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上からネルの村を見てみた

 ネルが下界に降りてしばらく、下界はここと時間の流れが違うからすげー早送りで見てる感じなんだが・・・、発展すんの早くねえ?

 やだ、うちのネルったら有能・・・?と、両手を口元に当てて、例のポーズをとってみる。一人だから割とむなしいだけだな。やーめたっ。


 そもそも、ゴブリンとオークってこんなに働き者で能力高かったっけ・・・?ちょっとステータス確認しとくか。


 <キュリオ>

種族:ゴブリンキング(村のゴブリン代表)

力 :B

体力:A

知力:S

魔力:C

素早さ:S


使徒ネルの忠実な部下。畑仕事でも開墾作業でもなんのその!全てにおいて有能。気性は穏やかMAX


<ヤン>

種族:オークキング(村のオーク代表)

力 :S

体力:S

知力:A

魔力:C

素早さ:B


使徒ネルの忠実な部下その2。力仕事中心になんでもござれ、気は優しくて力持ち。気性は穏やかMAX


 「なんだこれ・・・」


 キングの設定なんてしてねーぞ俺・・・。ステータスは多少デフォより高めとかにはしてたけど、こんなハイクラスはポイント高いしするわけない。


 「お助け~」


 「はいはい・・・、おそらくだけど、名付けの効果だと思うよ。ネームドってやつだね。自分達の間で名付けが行われた場合はそんな進化まではしないはずなんだけど、ネルは使徒だから、ね?」


 「あー、使徒が名付けしたから特別な感じになっちゃったってことか」


 「そういうこと。まあ気性が穏やか極振りだから、問題は起きないと思うよ、彼らの子孫も気性は受け継がれるはずだしね」


 「まあ、問題がないってんなら別にいいか。さんきゅー」


 というわけで、問題ありませんでしたとさ。なるほど、それで発展が異常に早かったのか・・・、ネルの手腕もあるだろうけど、魔物の能力がこんだけ高けりゃなあ。本気出したら凄いんですよの典型例じゃん?


 使徒や降臨に使えそうな人形を創りつつ、いつもの問題発生がないかパトロールしつつでまた暫く経つと、猫獣人達と接触を果たした様子が見えた。


 「おぉ・・・これだけで既に有能」


 どうやら猫獣人達と、友好的な関係を築くことに成功したようだ。さすがネルちゃんだな!あと猫獣人可愛すぎだろ。ふわふわの白い毛並みの子はユキちゃんていうのか~、可愛いな。

 

 多分他の誰かが見たら「気色悪い」って10人中10人くらいは言いそうな顔をしている自覚はある、だが俺は可愛い猫を見ているのが、たまらなく好きなので問題はない。誰も見てないしな!

 ユキちゃん達の集団は村を拠点にすることにしたようだ、グッジョブ!これでこの村見たらいつでも猫獣人が見れるようになるんだな?いやでも拠点にするだけだから居ない事もあるのか・・・。


 余計な事を考えている間には時間は経過していき、村はどんどん発展していっている。そういや風呂屋っぽいのもいつの間にか出来てたな、アイリーンにも後で教えてやろ。

 ネルはお風呂大好きだもんな・・・。


 「おっ、他の猫獣人の集団もやってきたみたいだな、今回はアメショぽいのがリーダーか」


 猫獣人の集団同士は仲も悪くなく、寧ろ良好な関係なようだ。縄張りが違うからか?オスでもメスでも違った可愛さがあるな。服着てる猫って感じで微笑ましい。

 この集団も村を拠点にするらしい、ネルは今回も歓待をきっちりこなしてるな、よしよし。


 猫集団を眺めたりしている間にも、ゴブリンやオーク達は開墾作業を頑張っていて、畑の面積も結構なものになっていた。ちゃんとジャンルごとに畑の面を分けてるところを見ると、この村のゴブやオークは几帳面らしい。連作障害とか教えてないはずなんだけど、ちゃんと対策してるようにも見える・・・。


 「こいつらほんとに魔物か・・・?」


 魔物の中身はプロ農家。そんな文言が浮かんだが、伝える人がいなかった。ちょっとだけ寂しい。


 3つめの集団も拠点にすることに決定したのを確認。お、ネルのステータスになんか出てきた。


 「かれんだーというものを作らねば」


 「なるほど、暦を導入するんだな。確かトリルは地球と同じ設定だったはずだから、万年カレンダーだっけ、なんかサイコロみたいなやつくるくる変えてくやつ、あれを創って届けとこうか。」


 プラスチック製品はまだないから、木製のでいいな。参考にするだけなら一つあればいいだろ。

むむむっと念じて、ネルに神託と共に届けておく。あっちからの反応は言葉は聞こえないものの、ステータスに反映されるので、ちゃんと届いたかどうかは分かる。

 おっ、ちゃんと届いたみたいだな!時間の流れを調整しながらだからタイミングがちょっと難しいけど、ネルが頑張ってるんだから、上司である俺が率先して頑張らないとな!


 今まではちょっと面倒だなって思いながら、さぼりつつやってたけど、ネルが下界に降りて頑張っているのを見ていると、自分も頑張らなければと思えるようにはなった。

 で、ちょっと頑張ってみると、段々発展していくのを見るのが楽しくもなってきたし、この大陸に愛着も湧いてきた。不思議なもんだな・・・。


 さー、ネルが頑張れるように俺もがんばろ!



 そしてあわよくばネルからの尊敬を!


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