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176話 久々のレベルアップ

 死体があった部屋とはいえ、やっぱりベッドがあると体力回復度合いが違うと思った。


 寝る前、ミーシャにそのことを語ったら、「私の魔法で回復するはずでしょ」と言われたけど、それとこれとは意味が違うのだ。


「お前だって、俺にぎゅーってされたら回復するとか言ってただろ。そういうもんだよ」

「なるほど……それならわからなくはないわ……。ご主人様に抱き締められると、より回復してる気がするから……」


「お二人とも、ノロケをやる場所としては少々不適切です」

 淡々とした表情のヴェラドンナにツッコミを入れられた。ただ、ミーシャはあまり気にしてないらしい。


「ねえ、ご主人様、今日も濡らしたタオルで体拭かないといけないんだけど、拭いてくれる?」

 思い切り誘惑してきてるな……。

 ちなみに倒した魔族たちが飲料用の水筒を持っていたので、貴重な水分をここで確保できた。これはありがたい。


「いいけど拭くだけだからな……」

 そこは自制心持って応対したが、変に気持ちがたかぶるので最初からヴェラドンナにでもやってもらえればよかった。


 そこに恥ずかしそうにレナもやってきた。

「旦那、私もお願いできますかね……?」


 まあ、そうなるよな……。不公平をやるわけにはいかない。パーティー間の空気が悪くなったらダメだろ。しかも魔王の城に行く直前で。


「わかった。やる……」

 俺は顔を赤らめながら、どうにかレナの体を拭いたのだった。



 翌日、俺たちはいよいよ魔王の城に向かうことになった。

 この日はこれまでの移動とは意味合いがちょっと違った。


 途中で何度か、魔族と遭遇したのだ。

 もちろん、すぐに戦闘になったが、どっちかというと、敵のほうがびっくりしているようだった。


「人間が来てるってのは本当だったのか!」「くそっ! これ以上城に近づけるな!」



 そんな言葉が聞こえてきたけど知ったことじゃないとばかりに俺たちは敵を片付けていった。

 撃退に来た部隊じゃなくて見張りとかそういう部隊らしく、戦闘力は知れていた。すぐに終わらせることができた。


 ただ、途中からかなりの精鋭と思われる連中が出てきて、それなりの激戦になった。

 俺もこれまでよりは気合いを入れて応戦した。

 数を減らすためになぎ払いを繰り返して、一掃する策をとる。

 ヴェラドンナは背後に回り込んで、首を掻き切るというやり方で敵を一体ずつ討った。

 レナは高速移動で翻弄しつつ、応戦した。


 そして、そのおかげといえばおかげで、ミーシャ以外のレベルが久しぶりに上がった。


=====

ケイジ

Lv32

職 業:戦士

体 力:309

魔 力:137

攻撃力:266

防御力:263

素早さ:220

知 力:154

技 能:刺突・なぎ払い・兜割り・力溜め・二刀流・鑑定(剣)・毒耐性・マヒ耐性・早期回復・急所突き

その他:猫の考えがある程度わかる・猫の嫁がいる・超長命

=====


=====

ヴェラドンナ

Lv26

職 業:暗殺者

体 力:182

魔 力:114

攻撃力:183

防御力:165

素早さ:203

知 力:177

技 能:急所突き・忍び足・隠密・二刀流(短剣)・背後攻撃・急速覚醒・拷問・自白強要・変装

その他:キツネの獣人・使用人・冒険者・超長命

=====


=====

レナ

Lv30

職 業:盗賊

体 力:232

魔 力:  0

攻撃力:271

防御力:147

素早さ:364

知 力: 70

技 能:高速回避・かすめとり(高度)・武器奪取・カギ破り(高度)・聞き耳・声真似・気配察知・剣の舞

その他:オオカミに姿を変えられる・超長命

=====


「いや~、やっと大台のLv30になれましたよ……」

 レナは頭をかいていた。それってけっこう気になるところなのか。


「レナの場合、直接自分で敵を倒すケースが少ないからペースはちょっと遅いのかもな。ところで、その剣の舞っていうのは何だ?」

 新しい技能が増えているのだ。


「ああ、だいたいわかります。ただ、数がいるところでないとわかりづらいんですけど」

 幸いというか、敵がまた二十体ほどでやってきた。角が生えたいかにも魔族って連中だ。


「じゃあ、やってみますね!」

 一瞬、レナの目の色が赤く変わったように見えた。


 そこから先はあっという間だった。

 鬼神のような勢いで敵のまっただ中に入り、ナイフを持って次々に敵を斬る、斬る、斬る!

 止めに入ろうとした敵を逆に蹴って、そこで推進力を得て、またほかの敵に襲いかかる。


 わずかの間に敵はほぼ全滅していた。

 息絶えていない者もいるが、もう勝負はついたという感じだ。

 レナの攻撃力はそこまで高くないが、その分何度も攻撃を重ねているのが傷を受けた敵の体を見ればわかる。


「ナイフで、ばったばったと倒していく技ですね」

 いい表情でレナが言った。

「なんか、ヴェラドンナっぽい技だな。そこまで高いレベルになれば攻撃用のものも覚えるだろうけど」


「殺し屋はこんなに目立つ戦い方はいたしません。また違うものです」

 不満があるのか、ヴェラドンナが註釈を入れてきた。

 あと、ヴェラドンナも自白強要っていうのと変装が増えたけど、前者はあまり見たくないな……。


現在、2巻の作業がかなり進んでおります。ヴェラドンナのイラストも出ます! お待ちください!

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