ステータスと武器
はい!3話です!今回も頑張っていきます!
「魔法陣は俺の情報を集めて何がしたいんですか?」
そう俺がおじいさんに聞くと
「まぁ正しく言うと“魔法陣が”ではなく“カードが”じゃがな。カードが英治を調べている理由は簡単じゃ、ステータスを調べているんじゃよ」
ステータスってのはあれか力とかが表示されるのか!きっと俺のステータスが高すぎておじいさんびっくりするんだろうな!
俺は定番のそれを期待して、ふと気になった事を聞いてみた。
「ステータスはどのように分けられるのですか?」
「うむ。攻撃力、耐久力、知的力、防御力じゃな!これが高くても低くてもこの世界では絶対に冒険者から始まるんじゃ、でも英治はステータスが低くてもいきなりレベル1からソードマスターという上級職から始められるんじゃ!感謝せい!」
感謝って、仕方なく援助してあげるっていうのになんだよその態度は!
とか思ったがその感情は心にそっとしまっておくことにした。
そんなことを考えている内に調査は終わったみたいで、魔法陣が無くなった。
「よしよし!終わったようじゃな!ポケットにカードが入っているはずじゃ!ステータスを確認したいから見せてくれ」
そうおじいさんに言われたので制服のズボンのポケットを探してみる。
指先にプラスチックのような感触が触れた。
「あった!」
ズボンの右ポケットにカードが入っていた。
それをおじいさんに手渡すと、どれどれぇ……と言っておじいさんはカードをまじまじと見つめる。
「ステータスの限界、いわゆるマックスは100なんじゃが、英治は攻撃力20、耐久力30、知的力50、防御力20じゃな。これじゃ戦いの足しにもならん、なったとしても技能組のアシスタントぐらいじゃろう…」
そう言われた俺は流石にショックを受けた。
こういうものの主人公ってもっと強いでしょ?!
「俺は戦いたいんです!強くなりたいです!どうすればいいんですか?!」
「簡単じゃ、クエストを受けてたくさんのスキルを覚えてレベルを上げればよい」
「くっ…分かりました。俺は強くなって必ずこのギルドに戻ってきます。」
そう俺が決意を示すと少し呆れた顔になったおじいさんが腕を前で組んでこういった。
「分かった。では英治に何か武器を授けようではないか」
キタァーー!!なんか武器が貰えるんだ!俺の意思が伝わった証拠だな!
「英治は日本から来たんだよな?」
「はい!俺は日本から送られました!」
「なら、この剣を…いや、刀を授けよう」
刀かぁ、剣が良かったけどまぁ、いつか手に入るさ!
このように淡々と話が進んで俺は刀をもらえることになった。
「はい。ありがたく頂戴します!」
そういうとおじいさん…いやゲレンさんは助言をくれた。
「刀はカードのストレージボックスに入れておくから使うときだけ取り出しなさい。そして、その刀で修行を積み王を倒せるレベル…レベル90になったらこのギルドに戻ってきなさい、いいな?」
レベル90?!うーん。でも、まぁいいか!この世界を満喫して、あわよくば平和にして、さっさと元の世界に戻るんだ!
「はい。速くお役に立てるよう努力します」
「うむ。あ!そうじゃ!英治、この世界で木ノ下英治を名乗るのはやめなさい」
「え?何故ですか?」
はぁ、このジジイ俺の名前を否定するってか。
と、心の中でキレた。
「家名を持っていると色々厄介だからじゃ、だからこの世界では《エイジ》と名乗りなさい。」
「あ、なるほどそういうことね、分かりました」
「ん?うむ。では幸運を祈る」
そうゲレンがいうと俺はギルドの中へ転送された。
ここから俺の異世界ライフが始まる
ついに次回、ヒロイン登場!お楽しみに!