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簡単!魔道具作成キット

 さて、便利道具の作り方の基礎が載った本を見てみようか。時代設定的に、お堅いタイトルが書いてあるけど、あれだよな、今風というか日本風に言うと「猿でもわかる! かんたんまどうぐ!」みたいな感じになるんだろうな。知らんけど。


 目次をみてみると、ランプの魔道具、水道の魔道具など、生活に即したものがまず先にきている。単純に考えると、1つの魔法を搭載してるのが、一番簡単な魔道具で、魔法を組み合わせているのが初心者を脱した者が作る魔道具。上級者になってくると、おそらくかなりの種類の組み合わせがなされているんだと思う。


 ここには流石にマジックバッグの作り方なんて載ってなかった。そりゃそうだな、普通に考えても空間拡張に重量軽減、時間停止、と見るからに難易度の高そうな魔法が使われてる。


 シュウ式というか、旧シャリオン式の魔道具は、シュウが前に作ってた魔道具そのままって感じだな。魔法陣と魔石を繋いで、スイッチ代わりの魔力をちょろっと流すと、魔石から魔法陣へ魔力が流れる。基本的にはこれだけだが、魔法陣を作るのがまあ面倒っぽいんだよな。


 魔法陣が基盤みたいな役割をしてるってことだな。


 もうちょっと簡単な仕組みにできないか、考えてみようか。この基本の書を読む限りじゃ、ある程度文明殿高い生活をしていて、その中で研究され尽くした感じがするからな。今はその前提が覆されているから、一からっていうと、このやり方は時間がかかりすぎる。なにせ魔法陣を勉強することからやらないといけないからな。


 難しい仕組みのものは、今はできなくてもいい、それは後々の奴らが研究でもして作ればいいんだ。


 あとなあ・・・魔石が安定供給されてないんだよな、魔石を落とすような魔物で、尚且つ知能の低いようなやつってさ、その近辺の知能の高い魔物に狩られてるんだよなぁ・・・。しかも魔石は取引されることなくその辺に打ち捨てられてるし。


 だから、魔素が濃くなってスタンピードとか、ダンジョンとかが発生することが極めて稀。というか現状発生してないし、する兆候すらない。


 「これはちょっと・・・」


 上に町を作るとなると、地下都市での生活のようにはいかない。地下都市は電気使い放題的な感じで、魔力が常にどこにでも供給されている。便利だけど、これに慣れすぎてはいけないと思う。

 地上で生活するにあたって、魔石がないと、普通に不便だ。火を使えばいいかもしれないが、油もないし、火事になったら危ないしな。となると、やはり魔道具に頼るしかなくなるわけだ。


 「魔石を産む鶏みたいな魔物を作って、飼うか・・・?」


 過剰供給になってしまわないように、魔石を産む条件の設定は慎重に行わなければならないが、これなら山を穴だらけにすることもなく、命の危険を冒してまで魔物を倒しに行かなければならない事もなく、町の中で得ることができる。


 後は、魔道具というと、結構稀少な材料を使ったものなどが多くみられる。それを撤廃したい。現存しない種族の何かが必要だったりもするので、代替え品となると、これまた探すことから始めないといけないし、まだ生き残り組の子供も生まれてない状態だから、命がけで冒険させるわけにもいかない。


 なんとか安全に作れるようにしたい・・・。


 あ、でもまてよ? このレア素材必要な魔道具って大体戦闘関連だよな。うん、これはまあ現時点では必要ないな。


 「こうなると・・・新しくマニュアル作った方がいいかもしれん」


 実際できない事が多すぎる、基本の書なのに。

 ならば、新しいやり方を書き記した冊子でも作ってやればいいんじゃないか? 生活用品オンリーの簡単作成キットとかあったら、子供も楽しく学べたりするのかもしれない。よくおもちゃ売り場に売ってるあれだよ、科学の実験キットみたいなやつ。


 デ○アゴス○ィーニみたいなやつは、1週サボるともうパーツ無くすからだめだ。1回でばちっと作れるタイプがいい。


 これなら、講習をしながら自分で使う分を作れてしまう、一石二鳥だな! さらにいい品に昇華しようと思ったら、自分で研究してみればいいしな。


 とりあえず一番簡単なランプのキットを作ろう。それが終わったら、魔石鶏を作って、養鶏場を暫定的に天界に作っておこう。


 魔道具の基本書を開きながら、簡単な手順をメモしていく。必要な材料は・・・ガラスと金属・・・ってそれだとカンテラか。ああ、でもランプじゃなくてもいいんだよな、消えないろうそく的なアレでもいいよな。材料も簡単な方が、失敗した時に落ち込まなくても済むし。


 ああ、そういえば食器が腐るほど余ってたな、地上の倉庫に。あの器に、ハリガネでもいいけど、別に火が燃えるわけでもないから竹ひごみたいなもので代用しよう。


 以前のやり方だと魔法陣が絡んでくるが、それを回避するために、魔石に直接情報を込めるやり方を提案しようと思う。握って願いを込める、例えば「指でつつくと、明かりがともる、2回つつくと明かりが消える」こんな感じ。


 明かりの部分を光魔法の<ライト>にでも替えれば多分大丈夫。多分な。


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