地味な作業は大事なこと
「ポイントも結構余裕出てきたしそろそろ住宅環境・・・いやでも交通インフラ・・・その前に馬車か」
出来る事が増えてくるとどこから手を着けていいやら分からなくなってくる。
アイリーンの大陸は食生活は豊かになった、でもそれだけで住んでる家は中世レベルにも満たない粗末なものばかりだった。
まだ文明レベル的には古代なのだ。
馬車は一応あるにはあるが、リヤカーを馬が引いてるような簡素な物だ。
街道も整備されてるわけではなく、遠くに荷物を運ぶなどはちょっと無理がある。
アイリーン的にはもっと海の食べ物を内陸部の人たちにも食べてほしいし
内陸部で捕れる食肉を海岸沿いの人たちにも味わってほしい。
馬車を進化させるにしても街道をまずどうにかしたい、でもそれには人手が現時点では不足している。
「まずは人口を増やそう、人手が無くちゃ色んな事やりたくても出来ないもんね!」
食べ物はある、でも一つ一つの家が小さい事が気にかかった。
これでは家族を増やすにしても少し狭すぎる。
とりあえず家をグレードアップさせたい、ということで土壁オンリーなおうちからレンガ造りになるように
誘導させていく。
日干しのレンガからそれを焼いたレンガへと、そしてそれを住宅に使用する
といった感じの大雑把なイメージを神託として複数の町へ、人へ飛ばしていく。
閃いた人々はレンガを使って色々作り始めた
小さなものから始まり、それを住宅に使用し始める。住民が協力し合いながら土壁の家からレンガの家へと順番にグレードアップされていく。
ついでと言ってはなんだけども、住宅に付随する設備も地味に進化した。
アイリーン的にはつい先日まで腰ミノ原始人状態だったのに、凄い進化したなぁと物凄く感動している。
裏で「めっちゃ亀ペース」とか言われているけどそんなことはアイリーンの知るところではない。
技術の進歩や育まれていく文化など、なるべくちゃんと見ていたいのだ、その変化が見ていて楽しいのである。
ある程度イメージを伝えるだけで人々は次々と沢山の物を作り出す、簡単な仕様書を出して
イメージ通りの完璧な仕事をこなすかのようで、感心し通しだ。
家がレンガへと移行していくと、並行して町の中の道がレンガの道になっていた。
町ごとに美的感覚も違いがあって、色んな町で色んな模様の道を見ることが出来た。
できれば実際に降りて歩いてみたいところだが、今の身にはそれはNGだ。
指での操作一つで色んな町に行けるのでこれはこれで便利ではあるのだが。
その中で、神殿だけは相変わらずそのままの石の造りだった。
「そういえば、この神殿だけは前から結構立派よね、時代にあってないっていうか・・・」
多分ギルに聞いても「そういうもんです」で終わってしまう気がする。
きっと仕様なんだろう、ゲームではないけどゲーム的なところあるもんね・・・。
まあそれは置いといて、衣食住の中の食と住はまあまあレベル上がったよね?よね?
まだ人口はじわじわとしか増えてないし、次はやはり衣だねえ。
今はまだ麻の布を体に巻き付けて紐で縛るみたいな簡単なものだ、あと獣の皮とか。
被服文化はまだレベルが低い。
ハサミはあるけど針と糸がない感じ。
針はどうにかなるとして、糸・・・綿を配置しておこう。
段階的に染料も配置していかないとね。
皮の加工技術も最初のイメージ渡したら多分自分達で何とかしていってくれるよね、多分。
麻から木綿へ、地域によっては絹を生産できるようにしていく。
独占状態にならないように満遍なく配置していく、地味な作業だけど結構楽しんでやっている。
実のところアイリーンのこの地味な作業が争いの起きない原因でもある。
現在は交通インフラも発達していない為、遠くの集落とはあまり交流を持てないので
食べる物の偏りが出過ぎないように絶妙な距離で配置している。
普通で地味なようだがこれが実にいい仕事をしていて、火種を生ませないようになっている。
人は人を羨む、そこにしかないと思うと羨ましくなり手に入れたいと欲が出る。
だが、あちらにはないものがこちらにあり、それを交換して手に入れる事が出来るため
羨ましいとかそういう感情が湧きにくいのだ。
困ったときはお互い様、大陸全土にその思想は定着しつつあった。
ビバ平和




