大事業の進捗状況をみてみる
バナナドーピングがあるなしに関わらず、急ピッチで仕上がっていく各地の保育園。一体何が彼らを突き動かしているのか・・・。無理だけはしないで欲しい。
最初の1回だけを見て、量産型のフェンリル達は、旗の立った所へ次々にラピスラズリ達を派遣していく。私の指示が無くてもささっと動いていくあたり、フェンリルという種族が有能なのだと思い知らされる。
まぁ、本来は狼型の魔物のまとめ役みたいな感じで、希少種なのだけど・・・。ここではもうフェンリルのバーゲンセールかっていう程沢山いる。モフモフまみれだ。中々に宜しい。
でも個別に動いているのと、手が空いてる子はトリルの事を学ぶために設えた勉強部屋へ行っているのとで、この部屋にはいないのである。思う存分モフれると思ったのに・・・。
「勤勉な子達だわ・・・」
誰に似たんだか。あ、でもシエルの部下になるのなら、そのくらい真面目な子達の方が相性がいいのかも?
保育園の運営が落ち着いたら、お遊戯会だとか遠足だとかのイベント関係もやって欲しいなぁ、子供たちが健やかに育つのが一番だけど、色んなものに触れて、世界を広げて欲しい。
学校は・・・なんていうか、通常の感覚で行くと必要なんだろうけど、ラプールに関して言うと、あまり必要な感じもしないんだよねえ・・・。基本的に自分に合った職業を選ぶ傾向にあるし、識字率も100%なので、貴族はいないので、交流でコネを作ったりとかいうのも必要ないし。
専門的な事を学びたいとなると、その専門的な事を中心に据えている町へと出れば学べる。移動手段はあるし、それにかかる費用なども必要ないっちゃないので、他の町へと移住するというのは比較的簡単なのだ。
問題があるとすると、住む場所くらいかな? 移住者が自分の家を建てるまで、どこかのご家庭にお世話になるか、その専門知識を学ぶ場所で寝泊まりするのが今のラプールだ。
まあでもその辺は下の人達が考えてしなければならないと思うので、神的にはノータッチで行こうと思う。
そういえば、大陸横断鉄道はどうなったのかな? 一番中心になる一本をまずは完成させようということで、作業は進められているけど、保育園を建てるのに人が取られて作業が滞っているなんてことはないだろうかと、少し気になったので見てみる事に。
鉄道とはいえ、鉄のレールを敷いているわけではない。便宜上鉄道と呼んでいるけど、出来上がったらまあ名前は考えるでしょう。この世界にはないものなんだから。
鉄道の通るところはもう半分以上出来ている、の・・・? 普通の道っぽくてこれが完成形なのかどうかちょっと分かりづらい。でも、その道の一番先には作業している人もいるので、多分最初のとことかはもう完成なんだろう。
シュウのところへとズームしていくと、丁度車体を色々弄っている所だった。メインの動力部を載せた車両と、人が乗る様の車両、あとは貨物用も同時に作っているみたいだった。
貨物用は、馬車っぽいのを何台か積めるような感じにするのね、なるほどなるほど。人が乗る車両は普通の鉄道っぽいのと、寝台車も一応作ってるのね、まあ、一番遠くから一番遠くへ行くとなると、結構かかるもんね、途中色々な町に寄る事になるだろうし。
動力部は、蒸気機関車の石炭を放り込むアレみたいなとこに、充てんした魔石を置いて、そこに刻んだ魔法陣で魔法を発動するといった、地球にはない技術をしっかりと使っている。いつの間にやら魔法陣の技術も発展していたみたいで、各家庭には流石に使われてはないけども、公共の施設などでは使用されているみたいだ。
よくある謎文字などは使われていなくて、普通にひらがなとかで書かれていて、なんとなく緩い感じがする・・・。ちょいちょい漢字も出てきているあたり、私達の記憶に引っ張られているんだろうか? という疑問も多少は湧いてくる。
魔法陣を見てみると、風の魔法と、浮かせる魔法を同時に使うみたいだ。車両を連結すると、動力を積んでないその他車両は、動力車の魔法陣をそのまま自車両へと適用し、次の車両へと魔力を伝達していくといった形になっていた。
「よく考えられてるわね・・・」
元地球人であるシュウの知識も当然入っているのだろうけど、これは完全にラプールの人達のオリジナルなんだなぁ。そう思えた。同時に嬉しくも思えた。
「どのくらいのスピードが出るのかしら・・・? 試験走行の時はちょっと教えて欲しいなぁ」
凄く見たい。
あ、あと全ての車両に重量軽減の魔法陣も使われていた。そりゃ重いよりは軽い方が燃費的にもいいわよね、今ある技術がふんだんに使われていて、開発チームの本気度が伺える。
これは、そのうち浮く車とか出来ちゃうんじゃなかろうか? 中世とか通り越して、SFっぽくなったりして? でも街並みとかは古い時代っぽいし、人々の服装も地味だし、でも使っている道具は時代的にはちょっと進んでる感じもする。でも魔法も使われている。
ちょっとカオスだけど、私は好きだよ?




