異世界転移
どうも!初めまして!ボルと申します!面白いかは分かりませんが、自分なりに頑張って書きますのでどうぞよろしくお願い致します!
「ん、あぁ…」
目を開くと俺は真っ暗な場所にいた。
地面は冷たく、辺りに物がある気配もしない。
ここはどこだ。
俺の名前は木ノ下英治、高校2年生。只今、絶賛混乱している。
なぜか、それはここがどこだか分からないからだ。
いや、だいたい検討はついてる。多分ここは異世界なんだろうって。
その根拠になる事件は学校の教室でおこった。
俺は椅子ごと後ろを向いて、バカなことをボヤいていた。
「ねぇ岸田、俺、異世界に行きたい!」
岸田と言うのは俺の同級生、幼馴染で親友の大切な友達だ。
そんな発言に岸田は大笑いして肩を叩きながら話してくる。
「ぷっ!何言ってんだよ!またアニメとゲームのし過ぎか?」
「だって剣とか魔法とか使ってみたいじゃん!あと異世界にはエルフとかサキュバスとかいるんだぜ!行ってみたいじゃんかよーーー!!!」
俺がそう椅子をピョンピョン跳ねさせながら言うと、岸田が大笑いから、急に真面目な顔になって、きみの悪い雰囲気でニヤリと笑った。
今まで感じたことのない嫌な空気だった。
「なるほどねぇ、じゃあ俺がその夢、叶えてやるよ」
岸田はそう言うとスッと俺の手を握った。
と次の瞬間、岸田が何かを言い始める。
「この者を我が魔の力でギルドマスター、ゲレンの元へ転移させたまえ」
そう言うと俺の上下に魔法陣が現れる。
とっさに逃げようとしたが岸田が俺の手をガッチリ握って魔法陣から出ることができない。
「んなっ!岸田!お前なんだこれ!放せよ!!」
動揺の隠せないまま俺は怒鳴ったが岸田は俺の質問に答えようともせず、放せそうともせず、ただニヤニヤと悪魔のような笑顔を浮かべているだけだった。
少し、といってもほんの数秒後だ。
岸田は急に話した。
「幸運を祈るよ、いってらっしゃい」
そう岸田が言ったとたん、俺は意識がなくなった。
で、現在に至る訳だ。
「それで、ここはどこなんだぁ?」
建物の中なのは確かだ、だが相変わらずあたりは真っ暗で何も見えない。
何もできずに黙って座り込んでいると、目の前から光がゆっくりとカッカッと足音を立てて向かってくる。
「ふ〜ん、だいぶ時間がかかったな。まぁいい、ようこそ!異世界から舞い降りし新たな冒険者よ!」
ほのかな松明の火に照らされて、そう俺に言うのは少し歳をとったおじいさんだった。
俺は戸惑いつつも疑問を返した。
「え、あ、ぼ、冒険者??」
これが俺の新たな人生の幕開けだった