女性とフレン
ほい!11話です!
螺旋階段を上りきり第三層に着くとボス部屋の扉の前には、黒のボロボロの半袖Tシャツとボロボロのジーンズを着た一人の女性が立っていた
俺はその人に声をかける
「…えっとぉーこんなとこで何をしてるんですかぁ?」
そういうとその女の人は
「ん?私はここのダンジョンのボス様にお仕えするものだ。こんな所まで来て、何ようだ」
と、言う
なので俺は
「なるほどね、俺らはあなたの主人のボスを倒しに来たんだ!」
と、言った
「ふーん、なら、私を倒せたら行かせてやろう」
そう言うので、俺は
「上等だ!お前なんか俺らでかかればすぐ倒せんだが、3人対1人じゃ可哀想だからなぁ」
と、俺は煽りを入れながら呟く。
するとフレンが
「じゃあ、僕があの人と戦うよ」
そう言ってフレンは剣を抜いて構えた
「は?一人で私を倒せると思っているのか?見くびらないで欲しいなぁ!」
そう言って女の人はダガーを出して素早く走り出し、そのダガーをフレンに投げる。
フレンはそれをかわしてから走り出す。
そしてフレンは女の人と距離がかなり近づいた時に剣を高く振り上げて、勢いよく女の人の頭に振り落とした。
キィィィン!!ーー
層内に鉄がぶつかる音が響く。
気づくと女の人はフレンの剣をダガーで受け止めていた。
「そういえば、まだ自己紹介をしていませんでしたね、僕はトゥイス・サンダー・フレンと言います!名前だけでも覚えて逝ってくださいねぇ!!!」
フレンはそういうともう一本剣を出して、それを女の人に向けて思いっきり振った。
女の人はフレンが剣を振ると同時に、一本目を受け止めていたダガーを離して勢いよく後ろに逃げた。
「中々やるじゃないか!私はハンネ!あんたの名前はあんたの墓に刻み込んどいてやんよ!」
ハンネはそういうと体制を立て直し、ダガーを強く握り、勢いよくフレンめがけて不気味な笑顔を浮かべながら走って行く
フレンは真剣な表情になり、一本の剣をストレージボックスにしまうと、剣を両手で握り、構える。
「びっくりすんなよ!騎士さんよぉ!」
そう言ってハンネは、フレンの所に行き着く前で高くジャンプし、ダガーを空中で捨てる。
「行くぜ!武器大量複製魔法!、《ダガーレイン》!」
ハンネがそういって、降りてくると、フレンの頭上の高い位置に魔方陣が現れる、すると魔方陣から沢山のダガーが降ってくる
俺は思わず手を出してしまった
「フレン!危ない!!初級魔法、《シールド》!」
俺はそう言いながらフレンに手を向けるとフレンの頭の少し上にシールドを張った
シールドを張るとフレンは2本目の剣を出してこう言った
「エイジ!ナイスアシスト!」
フレンはそういうと、降ってくるダガーを弾いてるシールドを剣で破壊し、瞬時に頭の上で剣をクロスさせ、ダガーを剣で防ぎながら、普通の人間には飛べないぐらいの高さまでジャンプする。
そして、ダガーを降らせている魔方陣までジャンプすると、剣を思いっきり振り、魔方陣を破壊する
それを見たハンネは
「ちっ、私にはもう手立てはない!残念だが負けを認めよう、さぁ!その剣で私を殺すがいい!」
空中にいるフレンにそう言っているハンネの顔は笑っているが、目には涙が溜まっていた。
フレンはしれっとした顔で剣を空中で2本ともしまい、勢いよく落ちて来て着地する
そうするとフレンはユキに指示を出す
「ユキ、ハンネに回復魔法をかけて見てくれないかい?」
そう言われたユキは少し困った表情で
「えっ、でもあれは敵だよ?いいの?」
と、聞き返す
「いいから!早く!」
そうフレンが言うと
「分かったよぉ、回復魔法、《オールヒーリング》!」
ユキがハンネに回復魔法をかけると、ハンネから黒い霧が出て来る。
黒い霧が消えてハンネのいた所を見ると、ハンネが倒れていた。それを見てユキは
「嘘…あれってもしかして…」
ユキがびっくりした表情をしている。俺は何も分からず
「えっと、どうしたの?」
と、ユキに聞くが、何も言わずに驚いているままだ。
それに気づいてフレンが説明してくれた
「えっとね、つまりハンネはアンデットモンスターに取り憑かれて、ここのボスに操られていた、人間ってこと」
「え?!まじか…ん、待てよ、なんでアンデットモンスターを追い払え…あぁ!なるほど!アンデットモンスターは回復魔法をかけたことによって浄化されたからか!」
そう答えるとフレンは
「ご名答!」
と、言ってくれた。そんな会話をしているとユキが
「そんな事話してる場合じゃないよ!早く手当てしないと!きっとボロボロだよ!」
その意見に俺とフレンも頷き、ハンネの元へ駆け寄った
予想通りボロボロになっていたハンネに、ユキは回復魔法をかけ、しばらく起きないように睡眠魔法もかけて、帰りに連れて帰るため、壁に寄りかからせた
ハンネの手当てを一通り済ませるとフレンが
「じゃあ、ボスと戦いに行こうか!どんなボスか分かんないけど気を引き締めて挑むよ!」
そういうと俺とユキは
『おー!!』
と返事を返す
ゆっくりと3人で扉を開け、ボス部屋へと入る。
入った途端に部屋に明かりがつきボスが姿を現わす
「やぁ、待っていたよ、冒険者の御一行、よくここまで来れたね、だが、ここで死んでもらうよ」
ボスは一筋縄ではいかない
次回ついにボス戦!
お楽しみに!