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10話 魔法の練習

10話 魔法の練習


今日の朝ご飯は、パンに薄切りの肉と茹で卵のスライスを挟み、そこに塩辛いソースをかけたモノと、昨日の残りのホロスープを食べたよ。

昨日はネアカ君が家に来て、晩ご飯を一緒に食べた後に、私の両親に冒険者の野営時の食事の事や、武道家としての魔物への対処の仕方など、色々聞いていった。

同じ歳なのに、もぅクエストを受けているし、考え方やモノの見方が大人だなって感じて少し焦った。

そんな理由もあって、今私は母さんと一緒に裏庭にいる。


「それじゃぁメティス。始めましょうか。では、まず魔法の基礎からね。知ってる事を母さんに教えてくれる?」


「うん。魔法は火・水、土・風の四元素があって、魔術師でなくても、魔力が少なかったりしても魔法は使える。

・魔法はイメージだけで使うと威力は弱い。

・魔道具を使って使うと威力が上がる。

・その現象がどうやって起こっているか理解して使うと、威力が理解度に合わせて上がる。

だから、魔法は誰でも使えるけど、使いこなせない。」


「あらっ。よくできました。では、なんで四元素なの?光や闇、空間や雷とかそういうのも存在するしてるんじゃないの?」


「存在はしてるけど、イメージしてもイメージしきれないから発動しないからかな?雷ならピカっとかビリビリってなるけど、実際ビリビリって言われても肘を打った時にジーンとするぐらいしかイメージできないし、雷の様に速く動く!と思っても体が雷になるわけじゃないから、それなら風魔法で後ろから押されるってイメージした方が自然なんだよね。だから、みんながイメージしやすいその四つが四元素と呼ばれているの。」


「正解。他に基礎的な魔法はあるかしら?」


「身体強化かな?これは武術を使っていくと、体の動かし方を理解できるようになっていくから、力を込めたりする時に魔力も一緒に込めると、身体能力があがるやつ。」


「正解ね。じゃぁ魔道具についてはどうかしら?」


「魔道具は魔法陣が書かれている道具で、イメージや現象の事に詳しくなくても、一定の魔力でイメージするだけより強力な魔法が使える。だけど、高いし一道具一魔法だから、便利なようでそこまで便利でもない。」


「そうね。街灯もそれにあたるけど、魔力は誰が供給してるんだった?」


「あれは、魔物から取れる魔核を使ってるよ。」


「じゃぁ魔法使いに関して補足はある?」


「うーーん。魔法使いの職業になったからと言って、魔法が全部使えまーす!て言う事はないよね。ただ、現象を理解しやすくなるから、他の職業より魔法が得意になる。もちろん魔力量は多くなりやすい。」


「あらっ。ちゃんと勉強しているわね!職業はあくまでも適正であって、言い替えると才能。

物語みたいにスキルや必殺技があるわけではなくて、その職業に関する事が得意になるだけなの。」


「あ!じゃあさ、第一と第二職業が同じだった人はどうなるの?」


「その分野の天才になるかもね。だけど、やっぱり努力は必要よ。あくまでも才能だから。だから、もし長寿種で何にでも興味をもつ人がいて、その上努力家なら、なんでも出来るようになるのよ。」


「伝説の賢者・マルゴー様だよね?!私あの物語好きだよ。」


「あらっ。」


「けど、色んな地域に伝承が残っているけど、地域によって色んな姿だったりするから、別人なのかな?て思うけど、みんな同じマルゴーって名前で存在してたんだよね。不思議だよね。」


「そうね。不思議な事もあるわね。では、授業に戻るわよ。」


「はーい。」


「強い魔法は、その現象が起こる理由や構成を理解していないと使えない!という事だけど、例外もあるの。それが 適正 というものなの。

例えば火の適正があれば、火がどうして燃えるのか知らなくても。少ない火力で巨大な火を出せるの。もちろん、しっかりと理解すればもっと強い火魔法が使えるようになるわ。

簡単に言うと魔法の適正は、その属性に限り第一第二とも魔法使いっと言う事ね。

そして、メティス。あなたにも適正属性はあるわ。」


「あ、それだよ母さん。私、樹の適正があるんだって!」


「あらっ。もう知ってたのね。」


「うん。冒険者ギルドで検索されたけど、聞き逃してて、後でマルゴ商店のお姉さんが教えてくれたんだよ。」


「あぁそうだったわね。今は登録の時に調べるんだったわね。」


「どうして母さんは私が魔法適正あるって知ってたの?」


「あらっ、簡単じゃない。私の娘なんだから、ドリュアスの血が流れているに決まってるじゃない。

ドリュアスは樹の適正があるのよ。」


「えーそうなの?!なんで早く言ってくれなかったのー?!」


「あらっ。樹の適正があるって言ったら、メティスはずっとその練習ばかりしそうじゃない?そうしたら学者になれなかったかもしれないわよ。」


「うぅ、確かに練習しそう。というかする。」


「でしょ?!感謝しなさい。」


「あ、りがとう。けど、もぅ教えてくれるって事だよね?」


「えぇ、いいわよ。まずは、植物の事からね。」


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