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剣と魔法で幹部討伐!  作者: ボル
第2章 王都での事件
16/19

誘拐と事実

朝、俺のことを起こしたのはユキの助けを求める声だった

「た……けて…、たす……て、エイ…ジ」

ーーーー助けてエイジ……


俺はその声を認識すると勢いよく起きる

そしてユキのベッドを見るともうユキの姿はなかった


俺はしばらく呆然としていた…

すると部屋の角から声が聞こえた

「エイジさん…大変です…ユ、ユキさんが、召喚のテレポートの魔法陣の中に吸い込まれていきました…」

その声の正体は、部屋の角で目に涙を浮かべているハンネだった


それを聞いて俺はもっと呆然としてしまった

部屋には沈黙が流れる。

何もしないまま時間だけが過ぎていく


黙っていると聞きなれた声が聞こえた

「《タイムストップ》!!」

初めてこの世界に来た時に聞いた声だ


「なーにぼんやりしてるんじゃ、エイジ」

そう言って突然現れたゲレンさんが俺の頭を叩く


「痛っ!……なんですか?!急に現れて!こっちはユキが拐われて心配してるのに!!ってか頭叩くなよ!」

俺が強い口調でそう言った


するとあのゲレンさんが少しビビり、頭の後ろを掻きながら「ごめん」とでも言いたげな顔をしてきた

ゲレンさんはしばらくそうしていると、急に表情を戻して、うぅん、と咳払いをすると口を開き話出す


「実はこの前預かっていったカードを分析し、引き継ぐ前の人を探ってみたんじゃ、するとな、やはりあの有名な元魔王軍幹部、終焉の魔女ラメルの物だったんじゃよ」

と深刻そうな顔で説明してくれた


深刻な顔になる理由は俺にも分かった

「それってもしかして…」

俺がそういうとゲレンさんが口を開く


「いや、多分お前の想像とは違う、カードは親類からじゃなければ引き継げないが、ユキという子を探っていったらとある結果にたどり着いた」

「おどろくなよ?」

そういってゲレンさんはより深刻そうな顔になった


俺はゴクリと唾を飲み込んだ、緊張と不安でいっぱいだった

そしてついにゲレンさんは声を発する

「なんとな、あのユキという子はお前と同じで日本から来た子で、向こうではもう死んでいるらしい。

死因は火の玉が飛んできて焼け死んだとか…」


これを聞いて思い出した、この事件はニュースでやっていたのだった、確かその頃、サイトの書き込みによって人が次々に死んでいくそれまた不可解な事件が起こっていたため、あまり気にしてはいなかったがその被害者の1人がユキだったとは


1人でそんな考察をしているとゲレンさんはお構いなく話出す

「で、死んだユキをラメルが連れ去り、こっちの世界に連れてくると、回復魔法をかけて生き返らせたそうじゃ、そしてユキの脳に自分が母親だと刻み込み、おまけに自分の覚えてる魔法を全て叩き込んで最強の人間にしたそうじゃ」


《なるほど…だからあんなに魔法を使えて物知りなのか…》

「あ!そうだ!ゲレンさん、実はユキがテレポートの魔方陣に吸い込まれていったんてすけど、どこに送られたか分かりますか?!」


そう聞くと少し怒ったような顔になりゲレンさんは声を発する

「ちっ!気づかれたか!場所は分からんが、それはきっと聖騎士達の仕業じゃ、魔女は国家転覆罪にかけられているからなぁ…捕まえれば賞金も多額だし、その娘ときたら捕まえるしかないだろう…」


俺はこの話を聞いた時1つ願った、他の聖騎士は金のため名誉のためにやっていたとしても、フレンだけは違う気持ちでいてほしいと

「ではわしは戻って、もう少し調べることがあるから帰るぞ、くれぐれも気をつけろよ」


そう言ってゲレンさんは姿を消した

そしてその直後に声が聞こえた「《タイムスタート》!」





聖騎士たちの野望



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