第12話 前世の記憶
――実は私前世からの記憶を引き継いでいて……あなたとこうして話すのも初めましてじゃないんです。そうですね…………私のことを覚えていないですか? 私にはクロナという名前があるのですが……?急に黙ってしまったわね…… これは完全に記憶がないのかしら……? 確かに死んでしまった時はだいぶ歳を取ってたから忘れていても仕方ないのかもしれまセーン! そんなことを考えていたら唐突に名前を呼ばれてびっくりして返事が遅れてしまいましたが……
(お嬢さん?どうかしましたか)
――あのぉ……できれば日本語で話してもらえますか?やっぱりこの国の言語とは違うのでしょうか?ごめんなさい。こちらに来た時に前世の日本語を思い出そうとしてみたのですが全然覚えられなくて……それに今更変えるというのもなかなか難しく…… ちょっと不安になって聞いてみると……(あ~、そうかそうかこっちの世界ではみんなが共通に使える言葉があるからその国によって多少は言い方は変わってくるが基本的なところは同じなんだよ。それにこの国の言葉でも普通に話せてるだろ?)と返された。
確かに言われてみれば私が元々いた世界にはもちろんこの国の言語もあったのだが初めて使ったのに特に問題なく会話できていますし……今は目の前の男性とお話をするのが最優先です。私は今までのことを正直に彼に話すことにした。




