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第四百九十三話 師走ですから話も進みましょ

 世間では引き続き政府批判と増税論で賑わっている中、

流人は神事として富士の麓で宴を行い山神達と親睦を重ねていた。


 木霊達の中に琉球から態々訪れて来たキジムナー達の声も聞こえ

新たな友好が広がって上々の流人だった♪♪


 歓迎に戸惑うキジムナーと先輩風を吹かし木霊達が接していた

「気にしない♪」

「流人の供物は美味しい♪♪」


 木霊達は棲まう場所の異変や情報を流人に教える事が供物の対価で

キジムナー達にも、

琉球の森で何か異常な事や変化があった場合は、

流人に伝えるのなら供物を受け取る権利があると伝えている。


流人(るーと)って・・・なにもの?」

「人の子ではないのか?」

「でも、我等(キジムナー)の声や姿が見ている・・・」

「我等の助けに応えてくれたモノ・・・」


 無慈悲に伐採を受け、棲む場所を奪われ力を失いつつあったキジムナー

かれらの悲鳴を耳に手を差し伸べた流人、

流人()の思い願いを叶える為に、沖縄本島をフリーダムが制圧する理由でもあった!


 反対運動を行う為、監視小屋を建設する為、

本来なら違法行為だが知事が助力して公然と行っている行為に

無力だったキジムナーに助力したフリーダム、

 

 日○国政府とは国土防衛に協力すると約束しているが、

それは前の政権との約定で一方的に無効と言い放っていた現政権とは

協議すらしていないのでどこまで有効かは疑問、


 それでも、

自衛隊との交友や重ねてきた信頼は傭兵達が動くに十分な理由になり、

敵国からの脅威だけでなく自然の摂理からもかの地を守る事が

自分達(フリーダム)の任務として求められていると自覚している。


 フリーダムは流人に敵対する全ての害敵排除が任務であり、

公表してはいないが傭兵達や職員全てが承知しており、

米国や日本、オーストラリア、英国を中心に展開しているのも、

プロジェクトRの活動を守護するのが目的で、

テロリストや犯罪組織から救助要請来るのも流人達に必要な人物だけで、

いくら富豪や大企業の重役でも関係の薄い相手では依頼は受け付けない。


 それをなんとなく承知しているからこそ、

富裕層や王族、皇族達は繋がりを得る為に匠ブランドに注目し、

招待を受けたく試行錯誤していた・・・。


 山神達は迷宮(ダンジョン)に夢中で、

糧の補充も順調で枯渇せずいい感じで成長を続けている・・・


「大蛇は中々手強いが、亜奴が落とすアイテム上々らしいの?」


野槌(のづち)も中々の美味アイテムを寄こすのぉ(笑)」


 この世界には存在しない異世界の魔物達に興味を示している。


 当初は10階層のボスエリア前までの約定だったが、

流人の放った魔力(ちから)に焦り、気を引き締め鍛錬を積み

神々としての力を練り上げ強化し見違える程の強さになっていた。

 

 元々山神として持ち得ていた力だったが、

人々からの信仰が減り薄くなるに連れて供給が減って回復が鈍くなっていたが、

人々からの信仰だけが力の供給源ではない、


 人々の為に鍛錬する事は少ないが、

己の楽しみの為に神々として鍛え合い、

流人が放った力以上の力を目標に夢中で競い合った結果、

10階層のボスを単独で倒せる程の力になり、

その効果はそれぞれが守護する山々にも影響し、

木霊達が肥え木々が豊かに実り森の生き物達にも恩恵をもたらしていた。


 「呉々もご注意くださいね(笑)」

「「「「「わかっておる♪」」」」」


 山爺達山神だけでなく、桜爺や椎爺、お婆様までもが楽しんでおられ、

子供の様に笑みを漂わせていたが、この時はまだ、

楽しげに笑むお婆様の容態に気づくものはいなかった・・・



 

 宴の翌朝に流人はCM制作に入る為スタッフと共に会議室に集まり

流人は希望とイメージを伝え、スタッフ達は実現の為に思案していた・・・


 「明菜、雅子、エリカを個別に短編動画を撮りたい。」


 テーマはクリスマスでそれぞれがサンタからプレゼントを待つ風景を

3~5分程度の短編動画にして視聴出来る様にしたいと言う流人。


 世間では、

長女的存在の明菜、次女の雅子、末っ子のエリカと言う印象が出来ており、

その印象に沿った感じでサンタクロース、

もしくはクリスマスプレゼントを待つ女子達をイメージして

3つのバージョンを制作する事に・・・


 早急に本人達の要望も聞き得れて演出を行う事で流人も納得し、

次の課題、年末年始の特番と出演者の構成を話し合う・・・


 「友里の結婚発表は24日だよね?」

「二人はまだ公表するつもりは無いようにございます。」


「友里様からは変わらず出演を優先的に受け入れると、

事務所からも正式に申し出ております。」

 

 「それでもね・・・」


 新婚早々の年末年始、

親戚同士の会合などもあるだろうから今年くらいは・・・っと考えている流人、

態々友里から事前に報告があった以上は誠意は尽くして、

応えたいと勝手に考えている流人でした。


 「代役を頼めそうなメンバーは?」


「もえ様との対になられるお方と申しますと・・・」

 「そうだよね・・・」


 簡単に代えが居るなら苦労しない、

長年頼り、信頼に応えて来た代わりなど簡単に見つかるはずもなく、

友里の重要性を再認識している・・・


 発想を変えて、もえをスタジオの料理担当として起用し

買い出しや中継リポートは、のんと希ちゃんを中心に

メンバーを再編成して分ける。


 「これなら支障は無いと思えますがね?♪♪」

「もえ様にスタジオ内で仕切って頂ければ、

若手達も即応し動きやすいと思います。」


 「そうだよね♪♪」


 今年は色々対立があり、

8側に追従した事務所タレントとは疎遠になってしまったが、

そんな状況下でも、松っつんは結婚の報告を夫婦で参ったり、

尼崎の二人やさ○まさんなどは引き続き番組に呼んで頂けたりと、

大人の対応をしている吉○興業には感謝している。


 そう言う状況下だったから尚更、

尼崎や友里などは流人にとって重要な人材だと再認識していた・・・


「松田様も浜本様も、

年末年始は今まで通り出演すると事務所の方から確認が取れております。」

 「いいの?」


「なんでも事務所内で解決出来たそうです。」

 「解決? まぁいいやぁ♪♪」


 今年も4の特番を尼崎の二人に解説して頂きながら、

ゆっくり年越しが送れると安心した流人、

24日にクリスマス特番として琉球特区との中継を行い、

年末年始は毎年恒例とすべく、のんびりとだらだらした特番を行う事で決定

メンバー達の出演を振り分けて参加を促し一年を締めくくる一大イベントに


 それを理解しているからSocietyに所属タレントを入会させたく

各事務所も必死にプロジェクトRの顔色を窺っているのだが、

決定権を持つ唯一の流人に自覚がなく・・・


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