表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
109/172

109話 ボスコ砦19

109話 ボスコ砦19


道中にはまだ息のあるモンスターや、細かい怪我を負ってはいるけど、闘志が消えていないモンスターもいる。

そいつらは別働隊が対処をしてくれるから、私達はトレントの方を目指して移動をした。



トレントの周りにはヘラクレスビートルとキラービーが残っていた。


トレントは柳の木をベースにしていて高さは三メートルぐらいだけど、枝が横に長く枝垂れている。鞭の様に枝葉を振り回して攻撃してくる。


ヘラクレスビートルは体長二メートル程のカブトムシみたいなモンスター。外骨格が硬くて刃が通らなくて脳筋泣かせで有名。防具として優秀だけど、色合いの艶感が絶妙に女子から不評を買うから、あまり装備している人はいない。

一部地域に同系種で色鮮やかなのがいるけど、そっちは一部の派手色好きの冒険者がよく使っている。


キラービーは体長一メートルの大型の蜂。素早く飛び回り毒針と強力な顎で噛みついてくる。

更に風魔法も使うから厄介。

ただ、攻撃が羽や体に当たれば、すぐ倒せるのが救いだけど、目の前にはそれが三匹いるから、連携が怖いかな。



「キラービーとビートルか、、、

メティス君!私がビートルを速攻倒すから、それまでキラービーを抑えてられるか?」

班長さんがモンスターに睨みをきかせながら聞いてきた。


「はい、いけます。」


「よし!では、他はトレントに向かえ!」

そう言うと一斉に駆け出していった。


私もヴィゾーちゃんに跨りキラービーと対峙する。



三匹のキラービーが羽音を大きくして、顎をカチカチと音をたてる。


歩く様なスピードから、風魔法を使い一気に近づいていく


反応した蜂が上空に飛び突進を回避しようとする


左端の蜂に狙いを定めて跳び上がり切り付ける。

柔らかい手応えと共に胴体が上下に切り離される。

着地と共にヴィゾーちゃんが風の防御壁を展開してくれて、襲いかかってくる蜂を防ぐ。

マァリッシュを仕舞い、鞭を取り出して回し出す。

一部切れてしまってボロボロになっているけど、速さ勝負な上に間合い的にも鞭を使いたいんだよ。


蜂が変則的に飛び回って、鞭を掻い潜って攻撃を仕掛けてくる。

すれ違い様に噛みついてくる。

それを新調したアームガードに、魔法で風の盾を作ってそらす。

常に二匹が対角線上にいるように連携しながら攻撃をしかけてくる。

一気に両方からくるんじゃなくて、息つく暇なく連続で襲いかかってきて、私達が崩れるのを待っている。


鞭を横に振ると上に避け、縦に振ると右下に避け、突き刺すように振ると左上に避ける。

何回やっても同じ様に避けるから、多分だけど攻撃を読んでるというより、鞭を使う時に生まれる気流を利用してるのかも。


ヴィゾーちゃんに指示を出して何度か蜂からの攻撃をしのぐ。

攻め切れない事にイラつく素振りも見せず、、、っというか感情読めないんだけどね、、、同じ攻撃を繰り返してくる。


横薙ぎに鞭を振り、いつも通り上に避けようとする蜂は、、、、上に逃げれずそのまま鞭に当たり弾け飛んだ。

振り返り返す鞭で刺すように蜂を狙う。


仲間が弾け飛んだ事に驚いたのか、一瞬硬直したけど、すぐさま羽音を大きくして左上に避けようと動き出すが、うまく動けていない。


ヴィゾーちゃんの風魔法で防御壁を展開させていて、それが蜂の行手を阻んで、、、何もできないまま蜂の羽を大きく傷つける。


片羽を失い地面に落ちた蜂は、バチバチと片羽を動かし風魔法を使い再び飛びあがろうとしている。

それを許す訳もなくヴィゾーちゃんが近付き踏み潰す。



ふぅ。。。

班長さんの方を見ると、バルディッシュを肩に担ぎニヤつきながらこっちに歩いてきていた。

その奥の方では、ヘラクレスビートルに一本のナイフが突き刺さり動かなくなっていた。



、、、



え?!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ