第24話 何だか勝ち誇っている神様(笑)
(君ぃ、いま変人だと思ったろう?残念ながらそれは違うぞ!この世界での神と呼ばれる存在というのは君が想像しているよりも偉大なのだ!)
あ、あれ?私まだ何も言ってないような
(それに、神にそんな暴言吐いてタダで済むと思って…………)
(思わないですよ!)
つい大声を出してしまう こんなことをしちゃったらますます変人認定されそうだけど今はもう止まらない
(ほら!思った通りの反応をするじゃないか!!)
何だか勝ち誇っている神様(笑)
(ああっ、もう!いいですからとにかく話を先に進めてください)
(うむ、わかった)
まったく…………と、神様は不承不承の態度で説明を再開する
(まあ、そういうことだ。君は死の間際に強い後悔を抱いたまま魂になって彷徨うことになってしまったのだよ。それで、その絶望を取り除くことで、この場に留まるための理由を作ってあげたんだ)
確かに私が抱えている心の傷は、とても自分では消せなくてずっと悩み続けていた
(君は自分がこれから向かう場所に何があるのか、疑問を感じていることだろう。それがどういう意味なのかを今から教えてやる。君の魂が、次の世界で生き続けられるための最後の一押しになるだろうからね)
ようやく、これで解放される。私にはきっと待っている人が大勢いる。ここでこのまま魂となって留まり続けることはできないのだから。…………でも、やっぱり少し寂しいかも
(まず、この場に存在する君の精神についてだが…………これは君という人間の核のようなものだと考えてくれればいい。この世界にも君の体があり…………まあ魂だけとなった今の状態に近しく言えば、抜け殻となっているわけだが。この世界の肉体の方に宿るのはあくまで人間としての君の意識であり人格であって魂ではない。それはわかるかな?)
(はい)
それは、もちろんわかっているつもりだ
(では、ここからが本題。まず君の体は今、非常に危ない状況に置かれている)
ドキッとして背筋を伸ばす
(実は、君は死んでからもしばらくこの世界をうろつくことになってしまうわけなんだが、それは死ぬ前に抱いた強い負の感情に支配されてしまっているからだ)
(え?どうして?だって)
(死んでしまえば悲しみを感じることも苦しみを感じることもないとでも思っていたんじゃないか?そうじゃないよ。魂の状態になると生者の時とは違って感覚のすべてを失ってしまうわけではない。負の感情を強く感じることによって感情を抑えていた本能的な部分が目を覚まし再び活動を始めるんだ)(つまり私は…………また感情に支配されて…………自殺しようと!?)
(そういうことだね。しかし、それだけならまだいいんだ。この世界でも、死ねば肉体の状態から脱して新しい人生をやり直すことができるのは事実だしね。ところが、君は死んでからずっと後悔し続けたせいかその執着心だけが強すぎて、そのままだとこの世界に永遠に囚われ続けかねないんだよど、どうすれば良いのですか?それこそが君にとっての最後の一押しだ。君の体に宿っていたはずの君は消えてしまい代わりに宿るはずだったのは、君が生前に憎み苦しんだ人物の魂となる。そうなれば負の感情によって束縛された状態から逃れることはできずその命を奪うまで彼は君の体を我が物顔で支配し続けることになる)
ゾッとする話だった。この場であの子の魂を助けても別の人の魂となってしまうだけで結局は殺し合いになってしまうということなのだろうか。そんなことはさせない。この気持ちは私のものだし他の人に渡す気はない。それなら一体どうするべきなんだろう?




