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シャリオンの色々と気になっていた事

 シャリオンはというと、コーマが二人の使徒を創りだして、こっちにも挨拶にきたりしてたんだけど、中々個性的なお嬢さん達だったわねー。顔立ちは同じなんだけど、性格とかが全然違うの! 銀髪のブランちゃんはお嬢様って感じの喋り方で、コーマ曰く微ツンデレにしたかったらしいんだけど、そこまでツンデレでもないらしい。

 お上品な喋り方だから、シエルをお姉さんにしたらあんな感じになるのかな? なんてちょっと思ったりした。


 黒髪のノワールちゃんは、見た目とは裏腹に凄く天然でぽやぽやしてるの。黙ってると、クール系美少女なんだけどね? なんとも間延びした喋り方が可愛らしかったわ。


 そんな可愛い彼女たちは、仕事となると凄まじかったらしいわ。コーマの仕事が楽になるだろうからって創ったはずなのに、いつの間にか前より忙しくなったとかってボヤいてたわ。退屈するほど暇よりいいじゃない? 私がそういうと、コーマは「確かにそうだけど、そうだけど・・・!」って謎の葛藤に苛まれてた。


 なんだかんだで、すべての地上の種族と接触が完了して、地下都市組もぽんぽん子供産んだりして、地道に人口が増えだしている。もちろん生まれ変わった種族も、色んな種族と混じりあって、新しい種族が産まれまくったし、今も産まれまくっている。

 その都度設定しないとなので、忙しさに拍車がかかるわけだわ。


 ウィードのところは地上で相変わらず生活してるけど、結界はもう張ってないらしい。若い狼たちは、外の世界へと旅立ったりして、集落自体の人口(狼口?)は多少減ってるけど、星全体でみると微増みたいだ。外の世界でよろしくやってるんだろうって、ちょっとだけ寂しそうにウィードが言ってた。


 本来なら、コーマの元でやった方がいいのかもしれないけど、ウィードは私の聖獣として、私の加護を与えた。現地の使徒みたいなもん。ほんとはね、ウィードには普通に恋してもらって、子供を作ったりしてほしかったんだけど・・・本人がその気がないみたいで、再三確認しても、いいからさっさと守護寄越せって聞かなかったのよね。

 王ってだけでも伴侶が見つからなかったっていうのに、聖獣になんてなったら、余計にお嫁が来ないじゃんねぇ・・・。まあ、遠い遠い未来に、どうしても嫁の候補すら現れなかったら、お婿にもらってあげてもいいかな? なんてね。


 地下都市の地上部分も少しずつ建物が建ち始めているみたいで、そう遠くない未来には、地上で再び人間の姿を見ることができるようになるだろう、ってコーマが言ってた。すっかりシャリオンの神様が板についてきたみたいで、ネルちゃんが感慨深く「あのコーマが成長したもんですね」って言ってた。ちょっと立派になっても、ネルちゃんとの関係性はあまり変わらないらしい。


 そのネルちゃんは、相変わらずロクストの中を駆け回って忙しくしている。たまにウレイン温泉に遊びに来ているところからすると、多少は誰かに仕事を任せたりできてるんだなってことが分かる。


 ウレインは、相変わらず農業大陸で、農業を学びにラプールからもロクストからも、人が訪れている。シュミカは出し渋ることもなく、全力で農業指導にあたり、お料理も指導したりしてて、ウレインは食の聖地みたいな感じにもなっている。まあ、実際ウレインのお野菜は最高ですけども、バーベキュー最高ですわ。

 私たちが直接行くと、大騒ぎになっちゃうから、こっちのバーベキュー部屋で割としょっちゅうバーベキューが開催されてて、意外とサージェスが気に入ってて皆勤賞なのよね・・・。


 たまに、暇を見つけてはデミスが押しかけてきたりするんだけど、神様って案外食い意地はってるものなのかしら? 食べなくても生きていけるのにねー? 私達は食べるけど!


 そういえば、デミスは神々を使って星を発展させるゲームをしてたんだって、ある時言われた。長らく神様なんてやってると、退屈だし、精神的にマヒ状態になってくるみたいで、神様達の感性がちょっとおかしくなってたんだそう。確かにサージェスとかアレすぎだったもんね。


 神様同士で競わせたり、自分で人間を選んで連れてくる事によって、新たな刺激を与えるとかなんとか言ってたけど、普通に拉致だからね? ってちょっと圧を掛けたら、結構な勢いで謝られた。ついでに、ものすごく気になってた事を聞いてみた。


 本当は、地球が滅んでなくて、そっちの時間はあまり経過してないんじゃないかって。


 正直、この答えを聞くのは怖かった。だって、帰る家がまだあるって分かったらさ、帰りたいって思っちゃうかもしれないじゃない? いっそ今ここにいるのが夢でしたって言われる方がマシだわ。


 私たちは、ここで大事な存在ができてしまったから・・・もう帰らなくてもいいかなって。


 デミスからの答えは、やっぱり私達が予想していた通りのものだった。

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