第一章1『冷たい現実にため息を。』
まだ太陽が出る時間ではない。まあ、だとしても、ここは太陽の光が入らない。
まだ夜明けだが、眠気がなかった。 目はだいぶ前に覚めていた。
寝なかったのではない。
ただ、ここ、ひどく寝づらい
「うう。。。」
体を起こしただけなのに口からうめき声がでる。
硬い石の床の上で寝たから、腰が痛いのは当然。
俺は最大限体をゆっくり、背中を壁に寄りかかった。
この村に到着してからも、もう一週間くらい。
知リ合いもいない、お金も全然ないので野宿生活をするしかなかった。
それならいったいなぜこの村に来たのかと言うなら、まあ、それを聞きたいのは俺も同じだ。
そりゃ、俺もなぜか分からないんだ。
正確に言えば覚えていないということだろう。
俺は何のためにここに向かう船に乗ったのか、一体何の勇気にお金も持っていないまま旅行を始めたとか、その理由を分からない。
え? 俺がそれを知らないと、少しおかしいじゃん?
まあ、かも。
それが問題だ。
「俺、何をするやつだったのかな・・・」
俺は、すべての記憶を失った。
俺が誰か。
俺が何をしていた人だったのか。
どんな人だったのか。
何をしようとしたのか。
すべて覚えない。
さらに、名前さえも。
最初の記憶は、この大陸に向かう船のトイレで起きた時だった。
一体どこに行くのかも分かることができなかったが、幸いに、ポケットの中に入っていたチケットを見て、この村の港まで来た
目的地であるここに到着したときには、それでも俺が向かおうとしていた所だから俺を知っている人と出会えるはず.... と思ったが。
...まあ、今の俺のを見ると、そうではないようだ。
「だから、このレックトライという大陸はね......」
冷たい朝の空気を切って、隣に座っていたおじさんが口を開いた。
「おじさん、この村から出たことないと言ってんだろう?なんであちこちのものを全部知ってるの?」
いつものように大陸の話を取り出すおじさん。すでにあの話は何度も聞いたことがある。
毎日毎日、もうあきあきだ。
「あ, そうだった、なぜだろう」
それ、忘れることできますか?
「お前は自分の名前さえ覚えてないのだが、そんなことはよく覚えているんだな。」
おじさん、痛いところを攻撃している。そうしなくても、いくら努力しても何も思い出さないから苦しいのに。
この裏通りには、俺のような人が多い。
いや、俺のような名前を覚えていない認知症患者を言うのではなく、お金とか、知っている人がいなくて野宿をする人たちをいっている。
俺の隣に座っているおじさんもそんな類だ。
村の人たちが、一人二人ずつ動きは決めた。
いつものように聞こえてくる騒がしい音。いつものように活気のある町が始まった。
まあ、俺とは別に関係ないことだ。
何もない人は何もできないということ、よく分かっているから。
町の広場の真ん中の噴水に座って水を飲んでから本当の今日を開始。
すでに数日、まともな料理も食べられなかったが、こうして水でも勝手に飲むことができるのは、幸い。
冷たい感覚が口の中で全身に広がる。
水は飲んでも、腹の中はぺこぺこ。
明日の俺は見えないまま。
活気に満ちた朝である。
実は、自分のことを何も覚えられないのは相当にめんどくさいなものである
例を挙げれば、呼び名のようなこと、名前があれば、それで呼ばれればいいのだが...
たぶん多くの人たちが俺のような場合のためにこんな時に使う呼び名を作っておきたりしないから。
あ、どうせ考えてみるか、何がいいんだろう。例えば...
「乞食おじさん!」
いやいや、そんなのは絶対嫌だ
だから、このようなことだ。
人に自由に呼ばれること。
大嫌いだ。
それよりも、おじさんじゃないよ。
兄さんだ。兄。
「今起きた?朝寝坊だよねー!」
いや、俺は勤勉してお前たちが暖かい部屋で寝るとき冷たい石の床で起こった。
「乞食兄さん、こんにちは!」
こんにちはってきちんと挨拶されたいのならその乞食のような呼称から直しなさい。
こいつらの対話に全部応じてくれたらわたしだけ力が抜けるようになる。
そうしなくてもお腹がすいて死にそうなのに、ここに力を入れるわけにはいかない。
このときは適当に興味が落ちるまで、無視してくれるのがいい方法だ。
「お前たちは朝から遊びに行くのか、元気だね。」
元気って何んだ! 転んでひざ擦り剝けろ!
今、俺の本音は・・・
『兄が我慢するのも限界がありますので、壮健な青年が、ガキンチョたちを相手に心から3対1をする不様を見たくないならいますぐ家に帰ろ。』
と話しているが、そんなことできるか。
なぜ俺が子供たちにこんなにいじめを受けなければならかどうか。
それに対してそれなりの理由がある。
それは恐らく何も食べられないか3日目のこと。
空腹を勝てなかった俺は、村内の食堂でお金なしに食べ物を食べたものの、1日中の厨房で皿洗いをした履歴がある。
何でその店の主人の息子がこのやつなんだ。
しかも友達も多い。
ひとりぼっちである誰とは本当に違う。
噂は・・・どんどん・・・。
「お前は社交性を減らす必要がある。なぜそんなに友達が多いのか。」
「乞食友達いないらしい。」
ぐふ。
「お金もないのに。」
ぐふ。
「持っていることがないよね。」
おい、おまえ!さっきからひどいことしてるお前!
俺がそんなに嫌いの?
こうなれば、そろそろ腹が立つ。
単に笑われるからではなく、あいつらが言った言葉、間違ったことないじゃない。
それでもっと腹が立つと。
落ち着け。 やつらが望むのは結局、面白い反応。
あいつらのこどもだましに振り回されなければ、俺が敗北することはない。
大半が事実ということを認めたことからすでに敗北のようだが... まあ、いい!
今から背を向けて、何を言われても全然反応しない。
無視作戦、開始だ
頭を向けると、果物店が見えた。
おいしそうな黄色のねじれた形の果物パリチェル一つが5ロム。
あ、ここ来て分かるようになった事実だが、この大陸は、貨幣単位はロム。
陳列されている果物の下には、変な文字が書かれている。
多分果物の名前であるはずだが。
確実には分からない。
事実、パリチェルイラは名前も、どこかで聞いたもんだ
記憶を失ったとき、文字の読み方も忘れたようだ。
俺、本当に持っていること・・・
何?