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無事に名前が決定する

 ネーミングセンスが我々には皆無だ。それを踏まえてよく考えねばなるまい。


 「コーマはなんか思い付いた?」


 とりあえずコーマの意見を聞いてみよう。そこから広がるかもしれない、広がらないかもしれない。


 「んー・・・そうだな、とりあえずロクなのが浮かんでない。」


 「なんか、聞くのが怖い。」


 「怖い名前じゃねえよ、おっさんが思い付いたダジャレみたいな名前しか浮かんでないだけだ。」


 「マシなの浮かぶまで、発言禁止。」


 私から聞いといてなんだけど、それを聞いてしまうと、絶対に私の思考が搔き乱される。余計な方向へと思考が飛んでしまう。


 「コーマ様、この子はどちらが主体なのでしょうか? それによって名前も少し変わってくるかと思いますが。」


 「発言を許可します。」


 「お、おう・・・。そうだな、顔は鳥っぽいから、鳥が主体かな? ドラゴンの要素は取り入れてるけど、メインって感じでもないな。」


 「でしたら、鳥に寄せた感じのお名前がよろしいかと。」


 とはいってもねえ・・・。なんちゃらバードとかになっちゃうよね。ランニングバードじゃありきたりすぎるし、普通にガチョウっぽいし。


 「運ぶのをメインにしたいから、キャリーバードとか・・・。」


 なんかもうそれでいい様な気がしてきた。深く考えすぎると、ロクなのが浮かばない気もする。


 「ねえねえ、ちょっと僕も考えてもいい? なんか楽しそう。」


 ここで、ギルが参戦してきた。珍しいな、ギルがこういう私達の話に入ってくるのは。大体いつも笑い転げてるイメージしかないけども。


 「いいわよ、別に減るもんじゃないし。」


 考える人は一人でも多い方が、候補が沢山出るし。自分達にないセンスがもしかしたら光るかもしれないし?


 「キャリーバードも分かりやすくていいとは思うんだけど、僕的にはもう少し笑いの要素を・・・。」


 あ、ダメだこの人。遊ぶ気満々じゃん! これはロクな名前が出ないフラグでは。


 「ギル、先に言っておくけど、ネタネームはダメだからね?」


 ハシリドリとか、安直かつおっさんが考えてそうな名前とかね。


 「なんとなくトリって入れたい感じなんだよねえ。」


 人の話を聞いちゃいない、この神め。私も色々と考えたいのに、ギルから爆弾が投下されるのかどうかが気になってそれどころではない。うぬぬ、許可するんじゃなかったかしら。


 「ではコーマ様とギル様のお考えを、足して2で割ったらどうでしょうか? この子を創った時のように。」


 シエル優しい・・・。私だけではなく、コーマやギルも立ててくれるなんて、いい子すぎるわ。


 「そうね、キャリー・・・キャドリーとかどうかな?」


 「「意外と普通だ・・・!」」


 うっさい! 普通が一番なのよ! 変に長ったらしい名前だと覚えられないでしょうが!


 「私は良いと思いますよ、母様。分かりやすく、お二方の希望も入っておりますし。」


 私の味方はシエルだけだよ・・・!


 「俺らは別に、貶してるわけじゃないからな? ネタネームが飛び出すかと思ってたから、普通で安心した部分もあるから。」


 「じゃあもう、キャドリーでいいよね。次、ゴムの木。」


 「それこそ、ゴムの木でいいんじゃ。」


 「ゴムゴム・・・。」


 「だから、ギルは神様のくせに俗っぽすぎるでしょ! そういうのはダメです!」


 シュミカが居ないからって、ボケ枠が欲しいわけじゃないのよ。


 「はぁ、もうゴムの木でいいわ。元々ゴムの木こっちに配置してないし。」


 「名前が同じだと、設定の時にはじかれるよ?」


 「それを先に言いなさいよ。」


 そんなゲームのキャラ作るときみたいに「その名前は既に使われています」みたいなメッセージが出る機能とか要らないからね?


 「母様、トリルにしか生えてないゴムの木ですし、トリルゴムの木とすれば良いのでは?」


 「シエル天才よね。それでいくわ。」


 こうして、新種の動物はキャドリー、弾力のあるゴムっぽい素材の木はトリルゴムの木となった。あとは、キャドリーの性能と餌とかの設定か・・・。


 「キャドリーの餌はどうする? どこでも生きていけるように雑草でも食べるようにしておく?」


 「そうだな、運ぶ仕事以外のときに、畑の雑草食べるように躾ければ一石二鳥だな。」


 おりこうさんで、雑草が主食っと。


 「力は・・・そうね、馬車みたいなのを牽引するなら、二頭立てくらいがいいかしらね?」


 「一匹で馬車引けたら、物凄いパワーになるな。」


 規格外のパワーに設定してしまうと、今度はポイント単価が高くなってしまう。その辺も考慮して、普通の馬よりは性能が上と言う風にして、コストを下げる。これで安定供給ができるはず。


 「あとは、野生のキャドリーを捕まえるのに苦労するといけないから、人を怖がらないというのも付け足しておいた方がいいわよね。」


 「生息地域は草原とか、森の入り口付近にしとくか。草ありそうだし。」


 「私は部屋に戻って、生息可能な地域をピックアップしてきますね。」


 「はいはーい、決まったら私もすぐ向かうわ。」


 キャドリー:トリル新種

 温厚で人懐っこく、賢い動物。乗り物を牽引することが可能、主食は雑草。

 生息地域は草原、森の入り口付近など。


 「とりあえずはこんなもんでいいかな。ステータスは馬よりちょい上にしとけばいいよね。」


 「オッケー。んじゃ俺も戻って準備するわ。」


 よし、これで乗り物が出来ても大丈夫になった! はず!

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