シュミカの体の異変
※シュミカ視点です
ブロックを作ってから気付いた。なんでこんな場所で試してしまったのかと・・・。運ぶのダルすぎるんですけどこれー。
ロクスト民みたいに、空間魔法とか使えないもんかしら? あれならブロックとか収納してさ、往復しなくても、設置予定の場所に持っていけるよねえ。
一応物は試しなので、一言で発動するかどうかやってみる。これは一々詠唱してらんないって思ったからであって、決して恥ずかしいからとかではない! 失敗したら恥ずかしいけど!
そっと、ギルの方を確認してみると、ギルは爆睡してた。うん、良く寝てますねー。
ええと、収納だからストレージ? 四次元・・・これはダメだね、アイリーンに叱られてしまう。ギルは喜びそうだけど。
イメージとしては四次元(略)でいいよね。思うだけならセーフセーフ!
「ストレージ!」
ブロックに向かって手のひらを向けて、唱えてみる。うーん・・・反応薄いなあ? 今度は頭の中で唱えてみる。手を向けずに視線だけブロックに向けて、収納収納~・・・ムムゥ。
あ、なんか今ちょこっとだけ反応が強まった気がする。無理にカタカナの言葉で言うよりは、私達が普段使っているような言葉で言う方がいいのかな? あと、手の向きとかはあんまり関係なさそうな気がしてきた。
ギルが寝ているのをいいことに、色んなパターンで収納魔法ができないか、試していく。
んー、なんかもうちょっとで出来そうな気がするんだけどなあ・・・。何が足りないんだろう? ギルに聞くのもアレだし、もうちょっと自分で頑張ってみようかな。まだ、魔法を使うっていう行為自体にあんまり慣れてないのも原因の一つな気もするけど、それは今すぐどうにかなるような物でもないと思うし。
先に、私の中の力をもっと、認識しなきゃいけないような気がしてきた。このブロックは一旦ここにおいておくかな! 重いし。
世界樹の方向へと、えっちらほっちら歩きながら、自分の中の力を感じられるように、意識を体内に向ける。魔力ってどうやったら感じる事が出来るのか、それすらも分からなかった。きっと神の力が普通に使えた頃は普通に魔法も使えたんじゃないのかな? 制限されてる状態だから、普通の魔力の方もそれなりに制限されてる可能性があるよね。
爆睡してるギルの隣に腰を下ろして、再び自分の体内で、魔力がありそうなところがどこか、意識を向けてみると、体の中心に、何かあるような気がしてきた。もしかしたら、気のせいかもしれないけど。
目を閉じて、瞑想するような感じで息を整えていく。肌に感じる空気、ここは精霊が数多く存在する大陸なのだから、魔法の力くらいその辺に一杯転がってるはず。大きく吸い込み、ゆっくりと吐き出していく。
吸い込んだ時に、さっきの体の真ん中らへんに、やはり何かを感じた。
この中心部分にあるのが、魔力っぽい何かだと思うんだよねえ・・・。でも、肌に感じる魔力的な何かとは、またちょっと違う気もするんだよねー・・・。
「んー、シュミカ、何やってんの?」
あら、ギルが起きてきた! しょうがないなぁ、もう答え聞いちゃおう!
「普通の魔法を使おうと思って、体の中の力を感じるところから始めてたんだけど、そもそも私って魔法使えるのかなって」
「神の力くらいの強力な魔法は無理だけど、普通くらいなら使えるはず」
「ブロック作り出すのは、詠唱したらいけたんだよねえ。収納魔法は無理だったから、諦めてここで魔力を感じるところから・・・ってわけよ」
「おかしいな、魔法の行使までは制限かかってなかったはずなんだけど・・・」
ギルが私の体の中心部分を見ている。えっちなことするつもりなんでしょ! エロ同人みたいに! なんてことは思わないし言わないのだ。一応年頃の女性なんだからね?
「そんな事はしません」
あう、普通に冷静に突っ込まれた。なんでバレたんだろう・・・。
「なんか、シュミカの体内の魔力に混ざりものがある感じで、それが詰まってるような感じに見える」
「ええー、べんp」
「じゃないよ! 魔力だから! 物理的なアレじゃないから!」
「魔力の便秘?」
「あーもう言っちゃったよこの子は!」
「もしかしてさぁ・・・、この前の吸収した魔物の魔力じゃない?」
「・・・! それか! じゃあ、うん、ちょっとじっとしてて・・・取り除けるかどうか試してみる」
ギルが私の体の中心部分を穴が開いちゃうくらい見つめて、集中しだした。私の体の中が熱くなってくる。ギルの瞳は普段の赤い色が、より赤く輝いていて、結構綺麗だ。
いや、今はそんな事を考えている場合でもないんだけども。
やがて、ギルの手元に、何か光っているものが現れる。これが魔力の塊なのかしら? あ、なんかもやもやしてた力が、私の体の中に認識できた!
「これは・・・、ただの魔物じゃなかったんだな」
「結界に吸収されちゃうくらいの魔物なのに?」
「強さ云々じゃなくてね、例のアレの神力が混じってる。これは・・・、ちょっと今発見できてよかったかもしれないな」
え、え、どういうこと? 何か非常事態?




