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第百七十七話 大集合

 山爺に願い取り寄せた楓の木、

通常より葉が小さいが、細かい枝振りに小さい葉が丁度よかった。


 木霊達の尽力で見惚れるほどの美しい光景に、流人も大満足だった♪


 「それでは恒例ですが、未成年はお酒は駄目だぞって忠告したからね?

 かんぱーい♪」


「「「「「かんぱーい♪♪」」」」」


 「なっちゃんも、里穂さんも遠慮せずに楽しんでくださいね♪」

「「はい・・・」」

 「・・・焼酎の方がいいかな?」

「あ! 最初はビールで大丈夫です。」

 「焼酎も色々あると思いますので好きな銘柄をお飲みください。」


 流人は焼酎が苦手なので口にしないが、黒糖から麦、芋、胡麻、米に蕎麦、

そして焼き芋と言う変わり種の焼酎も用意されていた。


「焼き芋?」

「芋焼酎と違うの?」

 「香りがそのまんま焼き芋の香りです。師匠に教えていただいたのでね♪」


「流人、今回の引き出物は?」

「事務所かな?」

 「どっちにしますか? 一応ここにありますが、事務所へ届けましょうか?」


「「「「「見たい♪♪」」」」」


 「それじゃ、持って来ましょう。」


 流人が立ち上がると直ぐに僕が段ボールを持参して来る。

 「ありがとう。」


 女性陣がダンボールに群がる!

 その光景に驚き引くなっちゃんと、里穂さん!


 「すみませんね♪ 鯉の餌付けっみたいでしょう(笑)」

「(笑)・・・。」


「流人様。」

 「あ!そうだね、お二人はどうしますか?」

「「え! 私たちですか?」」

 「事務所にお送りしますが、お持ち帰りします?」

「私達もいただけるのですか?」

「いいのですか?」

 「ナンパされた特権です♪(笑)」


「流人! なにこれ? 軽〜い♪」

 

 友里がスタジアムコートに注目する!

 「撮影とか見学に行くと皆さん寒そうなので、防寒コートです。」

「え! 暖ったかぁ〜い!」

「凄い軽い!」

「ちょっと大きいけど小さいサイズもあるのかな?」

 「衣装とか傷つけない様に大きめのサイズをお勧めします。」

「なるほどね♪」

「着物の時なんかいいんじゃねぇ〜の?」

 師匠の言葉に女性陣が共感する。


「正月特番にいいよこれ!」

「そうだね外のロケ寒いもんね♪」

「混雑しているから暖とれないしね♪」

 想像以上に喰いついて来たのはアナウンサーの3人だった。


 「美奈さんは、ロケあるでしょうが、彩さんや内さんは無いでしょう?」

「「あります!」」

「すみません・・・。」


 「??」


 本当なら入社数年経過したアナウンサーが新人の面倒やフォローをするのだが、

美奈さん達の層が天然過ぎて、

おねいさん世代が先輩人が付き添いで外回りの仕事をしていた。


「生は駄目だよね。」

「はい、緊張します。」

 

 彩さんが後輩の美奈さんにちょっと説教モードに入りかかっていた時に、

仕事終わりで駆けつけたグループが入って来た!


「もうはじまっちゃった?」

「急いで帰って来たんだけどさぁ〜MCの話が長いのよ(大笑)」

 和っ子さんが入って来るなり手を口元に当てて誰かの真似をしていた。


「あぁ〜・・・」

「あの人の収録は長いので有名だからね・・・」

「2時間番組で8時間収録するらしいよ♪」


「流人! なにこの酒ってお酒?」

 「流石酒に目がない和っ子さん(笑)」

「え! 知らない、どこのお酒?」 

 「どこの?・・・神◯川のです(笑)」

「えぇ〜・・・神◯川かぁ、見た目は美味しそうなのに残念。」


 流人も神◯川の酒は他県に比べて・・・なのは自覚しているが、

自分の蔵元を一緒に例えられてかなり不愉快になっていた。


 「そうですね、じゃぁ〜和っ子さんは他のお酒でいいでしょう(怒)」

 流人の感情に敏感な友里が直ぐに反応する!

「和っ子さん! なんか辺だよ! 流人が不機嫌だもん!」

「え! なんかした私? 神◯川のお酒は流人も・・・なのは知ってるよね?」

 「はい、勿論承知ですよ♪ それでもそこに、私が蔵元を作ったんですけどね(怒)」

「!!」

「ちょ・・ちょっと待って! 鎌◯市・・・って流人の蔵元なの?」

 「はい♪ みなさんに特別に試飲していただきたいと思ってたのですが、

 和っ子さんは・・・不参加でいいです。(怒)」


「ごめん〜って、(大笑)」

「ってか、流人よ、とうとう酒造りまで始めたのか?」

 「はい、今年の春から開始して・・・

 やっと、納得がいく酒が出来たので商品化しました。」

「ちょっと待ってよ! なんで師匠がいるのよ!(大笑)」

 

 普通に師匠が座って飲んでいるので気がつかなかった和っ子さんだった!

「なんでって、流人にナンパされちゃったからだろう♪」

「ナンパって・・・?」

 途中参加だったので状況が掴めていない和っ子さんだが、

話を別の方にすり替えた。


「ダッチの植嶋さんが寂しがってましたよ♪」

「あぁ〜隆平かぁほっとけアイツは集ってばかりだからな(笑)」

「(大笑) 確かに・・・それじゃぁ流人試飲しましょうか?(大笑)」


 「・・・(笑) 力尽くで修正しましたね和っ子さん(笑)」

「細かい事、気にしないの(大笑)」


 「全員来てから試飲していただくつもりだったのですがね?」

「あと誰が来るの?」

 「さぁ?」

「主宰の流人が知らないの?」

 「賑やかならOK、いい人なら大歓迎ですからね♪」

 すると友里は携帯で確認している。


「え〜とね、あとは・・・3人?違う・・・5人だよぉ♪」

 「流石友里♪♪」

「5人かぁ〜じゃぁ待つかぁ」

 少し残念そうな和っ子さん。


「和っ子さん、待っているなら引き出物の中身確認していいですか?」

「なに・・・まだしてなかったの?」

「最中に和っ子さんが来たので(笑)」

「なら早くしちゃいなさい! 酔っぱらえないから(大笑)」

「「「「「は〜い♪」」」」」


 スタジアムコートの後は、同系のスポーツウエアが入っている。

「これって、ナ◯キだよね?」

「どっからどう見てもそうですよね?」

「偽物?」

 「本物です(怒) コラボと言うより、

 提携して製品を作っていただく事になりました。」


「提携?」

「どう言う事?」

 流人がお気に入りのスポーツ商品のブランドのナ◯キ、

経営強化の為に資本金を増やす為プロジェクトRからの提携に合意した。


 そして、流人側からの条件が、流人の希望する製品を作る事、

勿論、費用は流人側が負担するが、一般販売はしない限定商品だった。


「凄い!」

「そんな事も出来るんだぁ♪」

「流人だからだよ・・・。」

「そうだよね・・・。」


 「私、あのブランド好きなんですよ♪

 だからね自分で作るよりお願い出来たらいいなぁ〜ってね♪♪」


「もえちゃん・・・」

「友里まだ早い!」

 もえが、試飲用に保存されているお酒に視線を送っていた。

 

「え! じゃぁこのカラーは流人限定なの?」

 「そうですね♪ 似た様な商品は来年以降発売されると思います。」

「来年・・・」

「来年はスポーツウエアなんだね・・・。」

 「??」


 人工繊維のインナーウエアが流行り初めている中、

ナ◯キだけが天然繊維で発汗、吸収の優れた素材で、

ウエアを生産する事が出来る事になる。


 一見すると黒なのだが、光の当たりかたで、

光沢のある繊維と艶消しの繊維で微妙な模様が描かれていた。


 「白と黒の2種類を作りましたのでね、サイズは申してくださいね♪」


「流人・・・言いにくいんだけど・・・」

「シューズは無いの?」

「ここまで来たらねぇ・・・」

 「・・・今回は間に合いませんでした。」


 デザインを凝り過ぎて生産が間に合わず、

費用も増した為年末の忘年会で配給すると約束した。


 その他にもリップクリームと、化粧水と保湿液と、

お馴染みの商品が入っていた。


「今回も大量ですね♪」

「美味しいですね♪」

「♪♪」

 「内さん達にも喜んでいただけた様でよかったです♪」

「「「ありがとうございます♪♪」」」


「こんにちは・・・」

「遅くなりました・・・」


残りの5人が一緒にお越しになりましたが、流人が驚く!


 「綾ちゃん! それに市原さん?」

「「やっぱり、流人さんでしたね♪」」

 「どうして? ってか、ようこそ♪ 」

「私が連れて来たんです♪」


 ドヤ顔の岡部さんがハイテンションで笑っていた。


「楽屋で話してたらもしかしてって思ったんですよ♪」

 「同じ事務所だからいつかは来るかなって思ったけど・・・

 恭ちゃんじゃなく岡部さんが連れて来ましたか(笑)」


「・・・私ですが・・・」

 「いやぁ、悪気はないですけど(笑) 女優2人と色物じゃないですか(笑)」

「(怒) 酷〜い(怒)(怒)」

 「悪気はないし、差別もないんですけど、接点が・・・ねぇ?」

「ありますぅ〜(怒) 特番とかぁ〜  年末年始の・・・特番とかぁ・・・。」


 不利な状況になりそうだと思ったのか、師匠がフォローに入る

「おい流人! 優香をいじめるなよ!(笑)」

 「いじめてませんよ(笑)」

「笑ってる〜!(怒)」

「優香もそんなに怒るなって(笑)」

「なんで東村さんも笑っているんですかぁ!(怒)」

「俺に当たるなよ(笑)」


 「岡部さんを差別してませよ、出ている番組全部・・・ほとんど見てますし

 もし一緒にテレビに出るなら側にいて欲しいしね♪」


「なんだよ流人、優香でいいのか?」

 「テレビに出るなら最強の相手でしょう? 師匠は違うんですか?」

「・・・まぁ、 優香なら間違いはないよなぁ♪」

 「でしょう♪ 他の子達だと心配だし、テレビでは頼れない気がします、

 勿論、

 ファッションのステージや映画撮影の現場なら十分頼りになるんですけどね♪」

 

 褒められて照れる優香さんでした。


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