幻獣の遺跡1
119話 幻獣の遺跡1
学校卒業時の装備
私
・武器
マァリッシュ(片手斧.サテライト六K 魔法一発分ストック可)
一本鞭(魔鞭・樹 闇魔法使用可)
投げナイフ(魔力で場所を辿れる)
捨て投げナイフ
・防具
胴 ボナコンの革鎧(変異種)
腕 アルマジロドラゴンのアームガード(ハーピークイーンで改良済 風魔法使用可)
足 アルマジロドラゴンのレッグガード
靴 リーパーの靴(そのまま水に入っても大丈夫)
腰 ボナコンの腰当て(変異種)
背 雪のインビシのマント(認識阻害)
・装飾品
雪のインビシのブレスレット 雷攻撃
解体用ナイフ
・マジックバック 三個(拡張済)
従魔
・ヴィゾーちゃん
ヴェデル変異種 光・風魔法
・???ちゃん
スプライトという妖精の一種
名前はあるがまだ教えてもらってないから、仮でスプちゃんと呼んでいる 使える魔法不明
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雨がしとしとと降る中、多くの馬車や人が中規模都市フォギに入る為の列を作っている。
特に検査があるという訳ではないが、この時期は街に慣れていない者が多く来訪し、自分の目的地を確認する為に立ち止まり、そこで渋滞が起こってしまう。
検査はない!と言っても只々素通りさせているわけではなく、怪しい者がいないか目視し、必要とあらば抜き打ちで検査をする。
特にここフォギ周辺の幻獣の遺跡には希少動物が住んでいて、王国令によって捕獲を禁止し、保護できるのも限られた人だけである。
規制が厳しく慣ればそれの値段が上がり、密猟者が希少動物を狙ってやってくる。
そんなやつらの特徴は色々ある。
・話しかければある程度社交的になるが、決して印象に残るような発言はしない。
・服装はアースカラーをベースにしていて、常に長袖。捕獲時に怪我をしないように。ちゃんとした防具だと動物の牙や爪が傷つく可能性があるからな。
・我々守衛を見ると、前を見つつも目を合さないように視線を不自然に固定する。
普通人が歩くときは色んな所に視線がいくもんだから、これが面白いぐらい不自然で、すぐ分かってしまう。
まぁこんなモブキャラ守衛の俺の話なんて気にしなくていいんだけどな。
もぅ少し、俺目線で話しをさせてくれ。
今日は珍しい従魔を見たんだ!
この辺では珍しい二足歩行の鳥型の陸騎獣のヴェデル。
西方の国でよく騎獣として扱われるが、この辺では見かける事はほとんどない。
しかも通常と違い毛色が白で、確実に変異種!
テイマーとしては是非とも近くで観察したく、ついつい声をかけてしまったんだ。
「そこの者止まりなさい。」
「、、、はい。」
そう返事をして歩みを止めこちらを向いたのは、使い込んだ防具にこの辺で使う者が少ない鞭と最近流行りのマァリッシュを装備した冒険者風の出立ちに、緑色の髪の毛をした少しあどけなさが残る女性だった。
「来訪目的を聞いても?」
「幻獣の遺跡とそこにある壁画を見にきました。」
「壁画?祭りを見に来たのではなくてか?」
「お祭りの時期は狙ってたけど、それを含めて遺跡と壁画ですね。」
「む、そうか。
ところで、そっちの従魔は、、、ヴェデルか?」
「はい。変異種のヴェデルですよ。」
「珍しいな。」
遠目では白に見えた毛色は、近くで見ると薄く緑色になっている部分もある。
絶対ではないがモンスターの毛色はそのモンスターの属性魔法に繋がっている。
ヴェデルは確か元々緑がかっていて、風属性をもっていたはず
白になるには、、、光属性?それともアルビノか?
詳しく聞きたいが、そこは個人情報だから聞けないな。
「従魔も一緒に泊まれる宿は西地区に集まっていて、街の広場から少し遠いから、観光客は避けるからそっちで探すといいぞ。」
「!!
ありがとうございます。」
ペコっと頭を下げてお礼を言ってくる。
「あと、冒険者ギルドの場所を教えてもらえませんか?」
「冒険者ギルドはこの道を真っ直ぐ歩いた広場から、西に伸びている道に入ってすぐだ。」
「ありがとうございます。
助かります、、、、」
再びペコっと頭を下げ、礼を言ってくる。
見た目と動きからして、専門学校を卒業したての新人かな?初々しくて見ていて微笑ましいな。
「よし。では、通っていいぞ!
そして、ようこそ霧の街フォギへ!」
そう言いながら、道を開けて冒険者風の女性に道を譲った。




