第三十九話 収穫と種蒔
渡米して数週間経った。
アリスのサポートのお陰で、美味しい料理を毎回堪能出来幸せである流人達、
対談と言うより挨拶程度の時間だった、スーティーブン氏との会談、
流人の評価はAA評価で紅丸達を驚かせていた。
「そんなに低いですか?」
「シングル Sは評価されると思ってましたので、」
「創造性と発言力は凄いと思う、未来に住んでいる人物だよね、」
「私も同意見でございます。」
「でも、その他を個人で導く事が出来ないよね。」
「CEOですからトップとして導けば宜しいのでは?」
「どれだけの理解者がいるのかな?」
「なるほど、伝わらなければ切り開く事は叶わない。」
「そう言う事、私には黒天や紅丸が居るから心配ないけど、
あの方に、どれだけの理解者が要るのかな?」
「流人様が、協力すると申し出ては?」
「無理だね、彼が求めている人材と我々は違うから。」
「左様ですか、残念にございます。」
「たが、パイプは繋いでおいてね、間違いなく彼の時代が来るだろうからね。」
「御意。」
天才でカリスマ経営者として評価が高かったのだが、
流人の出した一般的優秀のAAと言う答えだった。
「それよりエドワードは面白いね、断然SS評価だよ!」
「それは宜しゅうございました。」
「うちに招く事は出来ないのかな?」
「F◯Iの保護監視対象者ですし、C◯Aでも最注意人物に指定されていますので、
流人様の願いは叶わぬかと思われます。」
「あの発想力は私には無かったのでちょっと残念だね。」
「申し訳ございません。」
「青田を我々が先に見つけましょう。」
「御意。」
エドワード氏との会談を大変喜んだ流人だったが、彼に接近したと言うだけで
F◯IとC◯Aから尾行のチームが付いており、少々不快な気分の流人でした。
「それで流人様、何か収穫はございましたか?」
「うん、あったと思うよ。」
「それは上々にございました。」
その後も、
世界有数の金融グループの見学や、大学内の研究室を見学して回った。
大学の研究室は驚くほど開放的で流人を驚かせていた、
勿論、機密は確り隠されていたが、流人が気にしている目的には関係無いので、
使用しているPCや、サーバーのメーカーや性能、
そして実際に使う立場の者達がどの様に応用しているのかが、流人の目的だった。
「三賢者、答え出ましたか?」
「難しい」「もう少し待て!」「こんな手段は邪道じゃ!」
「邪道でも我々専用のPCには向いていると思いますよ。」
「確かにな」「それは認める。」「流石流人じゃ、連れて来た甲斐があったのぉ」
「国内にも研究施設が必要ですね。」
「そうじゃな」「その為に方々見学させておるのだからな」「警備のためにな」
金融グループのセキュリティとはどの程度の物なのか?
大学校内の侵入対策や保安レベル、そして国家の偵察レベルがどの程度なのか?
「邉さんには悪いですが、この国の監視能力は高いですね。」
「それだけ敵が多いのでしょう。」
「これを基準に、我々の施設全てを一新する必要があると思うのですが?」
「同意にございます、早急に対応致します。」
「それと黒天、魔石を大量に使いたいので僕達にお願いしてね。」
「御意!」
流人が出した問い、
コンピューターの性能とは、情報処理SPと解析理解力、そして耐久値、
CPUの高速化やGPUの解析能力、そのデータを蓄積する容量と耐久性、
高熱に対する耐熱性と劣化、
この答えとして、魔石と魔力が何処まで補える事が出来るのかを
三賢者に問うていた。
個々のPCに魔石を組み込み、付与を与えて使えば、
画期的な性能のPCが出来るが、コストと流出リスクが大き過ぎる。
其処で流人が出した案がクラウドシステムだった。
一台のメインコンピュータにサーバーを管理させて、
端末でアクセスして使用する方法なのだが、
アクセス過重やウィルス対策などを考えると安全性に疑問が残る。
「オンラインゲームの応用は出来ませんかね?」
「オンラインゲーム?」「ネットを使ったゲームだな」「なるほどのぉ」
「この方法なら行ける!」「確かに可能だな」「リスクも回避方法があるぞ」
「ただ、大きな問題が有るんですよね?」
「・・・あぁ」「回線かぁ」「通信網だな」
「はい。」
「現状では電話回線じゃな」「光が出回っておるがなぁ」「速度が遅いな」
「独自の通信網は可能でしょうか?」
「難しいの」「通信衛星の確保じゃな」「早急は不可能だな」
「障壁はなんでしょうか?」
「色々あるが、認可じゃな」「総務省の認可が必要じゃな」「狭き門じゃな。」
「新規参入は壁が高いですか?」
「高過ぎるな」「回避方法は有るが大変だぞ!」「長期の裁判になるな」
「然し出来ぬ事では無いぞ!」「我々だけで使うならな!」「名案じゃ!」
流人の問いと言葉で、
出口に光が差し込んだのか三賢者が明るい解決策を説う。
「流人!そろそろいいかしら?!」
「やぁ、アリス。」
「流人、その格好は何?」
室内着として流人が着ていた甚平に興味を持ったアリス、
ゆったりとしていて、涼しげで釘付けになっていた。
「甚平だけど、着てみる?」
「!いいの?」
「女の子にも似合うと思うよ」っと流人が応えている内に、
紅丸が女性用の甚平を何種類か用意した。
ピンク地に白の水玉模様柄の甚平と、
赤生地に黄色い花火模様の甚平を渡され上機嫌なアリスだった。
「ありがとう、日◯の着物って帯が難しいから苦手だったの、
これなら簡単だし楽で可愛いわぁ」
「ところでアリス、何か用があったんじゃないの?」
「あぁ!パーティーをするんだけど誘いに来たの忘れてた!」
「これは、予定に入っているパーティーかな?」
「そう、入ってないわぁ、事前に親友達に顔合わせして置きたくてね。」
「なるほど、じゃぁ〜着替えてくる。」
「え!この格好でいいのよ、coolよ♪」
「これ部屋着だよ?」
「パーティーも室内よ(笑)♪」
「ひょっとしてアリスもその格好で?」
「勿論!私一人じゃ目立つでしょう。」
「それじゃぁ〜姫様参りましょうか(笑)」と手をアリスに差し伸べ会釈する。
「You bet!」っと答え手を取りパーティーへ向かった。




