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シャリオンの代理管理

 『あーごめんごめん! ちょっと手が離せなかったんだ』


 温泉から戻り、皆で雑談しているところにギルからの連絡が入った。手が離せなくなるようなことでもあったんだろうか?


 「何かあったの?」


 『いや、そういう・・・まあ手続きしに行ってて』


 「なるほど、そゆことね。あのチャラい神様に揶揄われでもしたのかしら?」


 『なんで見てきたように言うかな? そうだけどさ!』


 サージェスが大人しくなった今、目に見えて危険な事なんて無いに等しい。他の神達はどうなのか知らないけど、今まで話題にも上った事がないから多分そんなに危険な存在はいないのだろう。


 「で、どうしようか?」


 『うーん・・・一応上に報告はしたんだけどね、既に放棄された星だから好きにすれば? ってさ』


 「かっる」


 「うわ適当」


 ほんと神様って無責任だよね? 私も神だけど人間の感性に近いから、こういうのにはまだ慣れない。


 『起こしてもいいけど、先の事を考えないとだからね、トリルに全員集合して皆で話し合おうか』


 「わかった、私達も一仕事終えたしそろそろ戻るわ」


 本音を言えば、もう少しだけ皆と喋ったり遊んだりしたいところだけど、結構大事な議題が出来てしまったからね。我儘ばかりも言ってられない。

 それに、ここは私の星なんだから、またくればいいだけのことだしね!


 「そうか、また暫くは神様の仕事すんだな」


 「うん、また来るから!」


 「おう、また来いよ」


 ウィードは私が神に戻っても、相変わらず態度を変えず、友人として、シャリオンでの保護者として接してくれている。からかう感じで恭しくしてくることはあっても、崇め奉るようなことはしない。

 それが私にも心地よく、居心地のいいものにしてくれているのだ。ここは癒しの空間だわ。


 ウィード達に別れを告げ、一旦シャリオンの管理室に戻る。


 「皆で会議とか、久しぶりだね? 新しく加わった人もいるからちょっと楽しみかも?」


 「そうね、そこでコーマにもここの事相談してみようかな」


 怠け者の神としての汚名を返上すべく、シャリオンの管理を一時的に任せてみよう計画だ!


 トリルの白い部屋に戻ると、ギルとコーマとサージェス、それに久しぶりのネルちゃんがそこで待っていた。


 「アイリーン様! お久しぶりです! ネルです!」


 「ふふっ、忘れてないわよ、久しぶりね!」


 私の姿を確認するや否や、すぐさま駆け寄ってきてぎゅーっとハグをする。ネルちゃんはいつでも可愛いわね! コーマの話では凄いしっかりしてるって言ってたけど、私の前では素直ないい子だよ~!


 「再会しているところ悪いけど、早速例の話について話し合おうか」


 ギルはいつも通りというわけでもなく、結構真面目な感じだわ。まあ、軽々しく話せる話題ではないんだけどね。


 「私達が見つけた部屋の事は一応説明は?」


 「済んでるよ、サージェスは死んでるって思ってたみたいで詳しく調べてすらいなかった」


 「適当ねえ・・・」


 「死体を標本にしていると思っていたのだ。人の数字も0と表記されていたしな」


 シュウとサージェスが管理していた頃、人口を示す数字がきっちり0になった事を確認したらしいので、管理不行き届きというわけではなさそう。神と言えども全知全能ってわけじゃないのは、私達が身をもって経験しているので理解できる。


 「システムも万能じゃないんだねえ・・・」


 シュミカの言う通り、この神の作ったシステムも万能ではないということだ。生命反応を消してしまえば死んだものとカウントされてしまうなんてシステムの穴を、見抜くのは難しいと思う。


 「ずっと寝かせたままも気の毒だし、起こしてからそいつらに村でも作らせるとか?」


 「いっそのことトリルに移住してもらう?」


 魔物が跋扈する世界で、あの少人数で生きていくというのはあまりにも酷な気がする。それならばいっそトリルで生活してもらうのも手じゃないかと思うんだよね。


 「でも彼らはシャリオンで生活していた者達だ、余分な知識が持ち込まれることになるよ?」


 「あー、そうか、攻撃魔法も武器も持ってる人たちだもんね・・・」


 魂だけ連れてきて生まれ変わらせるのもどうかとは思う・・・。でもそのままだとトリルに武器や攻撃魔法が持ち込まれてしまうのか・・・それは危険だな。


 「起こしてから、私達がしっかりとOHANASHIしてから、生活してもらうしかないよね」


 「そうね・・・彼らは他の人間たちが絶滅したなんて知らないだろうから、その辺の説明もしないとだよね」


 皆で頭を悩ませていると、コーマがそっと挙手をした。


 「その、そいつらの面倒、俺に見させてくれないか?」


 そういえば、シャリオンの管理を一時的にコーマに預けようかという話もシュミカとはしていたが、ここにきてからはその話は出していない。コーマから言ってくれるというのは、私としても望ましい事だ。


 皆が驚きの面持ちで、黙ってコーマを見ていると、サージェスも一歩前に出て言った。


 「では、俺が補佐に付こう」


 おやおやおや? なんだか変なコンビが出来上がりそうだよ?

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