基本練習と聖騎士
やっほい!8話ですぅぅぅ!!!
食堂にてーーー
「今日の朝の飯は何にしようかなぁ…」
俺は朝食を何にするか悩む。
俺が悩んでいるとユキがもう店員さんを呼び出した
「店員さーん!注文お願いしまーす!」
《早っ!もう決めたのかよ、俺はどうすっかなぁ》
そう考えていると店員さんが来る
「ご注文をどうぞ」
「えっと、パンとベーコンエッグを私とこの人の分お願いします!」
と、ユキが俺の朝食も決めてしまった
「かしこまりました」
そう言うと店員さんは立ち去ってしまった。
「ちょっ!なんで勝手に決めてんだよ!」
そうユキに言う
「だってさっさとエイジが決めないから選んであげたんだよ!」
「うーん、分かった。ありがとよ、ユキ」
確かにこのままだと決まんなかったと自分でも理解し、一応お礼を言っておいた。そんな会話をしていると食べ物が届く
「お待たせしました。パンとベーコンエッグでございます」
そのパンとベーコンエッグは今までに見たことないほど美しく、目を奪われた
「うわぁ!美味しそう!エイジ、早速食べよ!」
「おぉ、じゃあ」
『いただきます!』
《ん?!なんだこれ、パンがあり得ないほどもちもちしている!》
「あ!エイジ、パンだけ先に食べちゃダメだぞ!ほら!ベーコンと目玉焼きも乗せて!」
と、ユキが俺のパンにベーコンと目玉焼きを乗せる
《えぇ?!もちもちのパンに丁度良い塩加減のベーコンと黄身がジュワッととろけ出る目玉焼きが合わさることで、今までにないほど絶品な食べ物に変化してる?!》
そんなことを心の中で呟いていると宿全体にアナウンスが流れる
「今日、この宿に泊まられていた、ユキ様、エイジ様、至急受付前までお願いします」
との事だ、俺らは料理の味を味わいながら大急ぎで朝食を食べた
受付前にてーーーー
「すみません、突然のお呼び出し」
と、受付のお兄さんが俺らに謝る
「あ、いえ!別に構わないんですが、その…俺たち何かしましたか?」
と、少し緊張して聞く
「いえ!とんでもないです!実は、お願いしたい事がありまして…」
《お願い?この駆け出しパーティーに?!》
「はぁ…なんでしょう?」
「実はこの近くに森があるんですが、その森の中に新しいダンジョンが生成されまして、上級職のお二人にそこの攻略をお願いしたく、お呼び出しさせて頂いたまでです。お願いできますか?」
「えっと、一応俺まだレベル3ですし、まだこのパーティー駆け出しなんですけど…」
「あ、はい!その辺は大丈夫です!そこのダンジョンは高レベルダンジョンな為、王都から強力な助っ人が来るそうです!どうでしょう?引き受けてくださいますか?」
《どうする、俺はまだスキルすら使った事ないし、ユキはどんなもんか知らないけどレベル15だし、でも助っ人かぁ、王都から来るぐらいだもんな、相当強いに決まってる。よし!いっちょ引き受けるか!》
俺が返事を返す前に今まで黙っていたユキが口を開く
「はぁい!そのクエスト、引き受けます!」
「おぉ!本当ですか!ありがとうございます!」
俺が喋る前にユキが答えたのだった
「エイジ様もよろしいですか?」
と、お兄さんが聞いてくる
「はい!引き受けさせて頂きましょう!!」
「ありがとうございます!!!!では、助っ人の方が来るまで近くのソファーに座ってお待ちください!」
待つこと20分後ーーー
俺らの前に白くかっこいい服を着た人が現れる
「遅れてすみません、王都からやって来ました トゥイス・サンダー・フレンと言います!僕を呼ぶときはフレンと呼んでもらって結構です!今日からしばらくの間よろしくお願いします!」
「あ、はい!エイジです!駆け出しパーティーですがよろしくお願いします!」
「私は、ユキです!フレンさん、よろしくお願いします!」
と、王都からやって来たのは聖騎士団の一人、フレンさん。
彼はこの国では有名な家系、トゥイス家の長男で、巷では剣鬼とも言われるぐらい大変強く、偉い人だったのです。
外にてーーー
「えっ?!エイジさんソードマスターなのにスキルも剣も使ったことないんですか?!」
「あはは…実はそうなんです。あ、あとエイジでいいですよ」
「あ、では僕もフレンって呼んでください!では、エイジ、僕と一緒に基本だけでも覚えましょうか」
そんな会話をしているとユキが
「なんか敬語って面倒ですよねぇ、仲間なんですし、タメ口で良くないですか?」
と、ユキが提案してくる
「確かにな!めんどくさいし!いいんじゃないか?どうだ、フレン!」
とフレンに聞くと
「分かった!よーし!練習するぞ!エイジ!」
「おー!!!」
夕方ーーーー
「よし!大体覚えたんじゃないかな!上達が速かったね、エイジ!」
「いやぁ、フレンのおかげだよ!ありがとうな!」
「に、しても刀を持ってるのは凄いね!」
「俺、これしか持ってないけどね!」
と、たわいもない会話をしていた
「さ!明日からダンジョンに潜るから準備しようか!」
「そうだな!行くぞ、ユキ…って寝てるんかい!」
木陰で木に寄りかかってユキは寝ていた
「エイジ、ユキは僕が運ぼうか?」
「いや、俺が運ぶよ、どうせまた俺の部屋に来るだろうからこのまま俺の部屋に運ぶよ」
と、言って俺はユキを抱き上げる
「また?!ということは昨日もエイジの部屋に来たのか?」
「まぁ、夜は怖いとか言って泣きながら来たわけよ」
「な、なるほど」
フレンは少し動揺していた
宿にてーーー
「よいしょっと」
俺は自分の部屋のベッドの上にユキを寝かした。そして大声で叫ぶ
「ユキさぁぁぁぁん!!!夕食ですよぉぉぉぉ!!!!!!」
そう叫ぶとユキは目を覚ます
「うわぁ!!びっくりしたぁ…ってここって宿?」
と聞いてくる
「その通り、さ!飯食いに行くぞ!」
「あ、待ってエイジ!」
と、ユキは俺を呼び止める
「あ?どうした?」
「魔法、覚えない?」
などと無理なことを言ってくる
「俺はソードマスターだぞ?魔法が使えても剣の効果でだけだ」
「うぅん、初級魔法なら誰でも覚えられるの、どう?覚えない?」
「まじか?!覚える覚える!」
「じゃあ、ここをこうしてぇ…」
食堂にてーー
夕食を食べながら話していると
「あ、僕水飲みたいな、取ってくるね」
とフレンが言うそうするとユキが小声で
(ほら!あの魔法、使ってみなよ!)
と、俺に囁く
フレンが立ち上がろうとするときに俺は急いで声をかける
「あ、待って!俺が出してやるよ!コップ貸して!」
「え、あぁ、はい」
と、少し戸惑いながらも俺にコップを渡してくれた。
俺はコップに手を向けてこう言う
「初級水魔法、《スモールウォータークリエイト》」
と言うとコップの上に魔方陣が現れ水が注がれる
「ほい!フレン!」
と言ってフレンにコップを渡す
「おぉ!凄いじゃないか!では、ありがたく頂くよ!ゴクッ…………うまい…うまいなこの水!!」
「よかった!」
食べ終わりーーーーー
フレンが喋り出す
「では、明日の朝7時にここに集合ということで!今日は解散!おやすみ!」
「おやすみ!」
「おやすみー」
そういうと俺とユキは部屋に戻っていった
その後ろ姿を見てフレンは思った
《あの二人、まさか一緒に寝るのか?!一体どういう関係なのか…》
あらぬ誤解を受けたのだった
部屋にてーーー
「エイジー、荷物まとめたぁ?」
とユキが俺に聞く
「てか俺荷物ないし(笑)」
「あ、そっか!私もないけどねぇ(笑)」
と、なんとも言えないぐらいアホな会話をする
「さ!明日は早いからもう寝るか!」
とユキに聞く
「う、うん…あの、一緒に寝ても…」
「いいよ、ほら!おいで!」
「あ、うん、じゃあ…」
とユキは恥ずかしそうにしている。
顔には出していないが俺も精神的に色々やばい
そうして俺らは横になった
俺はそっと腕を横に伸ばして目を瞑り寝た
これからしばらく仲間になる男 名高き聖騎士トゥイス・サンダー・フレン
次回からついにダンジョンだ!!エイジが覚えたスキル、フレンはどれくらい強いのか?!
お楽しみに!