episode 6
主人公のピンチ?!
いえ、大丈夫です
「マリア、やつの状態はどうなっている?」
「魔力の色は落ち着いてるわ」
「分かった。とりあえず復活しないうちに拘束するぞ」
イズルはそう言って、黒パーカーの少女に近ずき警戒しながら魔術師専用の手錠をはめようとしたがすでに気を失っていた。
「よし、これでひとまず安心だ」
手錠をつけ終わるとマリアもやってきたが、最初に戦闘を開始した教師と応援の2人はいなかった。パーカーの少女はというと地面に倒されたままだ。
「マリア、他の3人は?」
「この学園の教師は怪我をしたため戻ったわ。あとの2人は被害調査と聞き取りをしてる」
どうやら、応援の4人は警察関係の人間らしい。
「そうか…。しかし、まさか学園で事件が起こるとは思わなかったが…」
「そうね、でもどうやって結界で守られている学園に入れたのかしら」
「ああ、実はそこなんだが戦闘が起きる数時間前に学園付近で魔法が使用された形跡が見つかっている」
「となると、魔法を使って何らかの形で侵入した可能性が高いわね」
どうやら、黒パーカーの少女が使用していた転移魔法はあまり浸透していないか知られていないようだ。
「それよりマリア、この倒れている不審者はどうする?」
「まあ、手錠はしてるから安全じゃないかしら」
「そうだな」
「あと、ここにいてもなんだしその不審者さんも含めて学園の来客室に行きましょう」
「なぜ、こいつもなんだ?」
「ここに置いてくの?あと、話も聞きたいし」
そう言ってマリアは黒パーカーの不審者を担ぎ運ぶのであった。そのとき、半分しか見えないが不審者の顔に赤い模様が出てるのは誰も気づかなかった。