第十三話 株式会社設立、そして・・・。
甘かった!
確定申告に出向いた時に、魔法を掛けて申告もスムーズに進んだと思ってた、
甘かった。
二ヶ月程、継続魔法を掛けていたが、この国の税調査はそれより長かった。
中途半端に魔法にかかった区の職員や税務担当者と、
異常と見て派遣されて来た官僚と言う国の職員。
上から目線の官僚に対して、継続魔法で能力値増し増しの担当官、
圧倒的な正論で勝ってしまう。
官僚達は税収の出元が気になるが、個人情報として秘匿する担当者、
本来なら忖度しなければ成り立たない筈の上下関係が論破され続け、
めぼしい情報も得られず帰る官僚、その官僚が逆ギレ状態で上に噛み付く。
そんなこんなで、政治家達が得意の忖度をして、勝手に収拾し、
一部を秘匿金として隠蔽して余り目立たない程度で税収の増額を発表した。
それでも巷や野党が五月蝿く騒ぎ立てていたので、
禁断の魔法を使う羽目になってしまった。
[魔法・話題浄化] :固有上位魔法、
流人オリジナルの創造魔法。
審議や尋問など嫌な話題や問い詰めから逃れる為に流人が創った魔法。
創造出来る術者など流人以外に居らず固有魔法と成っている。
後遺症として微量に汚れる(数日間)
・・・っで只今、流人は御立腹でした。
「すまんって、」「次は大丈夫だ。」「本当だ心配無いぞ。」
「前も同じ事を言ってましたよね?」
「今回は違うぞ、」「そうだ完璧な案だぞ!」「これで流人も安心だな。」
「本当に安心出来ますか?」
「出来るぞ!」「そうだぞ!」「会社を作るから安心だぞ!」
「・・・会社?」
「そうだ会社だ!」「流人の為の会社だ!」「流人を守る会社だな。」
「僕を守る会社?」
「「「そうだ!」」」
一般法人の株式会社を設立させて、会社を運営し、利益を株主に還元する。
「ごめんなさい、よく分かりません。」
株式会社とは、
会社を運営する人と会社に出資した人、株主に分かれる、
会社を運営する人達は利益を上げて業績伸ばして対価を得る。
株主は出資した割合に応じて利益の一部を還元して貰う。
「分かったか?」「流人よ、深く考えるなよ」「大事は無いっと思うぞ」
「それで、僕は何をするの?」
「何もせんでいいぞ。」「流人は出資者だからな、」「配当を受け取るだけだ」
「配当?」
一般的には、金銭だったり自社商品だったり優待券だったり多種多彩ですが、
三賢者の作る会社は、流人に必要な物を全て利益還元として優遇するものだった
「そんな都合の良い会社って有るの?」
「無いと思う」「絶対無いの」「だな。」
「無い物を作って問題になるでしょうまた?」
「それは心配無い。」「そうだぞ」「結果を出し続ければ良いだけだ」
「結果?」
「業績だ!」「利益を出し続ければ誰も文句言わん」「儲け続けるだけだ」
「儲け過ぎて問題に成るでしょう?」
「心配いらん!」「そうだ」「ニュースを見たであろう?」
「ニュース?」
三賢者の暴走で、業績が数万倍の異常好業績をあげた証券会社、
一時ボーナス支給や高配当を行なった事がニュースに流れたが、
数日で話題が消えた、誰も騒ぎ立てはしなかった。
「3人で作れるのですか?」
「作れる」「心配するな」「3人では無いがな」
「3人じゃ無いの?」
「実質は二人だ!」「そうだ」「黒天と紅丸の二人だ」
「僕は?」
「流人は関係無い」「関係なくは無いぞ」「そうだぞ出資者で契約者だからな」
「出資者は分かります、契約者?」
「作った会社が流人と専属契約するのだ」「独占だ」「独り占めだな」
「専属契約?」
テレビに出ているタレントや歌手の様に、専属契約を結び、
流人の希望を叶えて行くのが三賢者の作る会社との事。
「僕の希望?」
「そうだ好きな事を致せ」「やりたい事を致せ」「望む事を致せば良い。」
「そんなんで上手く行くの?」
「心配するな!」「必要な利は儂等が稼ぐ。」「そうだ!稼ぎまくるぞ!」
「黒天と紅丸は大丈夫なの?」
事態の様子を静観していた二人が、
「流人様の為なら何なりとお申し付けなさいませ。」
「流人様の為なら我等に異存ございません。」
「前以上に大変になると思うよ。」
「それも対策済みだ」「そうだ」「社員を増やすのだ!」
「社員? 人間を受け入れるって事ですか?」
「人間はまだ分からん」「信用出来ぬしな」「僕で十分だろ」
「僕! 僕、そんなに呼べませんよ?」
「流人が呼ぶ必要はない。」「そうだ」「黒天と紅丸で十分だろう」
「はい、容易い事に御座います。」
「僕を呼び出す事など何なりとお申し付け下さい。」
「何人呼ぶの?」
「そうだな」「取り敢えず300づつ」「600名だな」
「そんなに!」
「容易い事で御座います。」
「造作の無い事に御座います。」
「名前とか全員に与えるんだよ」
「心配御座いません。」
「僕如きの名など適当に・・・。」
「そうだぞ!」「儂等が補助するでな」「手続きは簡単だ」
「いきなり増えたら騒ぎになりますよ絶対!」
「心配性だなぁ」「少子高齢化対策じゃ」「働き手が増えるだけだ」
流人がどんなに疑問を持っても、全て回答し続けた三賢者、
今回は黒天と紅丸の二人も三賢者側なので5対1で流人が折れた。
数日後、
一般法人の株式会社を登録申請し、
社名をプロジェクトRと命名、業種をサービス、投資銀行業務とした。
代表を黒天と紅丸が共同代表に、従業員数600名として申請した。
何度かの面談を行い、申請の修正や説明を重ねて、
5月の中旬に法人番号を頂き会社が設立した。
その後も、幾つかの子会社を作り登録、
流人の、どの様な願いにも対応出来る基礎が、完成した。
「子会社って、聞いていませんよね?」
「建物を造るのに架空会社はなぁ」「問題であろう?」「忘れたか?」
「忘れてません。」
「必要だぞ」「色々とな」「その程度、理解せぇ〜」
大丈夫かなぁ・・・。
「そうじゃ!」「子会社も増えたのでな」「僕も増やしたぞ!」
えぇ〜!
法人登録や、法人税の事を多少は調べてみましたが、
分かりません、ですので、深く書く事は、諦めました。
あくまで異世界のお話と言う事で、多少の疑問や矛盾はご了承下さい。
引き続き広い心で読んで頂けたら幸いです。




