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チートな飼い猫のおかげで楽々レベルアップ。さらに獣人にして、いちゃらぶします。 作者:森田季節

獣人ミーシャとのいちゃらぶ同居生活編

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54話 暗殺者の戦闘方法

「それじゃ、スタート!」

 ミーシャの声とともにヴェラドンナとの模擬戦がはじまった。

 はずなのだが――

 ヴェラドンナはだらんと腕を下げたまま、のんびりとしている。

 一応、木製ナイフは持っているものの、ただ、握っているだけといった感じだ。

 肩にも腕にもまったく力は入ってない。

 表情もいつもどおりのポーカーフェイスだ。

「お前、もしかしてミーシャの言葉、聞こえてなかったか?」

 あまりにも「戦闘開始」から変化がないので心配になってきた。

「いえ、大丈夫です」

 と、ヴェラドンナは一応返答する。

「本日の夕飯の献立をいかようなものにしようか考えて気が散っていたりしたわけでは一切ありません」 

「そんなに気が散ってたのかよ!」

 戦闘の時ぐらい、こっちに集中してほしい。

「ご主人様、これはあくまでも戦いよ。気を抜きすぎないように」

 審判から注意を受けた。

 いや、審判が片方の相手に忠告するのってフェアじゃない気もするが……。
 まあ、私語への注意と受け取っておこう。

 でも、たしかに相手がどういうつもりだろうと、俺のやることをやるだけだ。

 俺は剣を握り締めると――

 距離を詰めつつ、一気に突っこんでいく。

 おそらく、ヴェラドンナは木製ナイフで受けてくるだろう。

 でも俺の剣の威力ならそれを弾き飛ばせるはずだ。

 だが――

 ガシッと剣を手でつかんで止められた。

 真剣白刃取りの片手バージョン。

 そ、そんなバカな!

「おい、姉御、、今の、どうやったんだ!?」
「見ての通りよ……。剣を手で止めたの……」

 観客も俺と同じ感想みたいだ。

 呆然としている間にナイフがやってくる。

「ちっ!」

 俺はすぐにヴェラドンナの手から剣を離して、距離をとる。

「あら、ナイフをかわされましたか」

 依然として、ヴェラドンナは淡々としている。

「敵の攻撃を無効化する暗殺術の一つです」

「今の、本物の剣じゃやれないやつだよな……?」

 すぱっと手が飛ぶだけだ。

「いえ、実際の刃物でも実践できるようにはなっています」

 ごく、自然に事実を説明してる口調だから、本当なんだろう。

「当然ながら危険が伴いますので、使わざるを得ないケースで使うだけですが。こんなことを繰り返せば、いずれ死にますので」

 危険であることはヴェラドンナも認めたが、それでも俺の剣がなぜか止められたのは事実だ。

 どういうことだ?
 剣自体を止めるなんて、Lv50だろうとLv70だろうと早々できないと思うけど……。

 いや、そもそもLv70の暗殺者なんてものがいたら、普通にまっとうな冒険者として生きたほうが効率がいい。
 なので、ヴェラドンナがとてつもなく高レベルの冒険者という可能性は低い。

 だとしたら――
 剣を受け止めた秘密があるはずだ。

 今度はヴェラドンナが歩を詰めてくる。

 だが、すたすた早歩きといった程度で、やはりごく自然に街を歩いているような雰囲気だ。

 そして、ナイフを右手で突き出してくる。

 たいして速い動きじゃない。
 俺もトップクラスの冒険者にまで成長してる。これぐらい、すぐにかわす。

 だが、次の瞬間――
 ヴェラドンナの左手にも木製ナイフが握られていることに気付いた。

 俺への攻撃と同時に二刀流に変えた!?

 左手の木製ナイフも俺のほうに向かってくる。

「うわぁっ!」

 これは強引に体をねじってかわす。

 そして、すぐに距離を空ける。

「危ない、危ない……実戦だったら死体になるところだった……」

「今のもかわしましたか。やはり、素晴らしい身体能力ですね」

 無表情だけど、褒めてはくれているらしい。

「すぐれた冒険者でも予想外の攻撃はそうそう止められません。これも暗殺術の一つです」

 武器が一つしかないと思わせておいて、すぐに次を出す。
 なるほど……。ヴェラドンナが一流の暗殺者だと言われている理由がわかった。

 すでにヴェラドンナは二度も俺の意表を突いた。

 実戦で、かつ、俺が平均程度の冒険者なら絶対に殺されている。

 セルウッド家から、この屋敷とレナを守る意味合いもこめて派遣されたのもうなずける。

「ご主人様、大丈夫なの!?」

 悲鳴にも似たミーシャの声。
 もう、それ、審判の役割じゃないだろ。

 だけど――
 実のところ、俺もヴェラドンナの動きを分析できるほどには冷静だ。

 おそらく、さっきの白刃取りの仕組みも予想がついている。

「ありがと、ミーシャ。心配しなくても勝てそうだ」

 俺は笑って返す。

 さて、ヴェラドンナはこれを本心と受け取るか。
 それとも、強がりと受け取るか。

 どっちでもいい。
 暗殺と一緒で勝てばいいのだ。

 まあ、やっぱり、表情は何も変えないから、どう考えてるかわからないしな。

「ヴェラドンナ、俺の考えが正しいなら、次でお前を倒せる」

「そうですか」

 じゃあ、試させてもらうぜ。
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