていた短槍を左腕に持ち替えていた。
ただ、その左腕も万全ではなく下の方で構えている。
二人同時に走り出す。
黄猿の突きを弾き、右腕側に回り込み腕を掴み、踵で膝裏を押し込み膝をつかせる。
衣装を引っ張り、背中からボムズの種を入れて、離脱した後に爆発させる。
ドホォン
包まれた爆発音がなり、黄猿から煙が立ち上る。
天を仰ぎながらカタカタと音を立てて、しばらくすると動かなくなり、黒い靄が消失するのが見えた。




