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チートな飼い猫のおかげで楽々レベルアップ。さらに獣人にして、いちゃらぶします。  作者: 森田季節
獣人ミーシャとのいちゃらぶ同居生活編

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110話 パーティースタート

 そのあと、しばらく宿泊用の部屋で待機していた俺達はパーティーのお呼びがかかった。まず、おめかしというか、セルウッド家の持っている礼服に着替える。Sランク冒険者とはいえ、パーティーでは正装をしろということだろう。


 俺は貴族的な服に着替えさせられた。一方で、ミーシャは純白のドレスだった。

 思わず、息を飲んだ。着替えるのは面倒だと思っていたけど、そんな気持ちはもう吹き飛んだ。素直にありがとうと言いたい。


「ミーシャ、お姫様みたいだ。かわいいだけでなくて、美しくもあって、しかも気品もある」

 これでステータスもチートっていうのはほとんど反則だろう。


「ご主人様に喜んでもらえたから、もう、今日の用事はすんだようなものね。あとのパーティーはおまけだわ」

 案外、本音かもしれないな。

「そんなこと言わずにパーティーも楽しもうぜ」

「別に楽しまないとは言ってないわ。せっかくの機会だもの」


 レナとは違う部屋があてがわれていたので(実家なのだから当然と言えば当然だ)、会場の前で合流した。

 レナも今日は宝石をちりばめた黒いドレスを着ていて、よく似合っていたが――

「私、こういうの、がらじゃないんだよな……」

 本人はものすごく嫌そうだった。許可を得たら今すぐ脱ぎだしそうなぐらいだ。


「実家に帰るとすぐにこういうの着る羽目になるんだよな……。勘弁してほしいですよ……。こんなの盗賊と対極に位置するものじゃないですか……」

「きれいに着こなしてるわよ。少しの間なんだし、我慢しなさい」

「姉御、他人事だと思ってるでしょ……。着こなすとかそういうのじゃないんですよ。生理的に向いてないんですよ……」


 それは顔を見ればわかるが、ダンジョンに潜る格好というわけにはいかないだろうしな。

「大丈夫。レナ、かわいいぞ」

 慰めになるのかわからないが、そう言ってみた。

「あ、ありがとうございます……旦那……」


 レナはわずかに顔を朱に染めてうなずいた。


 ミーシャに何か言われるかなと思ったけど「かわいいのは事実だからしょうがないわね」と許してもらえた。


 会場はいくつもある棟のうちの一つだ。天井の高い開放的な建物で、会場に入ると、どこからこれだけ呼んできたんだというぐらいに人がいた。

 しかも服装をちょっと見るだけでも、明らかに庶民などとは違う。貴族階級や金持ちの商人とかばっかりなのは想像がついた。だからこそ、余計によくこれだけ集めたなという気になる。この近所には貴族しか住んでないだなんてことは絶対にないだろう。


 そして、テーブルがいくつも並んでいて、それぞれに豪華な食事が並んでいる。庶民から見たら、ほとんど天国の光景みたいに感じるんじゃないだろうか。どれだけのお金を投じてこんな場を用意しているのか、もはやよくわからない。


「セルウッド家って本当にすごいわね……」

 ミーシャも目を丸くしていた。歓待されることにはある程度慣れているとはいえ、このスケールというのはまずありえない。


「何割かは見得ですよ。とことん派手にしないとダメだって思ってるんです。けど、はっきり言って落ち着きはしないですよね。娘としてはいいかげんにしてくれって気持ちにもなります」

 たしかにこんなことをしょっちゅうやられたら、嫌になる人間も何割かは出てくるんじゃないだろうか。権力にべったりくっつく人間になるか、それを疑う人間になるか、二つに一つな気がする。


 そこにヴェラドンナがやってきた。使用人の立場だから、彼女はメイド服だ。

「お待たせいたしました。何かわからないことがありましたら、このヴェラドンナにお申し付けくださいませ」

「作法とかもあまりわかってないから、全面的にお願いしたいというのが本音だな」


「そうですね。本日は皆様を讃えるのが目的なわけですから、皆様からあいさつ回りする必要はないので、主賓席のあたりにいらしていただけますか? おそらく貴族の方などが続々とあいさつにいらっしゃいますので、それに対して何かお言葉をいただければと思います」


 まあまあ面倒くさそうだな……。

 レナが家から逃げ出した理由もわからないでもない。どうせレナのところにも、うじゃうじゃ貴族の人があいさつに来て、こういうのはもういいって思ったんだろう。


「ご主人様、モンスターを倒すのと比べれば気楽よ。一人ずつ確実に倒していきましょう」

「ミーシャ、その発想は全体的に物騒だ」

「モンスターって当然、こっちにとって嫌なことをしてくるわけでしょ。まだ、ここにいる人は嫌なことをするのが目的じゃないだけ、それよりマシなのよ。だから、必ず乗り越えられるわ」

 発想がいかにもSランク冒険者らしいが、そう考えるとどうにかなる気がしてきた。


「わかった。しっかりSランク冒険者としてのつとめを果たしてやるよ」


「では、こちらへどうぞ」

 俺たちはヴェラドンナに案内された。白いテーブルクロスのかかったテーブルだ。椅子も明らかに高級品だった。

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