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第百四十五話 世間話

 政治家の年金未納問題が騒がれている中、

皇太子殿下の発言で宮内庁にも火種が出来てしまっていた。

 

 「殿下の守る覚悟は、凄ざましいですね。」

「お前が原因だろう流人。」

 「そうですが・・・夫婦とはそう言うものでしょう御隠居様?」

「・・・流人の嫁さんになる娘は大変だね。」


 「改善されますかね?」

「するだろう、時間は掛かるだろうけどね♪」


 皇族に対して誰よりも忠義であると自負する集団、

殿下の要望に異を唱える者などいなかった。


「それよりも流人! ア◯◯カで何仕出かしたんだい?」

 「身に覚えがございませんが?」


「自衛隊の積極的貢献を大統領が求めて来たそうだよ!」

 「いよいよ温室から出ますか(笑)」

「お馬鹿を言いよ! 使えるわけないだろう!」

 「それでいいんですよ、自分達に、何が出来るかを考えるだけでもね(笑)」


 「っで、総理の考えは?」

「拉致問題に夢中だよ!」

 「あ〜ぁ、一人100億円って言う・・・払うのですか?」

「払った様だよ(怒) 」

 「これで、永久に解決は無くなった様ですね。」

「厄介者から金蔓に変わっちまったからね・・・何考えたいるんだか(怒)」

 「人気取りだけでしょう(笑)」

「笑い事じゃないよ(怒)」

 「御隠居様、アレを選んだのは国民ですよ(笑)」

「これじゃぁ、米国から見捨てられるのも仕方ないね・・・。」

 「知ってたんですか?」

「当然だよ! あからさまにC国が動いているからね(怒)」

 「国内でですか?」

「法律が無いからね、取り締まる銘文がないんだよ!」

 「大丈夫でしょうかね?」

「心配するのかい?(笑)」

 「しますよ、そりゃぁ〜 好きな企業もございますからね♪」

「・・・7割は沈むね」

 「そんなにですか?」


 技術やノウハウをいい様に盗まれている国内企業、

頼りたい国には取り締まる法がないのでただ堪えるしかなかった。


 そんな国内企業の内7割がC国によって潰れると御隠居が予測した。


 「困りましたね、残るのは3割ですか・・・。」

「C国の下請け企業に成り下がればもう少しは残るだろうね。」

 「もう少し、出資で強化を図りたいと思います。」

「無駄だよ、今はやめときな!」

 

 沈み掛けている船に燃料を積んでも沈む速度が速くなるだけ、

生き残った船に燃料を回し、出来るだけ沈んだ船から人命を救う事が大事と

御隠居様が説く。


「流人、それよりも防衛庁から、合同訓練の申し込みが来たよ。」

 「うちとですか?」

「米国から仲介があったそうだよ(笑)」

 「困りましたね・・・そう来ましたかぁ」


 自衛隊と合同訓練を行わせて、流人達の私兵部隊の力を測ろうと

ア◯◯カが策して来た。


「どうするんだい?」

 「受けますよ・・・ただ条件がありますけどね?」

「出来るだけ飲む様には言っておくよ(笑)」


 場所は富◯演習場、

 消耗品の負担は全額日◯が負担、

 訓練期間中の指揮権は我々が握る・・・など、

 

「費用負担は全額かい!?」

 「我々に一切メリットがないので・・・ね。」

「しかしねぇ・・・」

 「大丈夫ですよ、事前に負担金を協議しますから♪」


 流人達が求めるのは自衛隊の使用武器と消費弾の負担であって

流人側の今回実弾などは使わないつもりだ、


 当然殆どが自衛隊の費用なので、自衛隊側も拒否はしないと思っていた。

 「そうだ! 装甲車は使いたいね♪」

「なんだい装甲車って?」

 「うちが開発した車です・・・なるほどこれなら訓練になるなぁ(笑)」

「大丈夫なんだろうね、流人?」

 「お任せください、自衛隊に幻想と現実をお見せしますから♪♪」


「全く・・・心配だね? っで今日は何しに来たんだい?」

 一通りの世間話を終え本題に入る流人、


 「何処か花火に適した場所をご存じないかと思いまして?」

「花火? 花火大会でもするのかい?」

 「プライベートで、夏祭りを楽しみたいと思いまして♪」

「夏祭り? 勝手におやりなさいよ・・・お待ち!」


 御隠居様の許可が出たと思ったら即座に止める御隠居様、

「相手が流人(あんた)だった事忘れてたよ! 何するつもりだい?」


 「知人や友人を呼んで海遊びや・・・花火見物などを・・・」

「・・・花火見物?」

 「都内では許可が貰えないので・・・」


 都内では大玉の花火が打ち上げられないので、

何処か良い場所を知らないかと御隠居様に願い出た。


「流人、普通はねプライベートでの花火は手持ち花火が主流なんだよ、

打ち上げ、それも大玉を?」

 「どっか〜んって響くと、いろんな物が払われて気分がいいでしょう♪」

「・・・それだけかい?」

 「鎮魂も兼ねたいので、この近所でお願いしたいのですが?」

「音楽祭といい、やる事が派手だね?」

 「この地の神々様にはお世話になっておりますので、

 景気良く行いたいと思いまして・・・出来ませんか?」


「仕方ないね・・・地元の花火大会と合わせるか?外すか?

どっちがいいんだい?」

 「出来ましたら・・・プライベートで♪」

「・・・そのプライベートで何発上げるつもりだい?」

 「そうですね・・・1080発ですか?」

「中途半端だね?」

 「煩悩の108では少ないので、10倍にしてみました(笑)」

「その位なら・・・なんとかしてあげるよ(笑)」

 「ありがとうございます、 大玉なので許可がおりませんでした♪♪」

「・・・大玉?」

 「はい尺玉と要所要所で3〜4尺玉を上げたいと思ってます♪」

「・・・全部大玉なのかい! 1080発?」

 「はい♪♪」


 呆れる御隠居様が思い出した、去年群◯県で鎮魂祭を行った話を、

大玉の乱舞で情緒が問われるとして騒ぎになっていた。


 どうしたものかと考え込む御隠居様の前に一枚の銀杏の葉が舞う

「・・・仕方ないね、」

 「お婆様の御尽力感謝いたします(笑)」

「(笑)」

 御隠居も笑うしかなかった。


 毎年8月8日に行う事で地元の役所と話が纏まり、

流人の年5回の会は花火大会に決まった。


 都内に戻る途中の車中で、

「流人よ、自衛隊との合同訓練・・・どうするつもりだ?」

 訓練場で隊員全員を負傷させた事を思い出していた渡邉が心配で流人に問う。

 

 「ちゃんとしますよ♪」

「ちゃんとってなぁ・・・」

 「自衛隊って、動く車に攻撃とかした事あるんでしょうかね?」

「あるわけないだろ?」

 「やはり・・・」

「まさか戦車を撃つつもりか?」

 「そんな予算、防衛庁が認める訳ないでしょう(笑)」

「だよなぁ」

 「我々が乗る装甲車を全力で攻撃して貰うだけですよ(笑)」

「!!」

「流人君?」

 

 装甲車の操作性や走行性能を記録出来ると喜ぶ流人、

「実弾じゃないよな?」

 「どうでしょうか? 私達としては対戦車ミサイルか、

 弾道ミサイルを使って頂けると嬉しいのですがね♪」

「流人君、この国に弾道ミサイルはないよ。」

 「そうでしたね、

 中距離弾道ミサイルくらいは装備して欲しいのですがね♪」


「装甲車を攻撃していいのかよ? 当たったら壊れるぞ?」

 「大丈夫ですよ、当たってもダメージ無いですから(笑)」

「・・・どう言う事だ?」

 「この車もそうですけどね(笑)」


 特殊装甲の装甲車に、

戦車砲やミサイルが何発当たってもダメージはないと言い切る流人。

 実際、

龍鱗装甲は、核兵器クラスを想定している為、徹甲弾や榴弾では効果はない。


 「ピンポイントで何発も狙えるなら脅威ですけどね(笑)」

「狙うぞ! 自衛隊はな(笑)」

 「動いていて狙えますかね?」

「・・・」

「難しいですね。」

 「でしょうね♪ でも、誤差や経験値は上がると思いますよ、

 そして何より、人が運転している対象物に攻撃する意味を・・・ね?」


「使える軍隊かぁ〜・・・この国には必要ないと信じたいけどなぁ〜」

「そう思いたいですね先輩」

 「民間人が勝手に幻想を描かないで下さいよ、

 戦場に立つのは隊員なんですからね!」

「そうだな・・・現場の人間としては、押し付けはやめて欲しいよな。」

「我々も同じですもんね・・・。」


 柵は無い方が動きやすい、それは自衛隊も公安も同じであった。


 「何か食べて帰りましょうか?」

「お! いいねぇ♪」

「先輩!」

「いいじゃねぇ〜か♪ 流人の奢りで夕飯♪♪」

「年下に集らないで下さいよ先輩!」

「アホ! 流人を年下と思うな! いろんな意味で凹むだろ!」

「・・・確かにそうですね・・・。」


 「もぉ〜何でもいいからご飯屋さんへ行きましょう♪」

「「おぉ♪」」


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