第2話 醒めぬ夢に微睡む その男、狂人につき
「夢だな うん夢だ。」
洗面台、鏡に映る自身の顔、男の手は頬を撫でる。黒髪に混じる白髪が消えた。眉間に刻まれた深い皺が消えた。ほうれい線が消えた。肌に潤いとハリツヤが戻った。
「うん、ヨシ、俺は永遠の28歳(自称)ヨシ。」
男は鏡に向かって指差し確認をした。ヨシ!
「うん夢だ。」
近隣、家々建物どころか道路、電柱全てが消えた。
木々に囲まれる築六十年超のボロ平屋。
電気、水道、プロパンガス完備。
しばし鏡に映る自身の間抜け面を眺める。
「やっぱ俺死んだんだな、うン。死後の世界。貴方の知らない世界、夏休みスペシャル!くそっ!寒い朝っぱらから、なんでやねン!」
男は一人、自身に問いかけ、ハァーと嘆息した。
「夢の世界 それでも腹は減る。」
空腹だった。体調を崩した。丸一日寝込んだ。
二十四時間、水分しか摂れなかった。
”いやああああああああああああ“
極度の空腹。理解できぬ現状。そして聴こえてきたのは子供の泣き声。
プヽ(#`Д´)/チッ
怒りが頂点へ
怒りは突き抜け怒髪天を突く
「やっかましいわッ ブッチコロスぞぉぉぉ」
駆け出し玄関口、立てかけてあった安物ビニール傘を引っ掴むと勢いよく音を立て引き戸を開く。
「朝っぱらからテメコノテメコノ!あsdfghjkl!ふじこ!ふじこ!」
男 ふじこる
玄関から十歩先、たむろする褐色肌、紅髪、おでこ上部には小さな突起状の角を有する三十人程の老若の女達。
中央では幼女二人を抱きしめ蹲る少女、さらに少女に覆いかぶさり抱きしめる妙齢の女。
その横では長身の鬼娘が石斧を振り上げる。
鬼女達以上に鬼の形相でビニール傘を手に立つ男を見て女達はざわつく。
「やっかましいわッ!ガキ泣かしとんのはおめぇがああああッ!テメコノテメコノ!ぶっコロッ!!」
傘を振り上げる駆け出す男、惑いの表情を浮かべる女達。
一直線、向かうは石斧を振り上げる鬼女。
「てぃえすとぉうッ!!!」
どこか間の抜けた掛け声と共に憤怒の表情でビニール傘を鬼女の脳天に叩きつければ傘骨がぐにゃりと曲がる。
たん瘤が出来た程度であろう女は手から石斧を放り出し痛みに頭を押さえて蹲る。
一歩下がった場所にて鬼の老婆が何事かを早口で喚いていた。
「うっせえわ!日本語喋れや!This is a pen!This is a pen! I am 稀人ッ! Who a you?ミラクル!ミラクル!クルックル〜ッ ファッキン ドッキン フォーリン ヘブン! ラミパス ラミパス ノモラカタノママぁ~ シャイニングッ魔法少女パラソルスティック アタァァァクッ!!!」
男は自己紹介と共に折れ曲がったビニール傘を振り上げ鬼老女に日曜朝十時魔法少女キックをお見舞いしたのだった。
男、稀人、空腹と混迷する現状に敬老精神を消失する。
消失した敬老精神、しかし手加減キックは忘れない。稀人の狂人振りと手加減キックに老女は尻餅をつき泡を食う。
集っていた女達も慌てふためき蜘蛛の子を散らすように逃げ去っていく。
石斧の女もまた同様に老女の手を引きヨタヨタと駆け出した。
走り去る女達の背を見送る稀人のズボン裾が引かれた。
見れば、見下ろせば、怯える少女に抱きしめられる瓜二つの顔の幼女がくりくりとした愛らしい眼で見上げていた。
一人、鬼の幼女がズボンの裾を引く。
一人、鬼の幼女が屈託ない笑顔を向けた。
「「 @βc」」
歳の頃五、六歳の双子の少女は笑顔を
二人を抱きしめ庇う小学生高学年程の少女と歳の頃二十歳程の女は悲痛な表情を男に向ける。
「あ〜そのなんだ 朝飯食うか?」
稀人は四人に向かってニカリと笑った。
98 1あらためマレ
で、、、俺ど〜したらいい?
99 名無しさん
まだやってたのか 釣れますか?
100 名無しさん
いやいや 中二ロールプレイだろ
釣られて野郎ジャマイカ
どうせみんな暇なんだろ
101 名無しさん
自宅警備が忙しいでゴザル
102 名無しさん
ニート乙
103 名無しさん
設定は異世界転生
登場人物は全て♀で?
104 マレ
あー俺も今日から無職ニートな件
105 名無しさん
≫1 学校は行っておいた方がいい件
106 名無しさん
≫1 童貞乙
107 名無しさん
転生じゃなく家電気ガス水道付き転移じゃね?
この状況お前等ならどーするよ?て妄想ゲー
サバイバル、クラフトゲー かつ
GALorエロゲー
108 マレ
クソ 俺が今まで納めた年金返して(´;ω;`)
あと、どどど童貞ちゃうわ (( 'Д`;))
109 名無しさん
現在攻略可能ヒロイン
黒ギャルx1 黒小ギャルx1 メスガキx2
110 名無しさん
ロリコン乙 通報しました
1 いくつよ?中学は卒業したほうがいいぞ?
111 マレ
≫110 50目前 何気に110番に110番された
件ww ボクロリコンジャナイ 冤罪デス
マジお巡りさん来てくれね〜かな
俺を保護してくれ 頼むから
112 名無しさん
おっさん乙
113 名無しさん
こどおじ乙
114 名無しさん
とりあえず食料確保だろ
115 マレ
食料確保とな?何にすればいいかね?
116 名無しさん
お前の目の前に魔法の箱があるだろ
ググレカス
野菜ないのか?
( ‘・ω・)つ[再生栽培]
117 名無しさん
116はツンデレww
118 名無しさん
これは良いツンデレww
119 マレ
ありが㌧ 野菜いくらかあるな食う前でよかた
とりま あいつ等風呂入れてくる
120 名無しさん
通報しました
121 名無しさん
通報しました
122 名無しさん
通報しますた
123 名無しさん
通報祭り キタ―――(・∀・)―――ア
この子達、お風呂がまずわかってない (‘A`)
垢と土に塗れた肌と髪。四人の幼女少女。
温かな湯が波々と貯められた狭い浴槽。
シャワーヘッドを手に言葉の通じない娘達に身振り手振りと共に一から十迄説明する羽目になる。
都合、二度浴槽の湯を交換し湯上がり後、自身の服を着せ髪をドライヤーで乾かしブラッシングしてやる。
それはもう赤子の介護。
少女達との間に横たわる隔絶した文明差に稀人は苦しみ悩む事になる。
この子達どうしよ。
わずか数時間、先の件から、この娘達を放り出す事は出来なかった。
188 マレ
お前らパンツはけよ(‘A`)
何もエロい事ねーYo(‘A`)
いやまあね見たよ見えたよ(‘A`)
マジお父さんの気持ち(‘A`)
独身だけどな(‘A`)
再生栽培やってきます また明日
男の異世界生活がスタートした。
此処までお読み頂きありがとうございますm(_ _)m
拙作、誰そ彼 誰そ彼方はストレスフリー作品では
御座いません。
シリアス ダーク バイオレンス表現も含みます。
ご理解のうえ、永く、お付き合い頂けましたら幸いです
2025 4 万記