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第百六十五話 新車の試乗と国防への関わり方

陸運局認可登録車名 :[レ◯サス・LX-UZJ100型]

    エンジン:V型8気筒 4,663cc

    最大出力:288PS/5,400rpm

   最大トルク:45.7kgm/3,400rpm

    駆動方式:4WD 5速AT

    車体重量:1,940kg


 ノーマルエンジンに複合繊維金属と特殊強化ガラスで改造したボディー

オリジナルと足回りの外形が少々異なる。

 フロントガラスには新しくサポートナビゲーションシステムの液晶を融合、

キットが開発した独自サポートシステムが車体を管理アシストしてくれる。


 「どうでしょうか邉さん?」

「・・・」


 大◯市にある工場で、

新しい車の試乗をしている渡邉に流人が感想を聞いたのだが、

渡邉からは言葉が返って来なかった。


「先輩?」

 「どうかいたしましたか?」


「いやぁ〜な!・・・街中を走るにはどうなんだろうな?っと思ってな・・・。」


 「やはりエンジンを弄りましょうかね?」

「いや!このエンジンはいいと思うぞ・・・でもな・・・」

 「バランスですか?」

「うん・・・そうだな(けつ)が大き過ぎるかぁ〜?」


 普通に運転するには十分な車で、車内空間も広くなっているのだが、

リアタイヤの位置が微妙に癖があって渡邉は気にしていた。


 「パワーが無いからって事ではないのですね?」

「あぁ〜・・・運転しやすいいい感じだと思うが、緊急時にはなぁ・・・」

 「制御する力が足りないと?」

「・・・うん、それとな尻の大きさが微妙にズレるんだよ!」

 「タイヤを変えてみては?」

「いや、いいタイヤだよこいつは! これ以上ないくらい地面を掴んでいるしな!

これ以上喰い付きがいいと、ドリフトが出来なくなるから操作が難しくなる。」

 

 「調整ミスでしょうかね?」

 流人の言葉に神経が機敏に反応する宗一郎と幸之助だった。

「流人様! リアタイヤをこれ以上後方へは・・・」

「そうです、ホイールベースが長くなりますと操作が余計難しくなります。」

 

 実際には現在使っている車よりホイールベースは5cm短いのだが、

その分後部に重さが残っている為アグレッシブな街乗りは難しかった。


「流人よぉ〜、こいつは完全オフロードタイプだな、小回りが苦手なんだよ。」

 「小回りが出来ませんと私には使えませんね・・・。」

「「流人様!」」

「そうだな、高速や山道ならこっちの方が十分使えるが、

流人に・・・って考えるとなぁ・・・。」


 「困りましたね・・・。」

「今のはパワーがあるから高速は十分使えるが悪路となると・・・

こっちだよなぁ・・・。」


 「どうしますか、宗一郎?幸之助?」

 流人が専属メカニックに問う?

「外観の大幅変更をお許しいただければ・・・。」

「エンジンの位置から全てを変更したいと・・・

必ず望まれた車になりましょう。」


 「でも、それじゃぁ〜レ◯サスの意味がないでしょう?」

「その様なことはございません。」

「本家が羨む形に必ずいたしましょう。」

 「それじゃぁ〜、私の車はもう少し現状のままで保留ね♪」

「「御意!」」


 車をガレージにしまい改めて全てを見直してゆく・・・。


 「ごめんね邉さん! もう少しポ◯◯ェで我慢してください。」

「それは・・・構わないが、いいのかよ! 彼奴ら大丈夫なのか?」

 「大丈夫ですよ(笑) 彼らは世界最強のメカニックですからね♪」


「でもよぉ・・・」

 「この前の装輪装甲車の設計も彼等ですからね♪」

「・・・なんでこんな場所に居るんだ?」

 「私の専属だからですよ?」

「それだったら、都内でいいだろ? 神◯川のこんな田舎に・・・。」

 「色々あるんですけどね、基地が近いとか、高速道路から近いとかね?」

「あぁ〜・・・厚◯基地かぁ〜!」

 「物資の輸送には便利なんですよ(笑)」

「なるほどなぁ・・・」


 勿論、正式に認可を受けて輸入しているのだが、船より格段に早く、

民間の空輸便より安価な為、厚◯と横◯は欠かせない重要な場所になっていた。


 「宗一郎!幸之助! 後は頼みましたよ?」

「「お任せを!」」


 「それじゃぁ〜帰りましょうかね?」

「おぉ!」

 「ところで、今日は希空達の誕生日会ですが、参加しますよね?」

「当然♪ プレゼントも3つ用意したぞ(笑)」

「僕も持ってきました♪」

 「公務員の・・・ご苦労様です。」

「「!!」」

「お! 流人! 今、安月給でって言いそうになっただろう?」

「先輩! 僕もそう聞こえました(怒)」

 「言ってません(笑)」

「な! 笑ってるぞ!(怒)」

「流人君!」


 戯れていた流人だったが、帰りの車中で渡邉が流人に報告する。

「この前の演習なぁ・・・。」

 「!! はい、自衛隊との合同演習ですか? 楽しかったですよ♪」

「その様だな・・・。」

 「そうだ!邉さん、陛下を使ったでしょう(怒)駄目ですよあれは!」

「真剣に対処するには一番手っ取り早かったからな・・・」

 「お遊びに引き込んじゃいけない御方ですからね、

 二度と無いことを願いますよ。」

「それなんだけどなぁ・・・」

 「?」


 陛下からの激励の書をいただいた結果、

明らかな失態と誰もが認める内容だった為、参加していなかった幹部達から

非難と罵声の声が上がっているそうだ。


 「まぁ〜・・・予想は出来ましたよね。」

 無脳ほど、失態で同僚を引きずり落とす事しか考えず視野が狭くなる、

広い視野で状況を冷静に話し合い最善の結論を見付け様とはしないものだ。


 「意味のない持論ばかり押し付けているんでしょうね?(笑)」

「なんとかならねぇか流人?」

「先輩?」

 「む・・・、どこですか騒いでいる無能は?」

「海上の上層部だ! やっかみも混ざっている様だがな!」

 

 海外派遣は陸上より先に行われている海上自衛隊だったが、

陛下からの激励など一度もなかった事が不満でならなかった。


 「陛下にお願いする訳にもいかないでしょう?」

「関わりが問われる様な事は控えたいな・・・。」

 「それだったら、抑々願い事などしないでくださいよ!」

「少しは流人にも灸が必要だと思ったんだけどな・・・。」

 「灸? まだ必要ないですよ!」

「まだ?」


 「海上自衛隊ですか・・・遊び甲斐はありそうですけど、

 準備がまだ整っていないので、どうしましょうかね・・・。」

「準備が整っていないって?」

「流人君?」

 「あ! うち、海上戦力もある程度保持しようと思ってますので♪」

「「海上戦力!!」」

 

 部隊の移動なら航空機がベストだが、距離的に支援用の艦艇が必要になる為

数隻の艦を保有すると流人が説いていた。


「民間の範囲を超えてねぇ〜か?」

「そうですね・・・聞いたことありませんよ、民間企業が軍艦を保有するなんて!」

 「もう少し米国と友好的になれればいいのですが、

 あの国も色々あるようですから、強くは望めません。」


「「色々?」」

 

 「(笑) 財政面とかこの国と大差ないですよ(笑)」

「そう言う事か・・・。」

「どこも余裕はないからね(笑)」


「しかしよぉ〜、それだったら流人のところだって余裕あるのか?」

 「うちは大丈夫でしょう? 足りなければ稼げばいいだけですからね♪♪」

「簡単に言うけどなぁ・・・。」

「そうですよ、それが一番大変なんですよ!」


 実際、流人達プロジェクトRの財政面もそれほど余裕はなかった・・・が、

それは表向きで、僕と眷属の働きによって大きな利益が水面下で蓄えていたが、

渡邉達に話せる内容ではなかった。


 「邉さん♪ 

 心配ないですよ(笑) 財政難だったら新車を10台も購入しませんからね(笑)」

「確かにそうだなぁ(笑)」

「1台1,000万以上しますからね(笑)」

「その上全ての車両を弄るんだから考えられんよな(笑)」

 「♪♪」


 「話、戻りますけど、海上自衛隊との合同訓練は可能でしょうか?」

「・・・無理だな。」

「そうなんですか?」

「あぁ〜、海上艦隊の情報は殆どが米国の機密事項に触れているからな、

勝手に他と訓練は出来ないんだよ。」

 「♪♪ それ! 本当ですか?」


 嬉しそうな表情をする流人を警戒する渡邉、

「流人! お前がそんな顔をすると、ろくなことないからな!」

 「おぉ! 分かります♪ どこかご飯にでも行きましょうか?♪♪」

「行かねぇ〜よ! この後、誕生日会だろうが!」

 「そうでした・・・残念。」


「なにが残念だよ・・・頼むぞ流人!」

 「ご飯抜きで邉さんに動いていただくんですから残念でしょう?」

「? 俺が・・・なにするんだ?」

 「海自を煽ってください♪」

「なにぃ?」


 米国と合同の訓練だったら海自にも冷や水を浴びせられると流人が説く!

「出来るのか?

「本当に?」

 「米国は私の専用機に興味がある様ですからね、

 上手く巻き込めば海自に赤っ恥をかかせる事が出来ると思いますよ♪」


「流人の専用機? そんなのがあるのか?」

「いつの間に・・・?」


 「直ぐには米国も難しいでしょうから、話を進めてみましょう♪」


 米軍と海上自衛隊が合同で領海警備の訓練をして、

流人の専用機が未確認機として領海に進入して来るのを、防衛する訓練を提案、

各国の思惑も噛み合って実現し、

海自の防空警戒が無に等しい失態を犯すが・・・そのお話は・・・。


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