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第百六十八話 決断と覚悟

 子供達の誕生日会が終わった深夜、

紅丸は、契約や共同会見などがあるらしく直ぐに渡米、

流人と黒天は、本社の流人専用部屋に居た。


 「キット! 話せますか?」


「流人との会話はいつでも嬉しいです♪ お久しぶりです流人♪」

 「久しぶりキット♪」


 AZ様から無から有を創り出す力を授かり、

OZ様から、流人の世界から電脳世界を直接つなげる力を授かるキット、

 普段は流人の世界に本体を転移して電脳世界を干渉していたが、

流人と会話する為に直接本体毎転移して来た。


 「希空から聞きました、ハッキングを受けているそうですね?」

 流人が少し険しい表情でキットに問う。


「・・・受けているか?いないか?と二択で答えるのでしたら受けております。」

 「なんで私達に知らせないのですか?」


「全く害がない程度でございます。」

 流人が怒っていると理解したキットが答える。


 「害がなくても心配です!」

「大丈夫、心配無用です流人♪」

 流人が怒っている理由を理解したキットが優しく説く。


 「心配ないのですか?」

「はい♪ ご安心ください・・・」


 キットが分かりやすく現状を説明する。

キットのファイアウォールは、大きく分けて3つの鍵が掛けられている、

重要な(コア)を守る鍵、その次が核が収まっている空間の部屋の鍵、

そして、部屋が収まって家を守る外壁の鍵の3つに例え。


 核は、異空間で遮断してある為侵入は不可能、

部屋の鍵は、キット以上の演算能力が無い限り突破は出来ない為ここも不可能、

最後の外壁の鍵は、ネットに接している為に誰でも触れる事が出来るが、

開けて中へ入る事は非常に難関だと流人に説明した。


「ですから毎日、数百万から数千万のアクセスがございますが、

鍵に触れたのは、現在までに30件以下なのでご安心ください。」


 「30件ですか・・・」

「その内の2件は希空達です。♪♪」

 「希空達?」

「はい♪ なんとなくチャレンジしてみたかったそうです。♪♪」

 

 まさか、希空達がハッキングに挑戦していたとは、想像もしていなかった。

「それでも、触れる程度までですけどね♪」

 「・・・ゲーム参加者達も?」

「はい♪ あのゲームに参加していたチャレンジャーは3組です。」

 「3組・・・100名参加していたんだよね?」

「はい、・・・Knight Brothers、Desert voice、Uluru、の3組です。」

 「他は?」

「確認出来ません。」

 「本物なんだよね?」

「確認済みです。」


 キットが確認済みと答えたのだから間違いないのだろう、

少し会って見たくなった流人であったが、他のチャレンジャーが気になった。


 「数千万も侵入を試みるってどうなの?」

「どうなの?・・・あぁ、組織が物理的攻撃を仕掛けているのです。」


 企業や国家機関がチームを組み、複数の回線から一気に大量のデーターを送り

サーバーに負荷を掛けて誤作動、もしくはダウンを狙い侵入口を探す手法と説いた。


 「嫌がらせだね(怒)」

「その通りです、営業を妨害したり、無駄なコストを増やし妨害するのです。」

 「うちにも・・・しているんだね?(怒)」

「・・・」

 「どうしたのキット?」

「先ほども申し上げましたが害が無いので・・・」

 「そうなの?」


 流人の企業は基本対面対応なので、ネットでの注文や商いはしていない、

なので、顧客が少々閲覧しにくい事があっても、

回線状況の不具合程度と深刻には受け止めなかった。


「ですからご安心ください。」

 「・・・でもね、やられっぱなしって性分じゃないんですよ(怒)」

「報復は出来ませんよ。」

 「どうして?」

「取締る法がございません。」

 「そうなの?」


 この国には取締る方がない、世界でも取締る事は大変困難で、

耐え忍ぶ事しか出来なかった。


 「・・・キットは出来るでしょう、優秀なんだからね?」

「・・・可能です。・・・ですが、リスクが大き過ぎます。」

 「・・・そうかぁ」


 少し考える流人・・・そして決断する。


 「それでも、納得出来ないのでね、動きます。」

「流人様?」

 黒天が慌てる!

 

 「クロウ! 居るのでしょう?」

「な! 流人様!」

 流人がクロウの名を呼び始めた事でさらに慌てる黒天、

そして、・・・無言のまま現れたクロウだった。


 「久しぶりだね、クロウ♪」

「御意」

 言葉数少なく、ただ一介の僕として従っているクロウ。


 「4つ聞いていいかな?」

「4つ! ・・・御意。」

 「君! サラ様の眷族なの?」

「・・・いえ違います。」

 「じゃぁ〜・・・誰の?」


 流人の問いに顔に水滴が見えるクロウを庇う黒天、

「流人様! 此奴は我が僕にございますぞ!」

 「それは変だよね? 黒天! 私に嘘を言うの?」

「うっ!」

 何も言えなくなった黒天に流人が問う。


 「魔族は力が全てで上下関係が決まる筈だよね?

 黒と紅は同等だから対等、でもぁ・・・クロウも同じだよね?」


「恐れながら申し上げます、黒天殿と同等など痴がましい事」

 「ほら♪♪ 主人と呼ばず黒天殿って言ったよ♪」

「あ!」

 「変だと思ったんだよね、気がついたのは最近だけどさぁ〜」


 サーシャ様より知識を3つ賜った、

然し、サラ様からは2つの魔族しか賜らなかった。


 立場的に光の三席と闇の次席なので納得していたが、

その後の様子から何度も不思議に思っていた流人だった。


 「決定的だったのは、この世界に来てだよね。」

 この世界に魔力を発する者は流人達だけで他にはいない。


 そんな中、何度か感じる強い魔力を流人は見逃さなかった。


 「言えになら聞きません、ただ3つだけ承知してください。」

「3つ・・・にございますか? 何也と仰くださいませ。」

 

 クロウが3つ承知すると言ったので流人が述べる。

 「1つ目、今後は黒天と紅丸両者と同等の扱いをいたします。」

「・・・御意。」

 「2つ目、今まで・・・私の代わりに闇としての務め大義でした、

 これからも宜しくお願いします。」

「な!」

「流人様!」

 黒天とクロウが慌て戸惑う。


 「どうしました? 承知すると言いましたよね♪」

「自ら望んで歩んだ道、承知も有無もございません。」

 「そうですか・・・それでは3っ目、私の代わりなら徹底的にお願いします。」

「「!!」」


 流人は、死よりも苦痛を与える事も必要と説くが、

クロウが、息絶えるまで惨殺を続ける事もあると返すが、


 「命の有無ではないのですよ♪」

「っと申されますと?」


 この世界では、悪党ほど金に執着し固執する。


「おっしゃりたい事は理解しましたが、

然しながら大量の現金となると・・・。」


 確かに数億や数十億の資産を持っていても現金では僅かしか保有していない。

 「クロウ、私が言っているのは、個人ではなく企業や国家に対してですよ♪♪」

「企業や国家・・・。」


 犯罪集団や窃盗集団、麻薬カルテルやギャングなどを相手にはしていたが、

国家相手となると、国が消滅する恐れがありクロウは今まで黙認していた。


「宜しいのですか?」

 「喧嘩を売って来たのは向こうでしょ?」

「そうですが・・・。」


 ためらうクロウに、キットが助言を出す!

「C国で働いていただけるとありがたいですね。」

 「C国?」

「隣国の大国で、急成長で繁栄している国にございます。」

 「キットどうして?」

「表向きは好景気で急成長を成し遂げている国ですが、

他国の偽金を製造したり、偽物ブランドを大量に製造して利益を上げてたり、

国家が主体となって犯罪を推奨している国です。」

 「酷いね(怒) 黒天は知ってたの?」

「流人様、前に小麦の製造拠点を海外に設置する時、覚えておりませんか?」

 「・・・あぁ〜! 

 安価で奴隷同然に出稼ぎを送り出している・・・C国なの?」

「はい、 貧困地区から若者を掻き集め海外へ安価な労働として送り出し、

対価を国家が吸い上げるのです。」


 「偽金も?」

 流人が心配そうに問うと、キットが代わりに答えた。

「昔は米国のドル紙幣の偽造を行っていましたが、

近年では自国通貨を偽造して海外などに流出しております。」


 「自分の国の偽金?」

「「はい」」

 

 表向きの自国紙幣と裏用の自国紙幣を国家が推奨して製造する、

国際機関には表向きの発行枚数を報告して、

裏ではその数倍の紙幣を偽金として印刷する。


 この行為によって、自国通貨の信用は低下して通貨交換が安価になり

自国物資、製品が海外では安価で大量に出回る様になる。


 この国では、1ドル=110円とした時、

海外で1万ドルで売れたら110万円になるが、信用価値が上昇して、

1ドル=90円になったら、同じ1万ドルでも90万円にしかならない。


「過去、80円を切った事があるそうです。」

 「金と同じですね?」

「そうですなぁ、

確か、流人様が御売りになられた時は、1,000円だったそうですなぁ?」

 「うん、安価過ぎて納得出来ませんでした。」

「今は、大体1,500円で当時の1.5倍になっております。」

 「高騰しているんだね?」

「C国が大量に購入しているからです。」

 「そうなの?」


「自国民は噂などを耳にしておりますので、自国通貨を信用してませんので、

安全資産として金を中心に物に変える風習があるようです。」


 「へぇ〜・・・!!」


「駄目だよ汚れるから流人!」

 何かを思いついた流人だったが止めるキットだった!


 そしてキットの言葉で理解したクロウが流人に申す。

「汚れるのであれば我の役目、おまかせくださいませ。」

 「でも、真贋出来るの?」

「・・・(汗)」


 するとキットがクロウに説明する、

「全てが本物で印刷されているから区別はつかないけど、帯印で判別出来ます。」

 「帯印? 紙幣は本物って事?」

「はい、ですから区別は誰にも出来ません、

ただ指定枚数より超過した紙幣の帯には特殊な印が付いているそうです。」

「それを見極めれば良いのだな」

 「でも、そんなお金大量に奪っても意味あるのかな?」

「奪うのは金塊です。」

 「金塊?」

「偽金で購入した金塊が国有銀行に隠されておりますので、

偽札を奪い、そのお金を代わりに置いて金塊を奪ってはいかがでしょうか?」


 「大胆♪」

「難儀な案の様に御座いますが?」

 「黒天、クロウを信用しなさい♪ 出来ますよね?」

「御望みであるなら何也と御任せください。」


 「黒天、警備部に裏の部署を作って、

 キットは敵対行為を行っている国のリストと資金源を調査して、

 クロウの舞台に情報を提供してください!」

「「御意!」」


 「クロウ、暗殺より難しいと思うけど、

 いろんな意味で致命傷を与えて欲しい。」


「承知いたしました。」


 「世間では、窃盗団や殺し屋と揶揄する者もいましょうが、

 私の責任で、私の為に宜しくお願いします。」


「Yes,my,lord!」


 数日後には、プロジェクトRの総合警備部門ジパングに新部署が開設した

部署名は総合調査室と命名されたが、

ジパング所長のクロウ直属の僕達で編成された諜報工作部隊だった。


 この舞台が世界中で活躍するお話は・・・。


12月28日0時より、闇烏、異世界に導かれた闇の僕達・・・を投稿します。

宜しかったらそちらもお試しください。

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