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ヘクセンナハトの魔王  作者: 四季雅
幕間 少女が泥濘の日々に生まれた意味を
157/230

145話 プロローグ 【エピソード5 時空の天使と星空の赤天竜】

とんでもなくお待たせしてしまいました。ほんと申し訳ございません!

今回からエピソード5に入ります! 頑張って書きました! 以前も言った通りこのエピソード5から8は単発でも読めますが一続きのストーリーにもなります。どうぞよろしく!!

あと本日は夜くらいにもう1話投稿すると思います。



 ふむ。今回で5つ目……か。


 そうだね。今回は……「妖怪」について話そうか。


 おっと。これは君たちにも馴染みがある名前かな。でも、その「妖怪」も魔人の種族の一つなのさ。


 妖怪はとても面白い種族でね。「魂」という概念が彼らには存在する。

 吸血鬼とはまた違った「不死性」を持っているんだ。


 吸血鬼以外の通常の魔人は死ねば終わり。けれど、彼らは死んでも意思が「魔力」となって宙を漂う。



 ……ちょっと難しかったかな。まぁ死んでもどうにかすれば復活できる、程度に覚えていればいいよ。


 それと、人の「魂」を喰らうことで己の魔力を強化することもできる。


 ……はは、さらに何言ってるかわからないって?


 ではでは、余計なお話はこれくらいにして。物語のページを進めてみようか。


 アスト・ローゼン。時期に「ヴェロニカ」は動き出す。この世界は過去を求めその成長を止める。



 君にとって最大の戦いの幕が……開くよ。




   ♦




 夜、眠ると夢を見る。



 そこで、私は蝶だった。


 美しい羽で飛び、自由に空を飛ぶ。



 しかし、すぐに蜘蛛に捕まり、私の頭は無残に食い散らかされた。


 思考は消し飛び、自由を失った。頭がなくても意味なく羽を動かして自由な空を欲する。哀れ以外の言葉もない。



 私は誰かの助けが無ければ生きていけない。とても、とても弱い生き物。


 けれど、誰かに助けられれば生きているだけで、その人に迷惑をかけていく。


 なんで私はこんなにも弱いのだろうか。




 朝、目が覚めると私は「蝶」ではなく「人」であることを思い出す。


 でも、夢であった時の息苦しさは今もそのまま。




 いつも、いつも願っている。


 時間を巻き戻したい。そう願う。




 もしも、時間を巻き戻せたとしたら。



 あなたは何を願いますか?



 失敗をやり直したい?


 失った物を取り戻したい?


 亡くなった大切な人に会いたい?







 私は…………「私が生まれてこなかったことにしてほしい」。






 今日も私は空を飛ぶ。


 頭を失った蝶となって、何も考えず、見たくないものから目を逸らして、誰かに迷惑をかけて飛んで生きていく。



 私は、こんな私が大嫌い。



 死ぬ勇気もないくせに、誰かに迷惑をかけることに苦しんでいる。


 この苦しみから救ってくれる人がいるのなら、




 どうか、私をこの世界から消してください。





─時間を戻せるとしたら、貴方は何を願いますか?─


 ヘクセンナハトの魔王 第一章『ヴェロニカ編』

 エピソード5~8「Angel Clock」 始動

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