優しさライセンス協会
優しさライセンス協会!
1話完結のコメディ
優しさライセンス協会
「お電話ありがとうございます。こちらは優しさライセンス協会の、お客様窓口担当の吉川恋太朗と申します!」
「え~と…!初めてお電話するのですが...」
「大丈夫でございます!まずは、お名前と
年齢お聞かせ頂けますか?」
「はい...!滝本優真33歳で、優しさライセンスまったくもってありません!」
「分かりました!まったくもって優しさライセンスゼロの滝本優真様ですね!」
「はい...!なにしろ生まれてこの方、優しくしたこともないですし、優しくされたこともありません!」
「ご心配入りませんよ!滝本様!当協会に、ご入会頂きますと優しさライセンスガード発行日から優しさライセンスポイントを貯めて頂だくことになりますので!端末機からお手元の優しさライセンスカード確認お願いします」
「ええ...。よろしくお願いします!」
「それでは、今から滝本様の優しさを判断するために、いくつかの質問をいたします!」
「そんなんあるんですか!」
「ええ!簡単ですから!すぐ終わりますので。では滝本様!あなたが思う優しさとは何ですか?」
「えぇ...はい!愛する人を守ることですか?」
「えぇ~?はい!-33ポイントです!」
「ハハハハィ...!-33ポイントって…?」
「そうなんですよぉ~!愛する優しさって当たり前ですから。マイナスです...!では次の質問です?滝本様はどんな時に優しさを感じられますか?」
「えぇ~と...!優しい言葉をかけられた時にですかね...?」
「えぇ~~?はい!-33ポイントです!」
「ななななんでですか?-33ポイントって?」
「そうなんですよぉ~!優しさ言葉とは、裏を返せば下心あるって思いませんか?合計で-66ポイントになりました!では、最後の質問です!滝本様は誰に優しくされたいですか?」
「えぇ~と...ですね!僕を愛してくれる人ですかね...?」
「ははははぃ!滝本様を愛してくれる人ですって!はい!-33ポイントです!」
「おちょくってるんですか?-33ポイントって!」
「とんでもございません!愛してくれる人が、いつも優しいとは限りませんよ!滝本様は合計-99ポイントからのスタートとなります!」
「なんで僕が-99ポイントなんですか!納得できません!」
「いえいえよくあることです!今日から、この優しさライセンスガードでご自身の優しさライセンスポイントをゼロにしてください!」
「どうしたらゼロになるんや?教えんかいボケ!」
「それはあんた次第やアホ!」
ツーツーツーツーツーツー電話が切れた!
苛立つ滝本優真は端末機から優しさライセンスカードを引き抜いた。
滝本優真が端末機から離れて...。
ポケットから優しさライセンスカードを取り出す。そこには!優しさライセンスポイント-99ポイントと表示されていた。
「あぁ~!腹立つ!なんじゃボケ!」
ふと!カードを裏返しすると!
そこには……?
憎しみライセンス協会の文字が!
優しさライセンスポイントでお困りの方は、
お気軽にご連絡くださいと!
滝本優真はしばし考え込んだ!
しかし彼は電話付の端末機の前で、恐る恐る電話をしたのであった。
トゥルルル~、トゥルルル〜、トゥルルル〜!
「お電話ありがとうございます。こちらは憎しみライセンス協会の、お客様窓口担当の吉川恋太朗と申します!滝本様ですね!」
「なんやねん!お前!優しさライセンス協会の吉川やないかい!」
「おぉ~憎しみライセンスポイント+33ポイントですね!」
「なんやねん!ええ加減にせんかい!ワレ!」
「フフフ滝本様!憎しみライセンスポイント+33ポイントで、合計+66ポイントになりました!」
「どないやねん!しばいたろか!」
「お~っと!滝本様!憎しみライセンスポイント+33ポイントで、合計+99ポイントに到達しました!おめでとうございます!」
「ええええぇ~?どゆことですか?」
「滝本様!これで+-0になりましたので!」
「仰っている意味がわかりません?」
「いいですか!滝本様!優しさと憎しみは紙一重なんです!これから滝本様は憎しみを優しさに変えて、優しさを憎しみと思わず社会で貢献してください!そして、人や社会でその優しさを発揮していただけますか?」
「そう言うことだったのですか...?ありがとうございます!」
「滝本様!大変失礼なことを言って申し訳ございませんでした。それでは、端末機からカードを引き抜きポイントを、ご確認お願いします!ご利用ありがとうございました!」
「いえ...!こちらこそ失礼しました。本当にありがとうございました」
ツーツーツーツと電話が切れた……。
滝本優真が端末機からカードを引き抜くと、
そこには!!優しさライセンスポイントが+33と記入されていた!
「あぁ~~~!最後の会話が優しさライセンスポイント加算されているぅ~!」
数十年後.........。
滝本優真は愛する妻と双子の子供に囲まれ幸せに暮らしていた。彼の優しさライセンスポイントは+336699となっていた!
その夜.........。
滝本優真のスマホが鳴る……。
「滝本ですが......?どちら様ですか?」
「滝本様!ご無沙汰しております。優しさライセンス協会の吉川恋太郎です」
「あぁ吉川さん......!その節は大変お世話になりました」
「とんでもございません。滝本様の優しさライセンスポイントも随分加算されているご様子で、吉川は大変嬉しく思います!」
「本当に吉川さんのお陰です!」
「今日はひとつお願いがあります!」
「はい...なんでしょうか?」
「これまでの滝本様の優しさライセンスポイント336699ご清算していただきます!」
「ええええぇ~~?聞いてないで!」
「優しさライセンスカードの裏に記入しておりますが!読んでないのですね!アホんだらか!お前!」
「なんじゃいボケ!こっちこんかい!」
「じゃかましいわ!読んでへん、お前が悪いんじゃ!カス!」
ツーツーツーツ電話が切れた……。
滝本優真が......。
恐る恐る優しさライセンスカード裏返しすると!そこには、ちっこいちっこい文字で。
優しさライセンスポイントが、
合計336699に到達いたしますと!
あなたの口座から自動的に全財産が引き落とされます!アホんだら!ボケ!カス!
慌てた滝本優真は.........!
スマホで口座確認すると!
残高00000000000...!
その場にヘナヘナと座り込んだ.....!
世の中!
甘いお誘いにはご注意を.........。




