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第二百五十五話 再始動に向けて!

 月が変わり色々動いている流人達、

神々の集まりも終わり、山爺も戻って来たが、

予想外の放置主義的発言で流人もびっくりしていた。


 「宜しいのですか?」

「流人が使うのであれば上々(笑) 上々じゃ♪♪」


 噴火で溜まっていた力を全て吐き出させた結果、

巨大な島に変わった事を咎められると恐れていたが、

持参した酒を飲みながら上機嫌で許しをいただいた。


「抑々流人よ♪」

 「なんでしょうか?」

「この一帯はなぁ、大主様の縄張りじゃ!

その大主様の代理である其方の行動を咎める事が出来るのは大主様だけじゃ(笑)」


 「大主様・・・怒ってませんかね?」

「♪♪ 激怒しておれば、今頃この一帯は溶岩で消滅しておろう(笑)」

 「それじゃぁ・・・」

「上々っと言う事じゃ(笑)」

 「よかったぁ♪」


「ただのぉ、流人が起こした島じゃ! 他の人間が使うは許されぬぞ!」

 「売る事は無いと思いますけど」

「奪う者がおるかものぉ?」

 「・・・国って事ですか?」

「逆鱗に触れねばよいがのぉ・・・」


 政府内には既に、噴火で周囲が危険な為、島を徴収して管理下に置く案が!

しかし、発案者やそれに関わった官僚などが謎の死をとげ保留に、

その上、御隠居様と皇族からも苦言を飛び!政府に手出しは出来なくなっていた。


「それで、あの子はどうするのじゃ? 夫婦になるのか?」

 「それはございません、私の眷属ですから、本人も望んでおりません。」

「そうかぁ・・・流人に一応伝えておくかの」

 「私に?」


 今回の神々の集いに初めて創造神様から言葉が授けられ、

流人の事が話題になっていた。


 「私が?」

「我ら以上の存在として認識せよ! と申されてな、皆対応に困っておった。」

 「神々以上っておかしいですよね?」

「そうでも無いだろう、実際流人は代理様なのだからな(笑)

この地域では我々より上の立場だぞ(笑)」

 

 「それは山爺が仕向けた事でしょう?」

「そうだがなぁ(笑)」


 「不満とか当然でますよね、災いにならなければ宜しいですが?」

「それはなかろう♪ 不文律が効いておるわい(笑)」

 「益々他県に出れなくなりましたね?」

「必要なら、ねじ伏せればよいぞ♪ 流人なら出来るであろう(笑)」

 「そんなぁ、神様に喧嘩売ってどうするんですか?」

「(笑)」


「流人様!

 「はぁ〜い♪ それじゃぁ山爺またね♪♪」

「次は宴じゃな♪♪」

 「はい、準備を整えますので楽しみに♪♪」

「上々♪ 上々♪♪」


 黒天に呼ばれ山爺との会話を切り上げる、

中庭から転移して本社の自分の部屋に入るとティナさん達が居た!


 「遅くなりましたかね?」

「そうでもない。」

 明菜に視線を向けると自動的に鑑定が行われた!


明菜(めいな)・Rp」 1985年7月13日生まれ

[身 長] 165cm

[髪 色] 黒髪

[眼 色] 黒眼

[肌 色] 白肌


 流人の最初の眷属、細い長い黒髪は魅了と安心を漂わせる美しさ

前の肉体より5cm高く、肌色も真っ白に透き通る感じが、

人を魅きつける。


 「Rpってどう言う意味でしょうか?」

「流人の眷属(プリンセス)と言う意味じゃ(笑)」

 「私の娘って事?」

「眷属とはその様な者であろう(笑)」

 

 明菜を見ているとなにか恥ずかしそうにしていた。

 「どうしました?トイレですか?」

「馬鹿!」


「霊力と魔力を宿しておるのでな、

流人に鑑定されているのが分かって恥ずかしいのであろう」


 「霊力と魔力? 暴走は?」

「心配いらん! それほど強力では無いからな(笑)」


 流人の眷属として流人と同様の力を授かっていた明菜だが、

力は希空達と同じく弱かった。


 「筋トレとダンスレッスンの方は、いかがでしょうか?」

「それはね♪ 凄いのよぉ♪♪」


 運動が苦手だった明菜、体調を崩してから体力もほとんど無い状態だったが、

鍛えれば鍛えるだけ身体が強くなっていく事を実感出来るので、

毎日、毎日鍛錬を続けていた。


 「それなら復帰は早く出来そうですかね?」

「復帰?」

 「歌、歌いたいでしょう?」

「歌えるの?  また?」

 「当然です、明菜(あきな)さんとの約束でもありますからね♪♪」


 涙目になりながら明菜は震え喜びを受け止めていた!


 明菜が落ち着いたところで説明する。

 

 「最初に申しますが、◯◯明菜の復帰ではありませんよ、

 そう言う意味では明菜のデビューですかね♪」


「私のデビュー」

 「そうです、あなたの新しいスタートです。」


 アイドルグループ全盛の今、アイドルとしてデビューしても活路はない

そこで、アティストとしてデビューする事を提案する。

「アーティスト?」

 「表現者、歌姫ですかね♪」

「私が?」

 「その為に体力作りとダンスを覚えていただいているんですけどね♪」


 ただ色々問題がある、

一つは、大物プロデューサがアイドルグループを結成した、

流人の読みでは大ヒットを起こすだけの素質があるだろうと説いた。


「流人様がちょっかいをお出しになるからでは?」

「そうです、敵に塩を送ってどうするのですか?」

 「だって・・・面白そうだったんだもん(笑)」


 今月そのアイドルグループの最終オーディションが行われ独りの少女が落ちた!

身長が高く、可愛いと言うより綺麗に類する容姿は、

アイドルとしては相応しく無かったが、

内に秘めた根性は、流人が興味を示すほど、トップクラスの負けん気だった。


 オーディション会場の裏で見せた彼女の涙、

それに感化され助言をした流人だった・・・


 「もし彼女があのグループに入る様な事があったら脅威ですね(笑)」

「その様に差し向けたのは流人様でございましょう」

「おまけにオタクの支持者まで与えてどうするのですか?」

 「いろんな意味でね、ライバルは必要だから」


「私のライバルなんですか?」

 「明菜のじゃないよ(笑) アイドル達のだからね♪♪」


 もう一つは彼女の容姿だった!

身長は少し高くなり、体型も前よりがっしりしているが、

ファン達ならそっくりと直ぐ分かる事が問題だった。


「同一なのですから、仕方ないかと・・・」

「そうですなぁ、多少でも違いが生まれた事の方が驚きにございます。」

 「ものまねだとか、そっくりさんって言われるのがね・・・」


 一時的話題や需要はあるだろうが、

長い目で見ているとリスクでしかなかった。


「でも・・・仕方ないよ、私だもん」

 「そうです、あなただから面白いんです♪♪」

「私だから?」


 閉鎖したファンクラブのメンバーにDMを送り、

限定の集いサイトを希空達に作って貰っていた。


 「これなんですけどね・・・」


 PCからそのサイトへ向かう、サイト内に入るには承認PWが必要で

それを打ち込むとサイト内へ入る事が出来た!


 「凄いですよ3,000人以上が登録しているんですから♪」

「私の・・・」

 「残念ですが半分ですよ明菜、」


 ここは◯◯明菜を慕う、応援して来た有志達が集う場所、

そしてここに、◯◯明菜としてあなたが直筆で書き込むメッセージを、

楽しみに待っている人達だと流人が明菜に伝えた。


「私の・・・」

 「もうひとりは、残念ですが出来ませんからね、

 明菜が代わりにここにメッセージを書き込みファンに伝えるんです。」

「私が? なんて?」

 

 「12月24日に、もうひとりの明菜が誕生するってね♪」

「12月24日?」

 「ゴールデンタイムは流石に無理でしたが、

 全国の7割の同一時間のCM放送を買い取りましたので、

 明菜にはそこで歌っていただきます。」


「私が?」

 「生放送は流石に無理そうなので、

 収録ですがクリスマスにファンにプレゼントです。♪♪」


「私・・・聞いてないよ?」

 「そうですね、言ってませんけど問題でも?」

「・・・ない。」

 「当然(笑) 明菜は私の眷属なのですからね♪♪」


「クリスマスソングって何を歌うの?」

 「それも決定してます♪♪」


 撮影場所として歌劇場を使い、僕と眷属のフルオーケストラで、

きよしこの夜を明菜ひとりに歌っていただくと流人が説明した。


「きよしこの夜! 合唱曲だよ? 私独りで? 歌うの?」

 「はい、その為に身体強化、頑張ってくださいね♪」


 本来なら数人、数十人で合唱する曲を、明菜独りに歌わせる、

それもフルオーケストラの中で・・・単純ないじめに近い要求だった。


 「私だったら出来ますよ♪ その程度ならね(笑)」

「だったら・・・」

 「あなたは、私と同属なのですから、歌の世界で生きるなら出来るでしょう?」

「やる!」


 「それでいいんです♪ みなさん助力お願いしますよ♪♪」

「「御意」」

「了解した。」


 サイトに最初の直筆コメントがアップされた。


 急に引退した事、ファンクラブを解散した事を謝罪する言葉から、

治療に専念する為、集中したい為に、芸能界を引退した事を説明する。


 そして、治療が上手く行っても、みんなの前には立てない事、

この治療は、復帰の為の治療ではなく、

身勝手に命を縮めようとした自分への償いの為の延命治療であることを伝える。


 そして、最後に・・・

「クリスマスプレゼントが皆様に受け入れられる事を・・・待っててね♪」

っと書かれていた。



 「どうして直ぐに芸能ニュースになっちゃったんでしょうね?」

「だって流人! 彼女のファンの中に芸能記者も大勢いるから♪」

「そうだよね(笑)」

「話題作りにちょうどいいでしょう♪♪」

「「そうだよね」」


 「希空・・・知ってて、やりましたね?」

「「「うん♪♪♪」」」


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