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剣と魔法で幹部討伐!  作者: ボル
第1章 すべての始まり
4/19

服とヒロイン

ほい!4話です!ついに女の子登場だ!

「ここが鮮明団のギルドの中かぁ、広いなぁ、ん?!ギルドってのは食事も出来るのか!すげー!」


俺は案内板を見ながら感心した。

案内板に書かれた場所を巡ろうとギルド内をウロウロしていると掲示板というものを見つけた。

「仲間募集?へぇそんなことも出来るんだ」


それを見て俺はふと思った。

ん?待てよ、カードとステータスとレベルの説明はされたけど他は何にも知らないぞ…ソロで居るより仲間がいた方がいいし、何より教えてくれる人がいなきゃ何も始まんないし、よし!俺も募集してみるか!


そう思い申し込みが出来るというギルドの受付まで行った。


「すいませーん!、仲間募集をしたいんですけどー!」


そう言うと受付のお姉さんが奥からはーいと返事をしながら出てきた。

「はいはい!仲間募集ですね、ではカードの提示をお願いします!」

俺は言われるまま制服のズボンからカードを取り出し、カードを見せた。


「ん?!レベル1でソードマスター?!なんですか?!これ?!」

やはり不自然なのだろう。お姉さんの驚き方が尋常じゃない。

「あ、えっと、俺、実はさっきここのギルドマスターに会いましてね、色々あってこの職業を貰ったんですよ」

お姉さんはまだ驚いた様子だ。というか信じてくれるのだろうか。


「な、なるほど。気をつけてくださいね。偽造カードと間違われないように。では、この紙に必要事項を書いてもう一度この受付までお願いします」

「はい!分かりました!」


俺はペンを借りてテーブルに座った。

さて、書くか、名前…エイジ、職業…ソードマスター、レベル…1、希望職?えっと来て欲しい仲間の職業の希望かな?ここは!…魔法使いっと!よし!


さっさと書き終え、椅子から立ち上がり再び受付へと向かった。

「はい!出来ました!」


そう言って受付に紙を出すとお姉さんは紙をそれ用のトレーに入れてから案内を受けた。

「はい!確かに承りました!では希望者が来ましたらアナウンスでお知らせしますのでその時はここの受付までお願いします!」

そう言われると笑顔で軽く礼をしてギルド周りを始めた。


「んー、せっかくの異世界なのに学校制服じゃ嫌だなぁ…そうだ!案内板によるとここのギルドには服屋もあったはず、そこで服を買おう!」


だが、服を買うのには問題があった。そう、所持金問題だ。

ないと分かっているのだが制服についてるポケットというポケットに手を突っ込んでしまう。

だが、胸ポケットに違和感を感じた。それを引き抜いてみると出てきたのは見たことのない紙幣。受付にあった紙幣を思い出すとこの世界の金で間違い無いようだ。

どこからこんな金を?まぁ無いよりいいか。軽い気持ちで納得しておくことにした。


所持金問題を運で解決した俺は次は沢山並んだ服の前で悩んでいた。

「んー、俺、服は自分でそんなに買わなかったしどんなのを買えばいいか分からねぇなぁ」

俺の大きな独り言が聞こえていたのか、後ろから女の子に声をかけられた。

「ねぇお兄さん、何かお困り?」

服屋の店員さんでは無い、薄い茶色の髪をした、なかなか美人の女の子が笑顔で聞いてきた。

「えっと、服が欲しいんですが選べなくて…」


そういうと女の子がニヤニヤとしながら提案を持ちかけてきた。

「じゃあ私が選んであげよっか?」

うーん、まぁ彼女が着ている服もなかなか着こなしているみたいだし、頼んでもいいかな。


「なら是非!お願いします!」

そういうと女の子が笑顔を浮かべながら人差し指を俺に向けてきた。

「ただし、条件があるの!」


条件?!まぁ、聞いてみるだけならいいかな。

そんな軽い気持ちで話してみてくださいと答えを返した。

そうするとまだ何も話してないのに女の子の顔が少し赤くなった。

「えっと、ね。服を選んであげる変わりに、私を………仲間にして下さい!!」


ん?!マジか?!でも、魔法使いなのかなぁ?

そこは追求したい。


「さっき受付であなたが仲間募集の紙を貰うのを見ていたの、そしたらあなたレベル1でソードマスターなそうじゃない、でもいくらソードマスターでもレベル1じゃ何も分からないでしょ?だから…」


と、言い切らずに赤面したままずっとモジモジしている。萌え死ぬやめろ。と、言いたいとこだが、ポーカーフェイスでなんとか耐えた。

「なるほどね。つまり君は俺の話をずっと盗み聞きしてたと。」


そう言って少し煽ると、違う!と言いかけて下を向いてしまった。


「ねぇ、君の名前は?」

突然俺が質問したからか、ちょっと間が空いてから顔を上げて返事を返してきた。

「えっと、私の名前はユキ…職業は魔法使いだよ、レベルは13」


そう言いながらカードを見せてきた。

嘘偽りなく話したまんまの内容がしっかりとカードにも書いてあった。


レベル的にも職業的にも申し分ない。しかも美人となれば確保するのが妥当だ。


「分かった、ユキ」

そう名前を呼ぶとビックっとしてはいと返事をして複雑な顔を俺に向けた。

「君を俺のパーティーに招待したい。これはこっちからのお願いだ」

そう言って俺は深く頭を下げた。

「や、やめてよ!頭をあげて!私がお願いしたことなのに!!」

「返事はどうなんだ?」

そ、そんなの…と下を向いて、大きなため息を吐くと

「もちろん喜んで仲間に入れさせてもらうよ!よろしくお願いします!」

手をガッチリと握られた。

こちらこそ!と、もっと強く握り返してやった。


「よかったぁ」

そう彼女は呟くと泣き出してしまった。

どうしたんだ?!

と聞こうと思ったが後でゆっくり話すとして今はそっとしておくことにした。


そして服屋でしばらくの間ユキは泣いていた。


そして少したったらユキは泣き止み、涙を拭って赤い顔を俺に向けて立ち上がった。

「ありがとう、もう平気」

そうか、と手を差し伸べてユキを立たせた。

そして俺に背を向けて少し大きめな声で

「これからよろしくお願いします」

と言ってくれた。


正直感動で俺も泣きそうになった。

でもこの変な空気を変えるために話を変えた。

「じゃあ!君に俺の服を選んでもらおうかねぇ!約束だったしな」


そういうとユキは

「あ!そうだったね!ちょっとここで待っててね」

と俺を置いて店内をしばらく見て歩き、少しすると服を一式持ってきた。

「はい!じゃあこれね!」


そう言ってユキが渡した服は、茶色の長ズボンと白の服、後、服の上に羽織る赤いスカーフっぽいのを選んでくれた。

俺は一目でこれを気に入った。安かったし。

「よし!これにしよう!」

と、すぐに会計に持っていこうと思ったがユキに裾を掴んで止められた。

「ねぇ、試着しなくていいの?」

困惑した顔で俺に聞く。

「あぁ?だって仲間が選んでくれた服だぜ!おまけにこれ気に入ったし!似合わなくても着るよ」

俺はそう言って笑ってみせた。




これがこれから冒険を共にする仲間ーーーユキ

ついにメインヒロインが出てきました!これからのこの二人の掛け合いと冒険をお楽しみに!


ヒロインの名付け親様、どうもありがとうございました!これからの《ユキ》の活躍にご期待ください!

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