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104話 ボスコ砦14

104話 ボスコ砦14


夜の森の夜間警戒、、、

昼よりかは静かだけど、完全な静寂はなく梟や小動物の物音が聞こえてくる。


モンスターの襲撃に備えて警戒し、物音一つに警戒度を高める。

夜の警戒は視界が悪い分、音と魔力の動きに注意する必要がある。


通常地面で過ごす場合は近くに鳴子のトラップを設置するけど、今回は木の上だから、そのトラップは設置していない。

それぞれ隠匿効果のある装備をしているから、モンスターや動物が気付かずに下を通っていく事もあるから、無用な音は立てないようにしている。


さてさて、一人寂しく警戒をしている予定だったんだけど、何故か今私の横にはスプライトちゃんがいる。アムル様の所にいて私達に砦までの安全なルートを教えてくれた子だ。

言葉はわからないけど、なんとなく波長というかなんというか、雰囲気かな?掌に乗ってきてくれた子なんだと思う。

「アムル様は大丈夫?」

って聞きたいけど、言葉が伝わらないしなぁ。

けど、焦ってる様子はないから大丈夫なのかな?

後でエルフさんに聞いてもらお。


私が物音や魔力に反応して警戒するのを何度か見て、スプライトちゃんもそれを真似するようになって、次第に私より先に気付いて目の前を飛んで教えてくれるようになった。

ありがとうだよ。


その日はモンスターは見かける事はなくて、夜から明け方に活動する動物がチラホラいただけで平和だった。

その間スプライトちゃんと暇つぶ、、、おっと、コミュニケーションを取るように植物を咲かせたり、スプライトちゃんに魔力を与えたりして過ごした。

空が明るくなりだすと、動き出す動物が増えてくるけど、モンスターはやっぱり全然いなかった。



「おはよう」

エルフさんが背筋をぐ〜っと伸ばしながら声をかけてきた。


「おはようございます。

モンスター全然いなくて平和でしたよ。」


「お!それはいい事なんだけど、その分一箇所に集まってる事はだよな。後が大変そうだなぁ。

っというか、、、、スプライトか?」

スプライトちゃんを発見して目を見開いてる


「はい、アムル様の所にいた子ですよ。

あ!アムル様大丈夫か聞いてもらえないですか?」


「アムル様の所にいたスプライトなのか?!わかった、聞いてみる。」

そう言うとエルフさんがスプライトによく聞き取れない言葉で話し出した。



、、、


それに反応するようにスプライトちゃんが点滅して答えている

気がする。


、、、



「アムル様だが、あの後[紫眼]を拘束していた枝が枯れてボロボロになって、休眠状態になったみたいだ。

今は行く事はできないけど、スタンピートが終わったら会いに行こうか。」


「よかった。生きてるんですね。」


「あぁ、あんまりいい状態とは言えないけどな。

それにしても珍しいな、スプライトが人に懐くなんて。」


「なんか懐かれちゃいました。

この子偉くて、夜の警戒を一緒にしてくれたんですよー。」


「そうなんだ!

仲良くなれてよかったな。」


「どうやったら先輩みたいに契約せずにスプライトと会話できるようになるんですか?」


「ん〜エルフはもともと森と共に生きてきたから、森にいる精霊とは親和性が高くて、その影響によって会話ができる。

っと言われてるけど、俺はきっと魔力の波長が近いからだと思ってる。

エルフには精霊使いの血筋が多くて中には精霊と同化する人もいたからな。」


「あ〜じゃぁ難しいですね。」


「ん〜もしかしたら特定のスプライトと魔力を交換し続ければ、その個体と親和性が高まって会話できるようになるかもしれないな。

わからんけどな。」


「ん???」


「エルフ以外でスプライトに懐かれた人の話なんてほとんど聞かないからな。

前例が少なすぎてわからないんだよ。」


「なるほどです。」

そういや昨夜魔力与えてみたけど、もう一回やってみよかな?

そう思って掌を出して、スプライトちゃんを呼んだけど、掌には収まらずに目の前を飛び回っている。



ハッと思い湖の方を睨む。

何かに気づいてエルフさんも警戒する。

いつの間にか起きたクマさんと魔法使いちゃんも静かに武器を手に取っていた。


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