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ウタガミ  作者: らいとぱ
1章「そしてようやくオーバーチュア」
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朝ごはん

Yes!祝日てすの

 その後、すぐに全員集まり、朝ごはんが始まる。普段は4人用のテーブルにもう1つ余分にイスが追加されていた。食べ物は数枚の焼かれたバゲットパン、サラダ、マッシュポテトにスクランブルエッグと言う具合だった。簡単なメニューばかりだったが、不思議と言葉を失うくらい美味しく、自然に食べるスピードが速くなった。と、そこで、自分が思っている以上にお腹が減っていたことに気がつく。たしかに、俺が川で溺れてから、何時間たったのかもわかってないのだ。どれほど時間がたったのか想像もできない。向こうの世界ではもう何時間過ぎているのか。行方不明届でも出されて捜索されているだろうか。1日帰らないだけではそこまで警察も動かないか…。だが、家族が心配していることだけは確かだろう。もしそんなことになっていたら……

 

「お口に合いましたか?叶人さん」

 

 サラさんが心配そうに聞いてくる。ハッとする。知らず知らずのうちに難しい顔をしていたのだろう。心配をかけないようできるだけ笑顔をつくり、

 

「はい、すごく美味しいかったです。ありがとうございました」

 

「そうでしたか」

 

 と、深く聞かずに、微笑んで皿を片付けに行った。


「それで、どうする?」

 

 すかさずアリスが顔を寄せて尋ねる。何のことか分からずに目を瞬かせる。少し考えてから、魔法を見せると言う約束のこと思い出す。

 

 ちょっと早い気もするけど、どうするか…

 

「そうだな…まあ早速だけどお願いするよ」

 

「うんっ、分かった!じゃあ外でやるから行こっ!」

 

 アリスはそう言うと立ち上がり、まっすぐ玄関に駆けていく。俺もその後を追おうと立ち上がり、ゆっくりと床を踏みしめた。

 外に出ると、野原が広がっていた。芝生のような地面からあちこちから草花が彩る。少し行ったところに森がみえる。どこかの峠なのか、下には街が見えた。時折吹いてくるそよ風が少し冷たく気持ち良い。


「へえ、こんなところに住んでるのか」


 辺りを見回してそう話しかける。アリスは右足を軸にくるっとターンしてこちらをむく。あ、つまづいた……


「う、うん、いいとこでしょ?」


「ああ、そうだな」と同意する。


「でもなんでここに?あっちの街の方に住もうと思わなかったのか?」


 街中の方が何かと便利に思えるが。アリスはうーん、と声を出す。


「パパがね、街は狭くて息が詰まる〜って言ったからここに住む事にしたんだって。前にママが言ってたよ。ここの方が気持ちいい〜もんっ」


 そうか、と適当に相槌を打つ。


「じゃあそろそろ始めよっか」


 アリスが手を叩いて、話を終わらせる。

話のネーミング難しいてすよ

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