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チートな飼い猫のおかげで楽々レベルアップ。さらに獣人にして、いちゃらぶします。  作者: 森田季節
獣人ミーシャとのいちゃらぶ同居生活編

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155話 長いご褒美

「ミーシャの言葉もわからなくもないけど、まだ心の準備が……」


 俺はベッドにずっと横になってるけど、かなり面食らって引き気味だった。

「あら? ご主人様はこういうのはダメなのかしら? 男子の本懐なのかなって思ってたのだけど」


「あのな……お前は何割か悪ふざけも入ってるし、楽しんでるのかもしれないけど、レナをあんまりおもちゃにするなよ……。強引に連れてきたりはしてないだろうな……」


 レナが口調や盗賊といった経歴の割にうぶなのは俺がよく知っている。

 最低でもレナのほうから三人で乱痴気騒ぎをしようなどと言い出すことは絶対ない。


「わかってるわよ。私にとってもレナは大切な家族よ。ないがしろにするわけないでしょ?」

 ミーシャがいたずらっぽい笑みを浮かべて言った。たしかにミーシャが本気でレナが嫌がることをするとは考えづらい。


「旦那、私は自分の意思でここに来ました……。そこに偽りはありません……」


 レナはまだ表情は硬かったけれど、はっきりと自分の言葉で語っていた。


「あのね、これは私が譲歩したと言ってもいいのよ。自分で言うのもなんだけど、本当だから説明するわね」

 ミーシャが右の人差し指をぴんと立てて、話しはじめた。


「普通、こんな感じにゆっくりできる屋敷に戻ってきたって日には、妻の私がご主人様と一緒に過ごすのが自然よね。私たちだけじゃなくて、どこの家でもそうだと思うわ」

「まあ、それはわかる」


「でも、それじゃ、長旅があるごとにレナが差別される感じになっちゃうわ。そりゃ、正妻の地位までは譲れないけど、だからってレナにいつもいつもあなたは側室なのって見せつけるのはおかしいと思うの」

「そこも、わかる」


 いちいち負い目を感じさせるようなことをするのは絶対間違ってる。


「というわけで♪」

 そこで、ミーシャはにやっと笑って、


「三人で楽しむのが一番遠慮とかそういうのも必要なくていいと思うの!」


「なるほどな……」

 言葉で説明させてしまった手前、反論するのもおかしいし、すぐには反論も思いつかなかった。

 あと、本音を言えば、うれしい気持ちももちろんある。そこは男なので、しょうがない。ていうか、相手はどっちも妻なんだし、徹底して避けるほうがおかしいと言えばおかしいのだ。


「今日は長い夜になると思うわ。さて、まずは――レナを裸にしようかしら」


 ミーシャがレナの服をゆっくりと脱がしだした。

 うっ……! これは頭に血がのぼる。女の子が女の子の服を脱がしていく、その倒錯的な状況が正直、俺を興奮させる。


 もともと薄着のレナはすぐに下着姿にされて、その下着もはぎとられていった。


「うぅ……姉御は全体的に嗜虐的なところがありますよね……」

 もちろんレナも恥ずかしいから、顔は真っ赤だ。でも、逆らうわけにもいかないので、されるがままになっていた。


「じゃあ、レナも私の服、脱がしていいわよ。むしろ、お互いに脱がしあうほうがいいわ。ご主人様はずっとベッドの上で平然としてるふりをしてるし」


 ミーシャが横目でにやっと俺の顔を見つめた。


 ばれてるな……。

 ここでがっつくのも、どうにも締まらないので落ち着いているふりをしているが、言うまでもなく落ち着いてるわけがない。


 今度はレナが慣れない手つきでミーシャの服を脱がしはじめた。慣れてたら、それはそれでおかしいが。


 いかん……。マジで鼻血ぐらい出かねないぞ、これ……。


「レナの気持ちも少しわかるわ。これ、自分で裸になるよりはるかに変な気持ちになるわね……」


 ミーシャもこれには堂々としていられなかったらしく、少々口元がゆがんでいた。

「私としては脱がすほうも恥ずかしいですよ……」

「じゃあ、このあとはご主人様の服を脱がす番ね」


 あっ、当然そうなるか。


 そのあと、裸になった二人がベッドにやってきて、俺も服を全部はぎとられた。

 そこから先は、とにかく言葉にできないようなことをいろいろとされた。ミーシャいわく、「今日はご褒美だから特別サービスよ」ということらしい。


 実のところ、長旅で戦闘していた時より疲れた……。

 ある意味、ものすごく体を使ってるわけだからな。相当な運動量だ。しかも、二人を相手にするわけだし。


 そろそろ寝ようかなと思ったら、ミーシャが回復魔法を俺にかけてきた。


「ダメよ、ご主人様。まだ、レナは満足してないわ。一人だけ先に離脱するのはズルだからね。これは私とご主人様だけのことじゃないのよ」

「……わかった。もう、とことんやる」


 結局、眠りについたのは空が明るみはじめる頃だった。


 朝になって、食堂に降りてくると、もうヴェラドンナがきれいに朝食のお皿を並べていた。


「おはよう、ヴェラドンナ」

「おはようございます、昨夜はずいぶんと長い間、楽しまれていたようですね」

 真顔で言われると、猛烈に恥ずかしくなる。


「もしかして、お前の部屋まで聞こえてたのか……?」

「いえ、そうではありませんが、部屋の前を通りがかったら、お声が聞こえてまいりましたので。でも、恥ずかしいことではありませんから、堂々としていてください」


「堂々とはできないだろ!」


 まあ、家族の絆が強まったのだと好意的に解釈することにしよう……。


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