episode 3
お?少女のピンチ!?
アースガルム王立魔法学園は王国が建国された当時に作られた名門校であり、魔法授業に特化した学園である。その学園敷地内に目つきの鋭いあの少女がいた。しかし、制服は着ておらず昨日と同じ格好である。学園生徒が見たらすぐに通報されそうだ。現在、少女はドーム型の競技場の中で何かを探しているようだった。
「ここにもない…」
少女は諦めたのか転移の詠唱を唱え始め周りには銀色の魔法陣が浮かび始めた。すると扉が開く音が響くと突然、学園の生徒が約60人くらい競技場の中に入ってきた。当然、その中には教師も混ざっていた。
「何者だ!ここで何をしている!」
「!?」
少女は急いで転移をしようとしたのか途中で唱えていた詠唱を噛んでしまった。そこで少女は転移を諦め戦闘体勢に入った。
「お前やる気か?下手なことは言わんから降参しろ」
教師は自分が勝つと言わんばかりの発言をした。ちなみに教師は黒髪黒目の絶世の美女である。その発言に対して彼女は何も喋らずに胸ポケットからナイフを取り出し攻撃を開始した。教師は攻撃を避けながら後ろに下がるを繰り返していた。まるで何かを待つように。