トゥイス家と疲れ
馬車が門の前に着くとアルさんは馬から降りて、馬車の扉を開ける
俺たちは扉が開くとゆっくりと降りて外に出た
するとアルさんは
「ではここで王都へ入るためのパスポートを提示してください」
そういうのだがハンネのパスポートがない為どうすれば良いか聞く
「あの、もう一枚足りないんですがどうすれば良いですか?」
「あぁ、その場合は申し訳ありませんが、ここでお金を支払って頂きます」
そうアルさんが言ってくるので俺は財布を出そうとするとフレンが
「僕が払います、請求書は当家まで送ってください」
そうフレンがいうとアルさんは軽く頷き王都へ入るのを許可してくれた
そして4人で王都の中へ入って行く
目の前に広がる王都は石造りの家が多く立ち並び、人がたくさんいて凄く賑わっているのだった
王都は道が複雑でまるで迷路のようで、真ん中にはこの国の王が住む城が建っていた。
そして王都の端のところには有名な家系の家、いわゆる聖騎士たちの家が建っているのだった
フレンの家にてーーー
俺はフレンの家を目の前にした瞬間に口から声が漏れた
「えぇ…でけぇ…城だ」
さっき見た王の城に負けないぐらい大きな城でもうこれ以外言葉が出ない
フレンは苦笑いをすると城の大きな扉を開ける
「さぁどうぞ!入って!」
フレンがそういうと俺たちは中に入った
中に入ると沢山の声が重なって聞こえてきた
「いらっしゃいませ!ようこそトゥイス家へ」
それは沢山の使用人の人たちが、一斉に俺たちに挨拶をした声だった
俺は一瞬動揺してしまう
その挨拶を気にせず、フレンは俺らを案内して部屋に連れて行くのだった
部屋にてーーー
部屋の前に来るとフレンは扉を開ける
「ここで3人には泊まってもらうよ!」
という
部屋は適度に広く、ベッドがご丁寧に3つならんでいた
俺はフレンに質問をする
「え?個室じゃないの?」
「それが今日は会議があって個室がある東棟でそれが行われるから使えないんだよね、ごめん」
とのことだ。
それなら仕方がないと俺もユキもハンネも了解した
まず4人で部屋に入るとフレンが話し始める
「僕は今日、会議に出なきゃいけないから明日じゃないとみんなとは会えないけど、まぁ、それなりに楽しんで!じゃあまた!」
そう言って忙しそうに部屋を出て、廊下を走って東棟へ行ってしまった
フレンがいなくなった途端、疲れが俺らを襲った
「はぁ、よく考えるとダンジョンから帰ってきて少ししか休んでないし、さすがに疲れたなぁ」
俺はそう言いながらベッドに倒れる。
「私もぉ、なんか疲れすぎてお腹減んないよぉ」
そう言ってユキもつられてベッドに倒れた
俺はユキがこう言った時に分かった、ユキがこんな事を言うことは絶対に休んだ方がいいと
「ユキ、ハンネ、まだ3時だけどもう今日は休もう、飯とかは明日食べればいいし」
俺がそう言うとユキは死にそうな顔でうん、と答える
ハンネも少し疲れている顔で頷き、隣のベッドに横になった
俺たちは少しの間、枕に顔を埋めていた
そのとき俺はふと思った
《あれ?ハンネって職業なんだ?!…敵だった時は魔法使いかな?もし取り憑いてたやつが魔法を使ってたなら、今のハンネは普通の人?!聞いてみるか》
俺は埋めていた顔を上げて質問する
「ハンネ、お前って職業なんなの?」
そう聞くとハンネも顔を上げて、答えを返してくる
「言ってなかったですね、私は攻撃型の魔法使いです。
ユキさんのようなバランス型とは違い、攻撃のみに孤立しています」
そう言ってまたハンネは枕に顔を埋めた。
だが俺は話し続ける
「なるほどね、魔法使いにも色々あるんだねぇ」
そう言ってハンネを見ると眠ってしまっていた
ユキの方も見たがやはり寝ていた
「………俺も寝よう、明日は王都の町に遊びに行こう」
そう言って俺はゆっくりと目を閉じた
平和な日は消えてゆく
今回からなにかない限り前書きを無くします
しばらくリアルが軌道に乗らないので更新スピードは落ちますがご理解の程よろしくお願い致します