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第15話 マレの大冒険

 

 六時間。


巨大な街が見えてきた。

女王都へと向かう街道に幾つもの街道が合流し行き交う人も増える。

結果、男の姿もちらほらと見えた。

大半の男は初老以上年齢、若い男も幾らか見かけたが、総じて男達は背が低く、小太りかひょろりとした男ばかり。

そして、きまって染色された服と身形良い。

伴う女性が、あれこれと男の世話を焼く。



    男に生まれりゃEASYモード

     どう見てもニートです。

   有り難う御座いました。( °д ゜)



 街道両脇は、木、草、泥、ぼろ布で造られた雨風をしのぐだけの貧民の住居がひしめき合う貧民窟が形成される。

視線の先に見える石、煉瓦造りの立派な家々、更にその奥には高い石壁に囲まれた城。

 極端な貧富の差。

貧民窟の一角では糞尿と腐臭に塗れた貧者が死者のボロ布服を剥ぐ為に群がる。

 積上げられた死体の山。

耕すべき畑すら持てぬ者達。

貧者に厳しい世界。

ここが国家の中心地、女王都ルーアン



 更に一時間歩いた。

貧民街を抜け周囲は様がわり、こざっぱりとした木造、煉瓦、石造りの建物並ぶ地区に入った。

 建物陰でメモを取る。



 ルールから約24km貧民街 さらに3km中産階級街? 巡回兵有



懐から時計を取り出し確認する。

午後3時。

時計を仕舞うと同時だった。


「お兄さん」


不意に声をかけられ振り向く。

 距離3m、 三人、 女、 身形は貧民街の者と大差無く、所々少し良い品を身に着ける。

体格は痩せ型でラキを思い出させる。


「どこから来たのよ。観光かい?」

「案内してやるよ。」

「いい所知ってるよ。少し遊んでかない。」


沈黙するマレ、三人は囲むように近づく。

一人が熊毛皮に手を伸ばす。

一人が麻袋に手を伸ばす。



    “先手必勝ぉぉぉ” (# °Д°)



 踏み出す。

正面から距離を詰める女に向かって行く。

服を両手で掴み相手の身体に腰を密着させ、

両手を引いた。

 背負投げ。

女は腰を地面に打ち付けられ転がる様に、仲間二人は固まった。


右側、女に向かって右ジャブ、届かない、そのまま拳を開き相手の眼を弾く。

 目潰し。

眼球に僅かに触れた程度で怪我は無いが痛みと恐怖に手で顔を押さえる女。


 今だ!と脱兎の如く駆け出すと建物角で曲がる。


「まちやぐふぉ。」


最後、残った一人に追われるが、角を曲がり待ち伏せたマレが女の鼻頭に張り手をかます。

大通りを歩く幾人が何事かと路地裏を見るが、マレは一目散に逃げ出した。

 




稀人後に述懐す。


146 マレ都会へいく

 女三人に襲われそうになったから先手必勝

 襲ってやったぜ(‘・ω・)つ)‘A`)


147 名無しさん

 強姦魔乙         パンツ脱いだ


148 マレ

 ('A`)いや、、、はいてください


149 名無しさん

 kwsk なまめかしく!


150 マレ

 (´・ω・`)パンツ脱ぐような報告ないお

 十代非行少女x3に絡まれた 

 身ぐるみ剥がされてゴーカンされるかと思って

 背負投げて、目潰しして、張り手カマして逃げ

 たお


151 名無しさん

 1 そろそろそのエロゲタイトル教えてクレメ     

 ンス


152 名無しさん

 ≫151 街を歩けば2分でゴーカン

    町中女王様だらけ?

    王都はドM天国 ヘブンズ状態


153 名無しさん

 ちょっと買ってくる


154 名無しさん

 マレ柔道やってた?


155 マレ白帯

 体育の授業と最近動画みてた


156 名無しさん

 実は親切少女三人組てオチは?


157 名無しさん

 あら〜お荷物持ちますわ

 あら〜服持ちますわ

 あらあら、お困りですの?案内しますわ

 うん 1ヒドス


158 マレ

 ≫156≫157

 その可能性は否定しない

 江戸時代旅行、人を見たら泥棒と思えらしいお

 家で家族待ってるねん( ・`ω・´)

 引かぬ 媚びぬ 省みぬ


159 名無しさん

 ≫158 性帝乙


160 マレ

  (;´Д`) そっちの性かYo





数分間全力で走り息切れしたマレは座り込む。

そこで又しても声がかかる。


「どうした?」

「旅行者か?」


声をかけてきたのは巡回中の二人組の兵士。

二人共にマレを値踏みするかの用に頭からつま先まで無遠慮に見る。

兵士の職務ではなく女として



くっ、とうとう異世界転移チートスキルを使用する時が来たか。


     マレー( ◎ д ◎)アイ 

兵士 20代おなご 身長160くらい?

装備 黄金色銅の胸当て?ブレストぷれーと?

   ハーフヘルメット 総重量15kg以下?

武器 槍 2mくらい?

目的 やらないか? 多分





 兵士を見て十秒観察し即座に行動を決定したマレ。


「ルーアンの広さに迷い、歩き疲れてしまいました。交易商を始めたく来たのですが物を買い取ってくれそうな良いお店を識りませんか?」

「ん、ああ、そうなのか。」

「それなら。」


兵士の一人が城を指差した。


「あそこに見えるはレキ女王国、レキ・アマノ八世女王陛下がおわす宮殿である。真っ直ぐに歩けば城の北門が見えてくる。北門前に並ぶ商家商会を訪ねるといい。条件が合えばだがな。」

「ところでさ、良ければこの後」


もう一方の兵士が話すのを遮るようにマレは兵士の手を握り勢いよく喋りだす。


「有り難う御座います!!なんとお礼を言っていいのやら!!流石女王都です。兵士さんも、こんなにも麗しく親切だなんて感動しました!!日暮れ前には商談を済ませたいので失礼します!!あでぃおす!せにょりぃたッ!!」


握った手をブンブンと振り早口で捲したてる。

手を離した瞬間には右手をシュタと挙げ別れの挨拶と共に走りだした。



「食事でも、、、、」

啞然とする兵士、横では同僚が苦笑する。



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