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Magicians Dream  作者: ransu521
第二部 新学年
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37,開幕、体育祭!

『今年もやってきました、体育祭!! 今年も実況は、私宮橋修也がお送りいたします!!』


……とうとうやってきてしまった、今年の体育祭。

今年は、色分けが少々去年と違っていて、S・Gが赤、A・Fが青、B・Eが黄色、C・Dが緑と、上と下のクラスがくっつくような形となっている。

……そんなことはともかく、とりあえず体育祭って面倒くさいんだよなぁ。

こういうのはヤル気がある奴だけがやればいいんだよ……俺のような面倒くさがりは出るべきではないんだって。


「まったく……面倒くさいぜ」

「体育祭が始まるまでの期間中、瞬一が何回その言葉を口にしたことか……」

「けどよ……面倒くさいのは確かだろ? なんでこんな灼熱地獄の日に、人は好き好んで外で運動なんてしなきゃならねぇんだよ……」

「まぁそう言わないで……今日は楽しい体育祭の日なんだから」


葵がそう言うなら……まぁ少しは頑張ってやってもいいか。

何故か知らないけど……そう思わされるのだった。


『まずは校長先生のお話です。校長先生、よろしくお願いします』


行事のはじめは、校長の話から。

もはやこれが暗黙の了解となりつつあった。

実況の言葉に答えるかのように、校長が壇上へとあがっていく。

そして、


「……おはよう」


まずは一言、挨拶の言葉を述べる。

それに合わせて、他の生徒達も『おはようございます』と声を揃えて挨拶をする。

さらに、校長は言葉を付け足す。


「こんな暑い中、よく今日の体育祭に休むことなく来てくれた。まずは休まなかったことに感謝の念を抱くと同時に、敬意を表する。こう言った行事は、結果ではなく全員で参加することに意義があるのだからな」

「……へぇ」


思わず俺は、そう呟いてしまった。

さすがは校長先生……まぁまぁいいこと言うじゃねえか。


「本日の体育祭は、実行委員に聞いた所、昨年度と若干異なる部分があると聞いた。くれぐれも怪我のないように気をつけること。私からは以上」


そう言うと、校長は礼儀としてお辞儀をしてから、壇上から降りる。

……珍しく、校長がまともに見えたというのはここだけの話だ。


『それでは続きまして、生徒会長からの言葉です』


生徒会長。

……そう言えば、本年度は生徒会長って誰なんだ?

いつもの流れだと、S組かA組から排出されることになっているのだが、少なくともうちのクラスからは生徒会長は出ていない。

ということは、A組の方から選抜されたのか?


『生徒会長、三年A組早乙女蜜柑さん、よろしくお願いします』


……やはりA組から出たのか。

てか、何だか初めて聞く名前だな……無理もないか。

何せ高校一年生から八クラスはあるもんな。

何人か名前すら聞いたことのないような奴らだっているだろうし。


「みんな~! おはよ~う!!」

「「「「おはようっす!!」」」」

「……はい?」


……その、早乙女さんとやらが壇上に上がった瞬間、周りの空気が一気に変わったんだが。

しかもその早乙女さんとやらの容姿が……明らかにしょう……ゲフンゲフン(←自主規制)。

背は低く、胸は小さく、髪はセミロングの茶色で、瞳の色は髪と同じで茶色。

……申し訳ないが、ランドセルを担いでいても問題はないと思うのは俺だけなのだろうか。

てか、確か生徒会って学生達の様々な悩みも解決してるんだよな……それこそ、かなり重大な事件級のものだって。

そんな生徒会の会長がこんな奴で……大丈夫なのか?


「そんなわけで、みんな頑張ってね!!」


考え事をしている内に、どうやら生徒会長からの言葉が終わったようだ。

それを受けて、


『それではこれより……体育祭の開幕を宣言します!!』


おいしいところを宮橋が持っていき、体育祭が始まった。
















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