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case.4 【色欲】の僧侶アスモフィ(1)

「ルールは簡単。相手は殺さず、力を示す。それだけよ」


「はぁ……了解した」



 何でこんなことになってしまったんだ。


 第一俺達側に勝ち目はあるのか?



「殺さなければ、何をしてもいいんだな?」


「もちろんよ。じゃないとほぼ確実に私たちが勝っちゃうもん」



 ぐぬぬ、さっきから勝利が確定してます系の発言が多いな……。


 俺は平気なんだが、ルインが……



「むきー!! 何なんですこの女! いいですよやってやるですよーだ! 見ててくださいね! 私の主様は今から貴方たちをボコボコにしてやるんですから!」



 ほら……。

 変に煽るからルインが乗っちゃったじゃないか。



「それで、フィールドは?」


「ああ、それは私の方で用意するわ。専用のフィールドをね。それっ!☆」



 ボンッ!と辺りが煙で覆い尽くされる。



「お、おい、何を……!」


 俺は言葉を言い切る前に驚いた。



「ここは……」


「はい、闘技場です!」



 闘技場……。

 確かに、煙が晴れ見えてきたのは、まるでゲームの世界に出てくるような闘技場。


 見渡す限り何も無い場所。

 ぐるっと周りを取り囲む観客席に、人は居なかった。


 本当にゲームの世界みたいだな……。



 ……いや、ゲームの世界なのか。

 


「は〜いおねえちゃんから提案です!」


「な、何だ?」


「戦う以上、作戦は必要だと思うのです!」  



 まあ、そりゃ……。と、いうか俺たちには作戦どころかそもそも力が足りない気もするが。



「そこで、今から10分間の作戦会議ターイム☆どうだい?!」


「やりましょう主様!」



 さっきからやけにグイグイくるな、ルイン。


 その、なんだ。

 ルインのヤツ、すげぇいい匂いがするんだよな。それに、前かがみになられると、少し胸元が見えそうで、どこを見ればいいのか困ってしまうから……。


 って、俺は何を考えているんだ!



「そ、そうだな」


「はい、じゃあ開始〜!」



 アスモフィはそう言って俺たちとは反対側に歩いていく。



「あ? おい待てよアスモフィーーーーー!」


 それを追いかけるマノン。



 こほん。

 さて……早速作戦会議としゃれこむか。



「それで、どうするか……。とりあえずステータスを確認しておこうか」


「はい!」



 そう言って俺たちはお互いのステータスを確認した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


【ルミナス】


性別:男


種族:半神ミディム


職業ジョブ:魔王


レベル:32→38


スキル:『支配ルール

   :『転生リスタート

   :『剣技』

   :『魔道』

   :『死霊』

   :『弓術』

   :『吸収』

   :『液状化』


技能:魔刃

  :死んだフリ


持ち物:支配の宝玉



支配……・ルイン : 夢婬魔サキュバス

  ……・ルシファルナ : 悪魔


攻撃力:786→830

防御力:680→750

魔力:1029→1650


所持SP:2500→3500


感情の欠如 : 喜 怒 哀



【ルイン】



性別:女


種族:夢婬魔サキュバス


職業:―――


レベル:30→42


スキル:『―――』

   :『復讐リベンジ


攻撃力:320→820

防御力:860→1400

魔力:18300→29800


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 ふむふむなるほどね、っておかしくないか!?


 いやまあ、百歩ゆずって……いやゆずれねぇな!?


 何故俺とルインのレベル差はたったの4なのに、こんなにも能力値に差があるんですかねぇ!?



「う、うむ……そうだな。ルイン、お前はマノンの相手を頼めるか?」


「マノン様ですか? うーん、自信はありませんが……はい! お任せくださいませ!」



 よし、これであのバカはどうにかなるか。


 まあ、おそらく勝ち目はほぼ無いと思うけどな。



「なあルイン。一つ聞いてもいいか?」


「はい?」


「能力値を逆転させたり、勝負をまるっきり逆転させるような魔法ってあるか?」



 俺のステータスを見てわかったのだ。


 俺は、弱すぎる。


 いや、もしかしたら俺が出会ったヤツらが全員強すぎるだけなのかもしれないが。


 だが、今の俺が弱いのは確かだから。


 それを補うのはやはり、能力しかない。



「うーん、そうですねぇ。うーん……私が知る限りではそういった魔法は無い……と思います」


「そうか……ありがとう」



 無理か。

 ならやはり、アスモフィへのフィニッシャーは『支配こいつ』になる訳だ。



「そうだ、この剣……」


 俺は思い出したように、背中に持っていたロングソードをルインへと差し出す。

 借りたままだったからな。



「ああ、それあげますよ! 私にはレイピアがありますので!」


「いいのか? じゃあありがたく頂戴しよう」


「はい! じゃんじゃん使ってあげてください!」



 これで、剣と魔法の準備は出来た。


(残るは……弓か)



 そう、『弓術』のスキルはあるのに、肝心の武器を持っていないのだ。



「なあルイン、お前“弓”、持ってたりしないか?」


「弓ですか? えっと、はい!」


「え? あ、ありがとう……」



 パッと手渡されたのはまさしく弓だった。


 しかしルインのヤツ、一体どこから……?



「ほいほーい! 準備できたー?」



 と、そこにアスモフィがやってきた。


 もう10分経ったか。




「はい、じゃあそろそろ始めるよー! それじゃあ―――勝負開始ゲームスタート……!☆」

短めにしてみた☆

このあと16:00にもう一話更新!

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