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Magicians Dream  作者: ransu521
第二部 新学年
32/139

9,実力は如何に……?

「じゃあ早速、千世ちゃんの実力がどれほどの物なのか……試してみようかな?」


葵が早速、そんな提案を出してきた。

まぁ確かに、いきなり入部扱いにするのもなんだか癪だしな。

葵の判断は決して間違いなんてことはない。


「それじゃあ……今回は小野田君で実験してみようかな?」

「よっしゃ! ついに俺の出番が回ってきたぜ!!」

「……死亡フラグ立ったな、今ので」

「……ああ」

「そこ! うるさいぞ!!」


晴信の言う通りだというのに……まったくコイツは。

てか、コイツは校長の孫娘なんだぞ?

要は……力もそれなりにあるというわけだろ?

いいのか? そんなやつの相手を小野田にさせて。


「大丈夫だよ。小野田君……晴信よりも治癒力高いから」

「そういう問題じゃねえだろ……てか、魔術服なしでやらせる気か?」

「だって、本人がそんなもの必要ないって……」


アイツ、無傷で帰って来れると信じてるのか?

……アホだ、生粋のアホだ。


「さて、それじゃあ俺の実力を見せてやるよ!!」

「……貴方、魔術服なしで私と戦おうなんて……無謀にも程がありますわよ?」

「お前のその態度が気にくわねぇんだよ……上級生だろうと見下すようなその態度がよ!!」


なるほど。

だからアイツが自ら名乗り出たというわけか。

自分で名乗り出て、石塚のことを倒して。

そしてどっちが上かを思い知らせてやろうと、そういうことか……アホだな、コイツ。


「プライドの為に、自分の命を差し出すなんて……やるな、お前」

「佐々木、お前は黙ってろ。これは男と女の真剣勝負なんだ」

「……言ってて恥ずかしくないか?」


啓介の言うとおりだ。

その言葉、格好いいようで、実はとんでもなく理不尽だぞ。

しかもそれで負けたら……かなり格好悪いぞ?


「大丈夫だ……なぜなら、俺は負けないからな」

「……何の根拠があって、そんなことが言えるんだよ」


……とりあえず、俺は小野田の行く末を見守ることにした。












「……勝者、石塚千世」

「おいテメェ……俺の活躍を、改行だけで済ますんじゃ、ねぇよ……ガクッ」


……やっぱり、小野田の敗北に終わった。

恥ずかしいにも程がある……てか、弱いのなら全力で拒否すればいいのによ……。


「やっぱり負けちゃったね」

「葵……お前、さりげなくSだな」


負けるって分かってるのなら、止めてやれよ。

小野田、若干焦げてるぞ。


「まぁ大丈夫だろ。アイツなら1分くらいで治るだろうし」


もはやそれ、人間の治癒力の限界を超えてるだろ。


「やっぱりコイツじゃあ物足りないですわね」


そりゃそうだろ……だって、わずか1分足らずで試合が終わってしまったのだから。


「というわけで、誰かもっと強い人を希望しますわ」

「と、言われてもな……てなわけで、晴信、行って来い」

「おう、任せと……って俺かよ!?」


何驚いてるんだよ、晴信。

ネタ要員第一号がいなくなったのだから、お前が行って当たり前だろ?


「……だ、大丈夫ですよ宮澤君。魔術服さえ着てればなんとかなりますって」

「け、けどよ……だったら一之瀬、お前が行くか?」

「わ、私はちょっと……」


だよなぁ。

他の奴らも見てみたが、やはり遠慮しているようだ。

……正直、俺も面倒なことに巻き込まれるのは勘弁したい。


「しょうがないですわね……それじゃあ私が指名致しますわ」


……まずい。

指名制になると、みんなに平等に可能性が出てくる。

何とかして俺だけは避けないとな……どうする、どうする俺!?


「……じゃあ、貴方にしますわ」

「……え、俺?」


……石塚の指名の結果。

何と、見事に。


「……頑張ってね、瞬一」

「お、応援してますよ、瞬一君」

「瞬一君なら大丈夫だって! ……多分」

「け、怪我しないよう頑張ってください、瞬一先輩」

「せいぜい無茶しないようにね、瞬一先輩」

「俺の分まで頑張れよ!」

「……大丈夫だ、骨は拾ってやる」


上から順番に、葵・春香・織・優奈・刹那・晴信・啓介の順番だ。

……てか、最後の啓介の言葉、不吉な予感をよぎらせるのだが。













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